英作文に必要な語彙力を身につける学習法を紹介する前に、そもそも自分が
どの分野の語彙を必要とするか見極める必要があります。
もちろん、どんな分野でも万遍なく語彙力があるのが理想ですが、平均的な
日本人がそこまで目指すのは難しいと思います。
ですから、自分が必要とする分野の語彙を徹底的に鍛えるのが大切です。
そして、その分野を語彙力をつける一方で、オーソドックスな単語集の例文
を使って、日本語から英語に変換する訓練をすると実力が大幅にアップしま
す。
単語集を選ぶ際は、例文が充実していることが第一条件ですが、自分の単語
レベルより若干落とした方がいいです。
難単語集を使うと、英作文で使う場面が極端に減りますので、避ける方が
無難です。
単語集に関しては良質のものが多数出版されていますが、お勧めは、桐原書店の
『データベース3000基本英単語・熟語』です。
この本を、「英語→日本語」だけなく「日本語→英語」への変換もきちんと出来る
ようにすると、想像以上の実力がつくはずです。
単語集『データベース3000』を利用した「英語→日本語」へ変換する方法は、
『いつでもやる気の英語勉強法』で勧められていた学習法です。
例えば、次のような例文があったとします。
The economy of our country has entered a new phase.
(我が国の経済は新しい局面に入った。)
「phase」は「段階」などの意味を持ちますが、単語の意味だけを覚えていると、
『新しい局面に入った。』という文を英訳しようとするとき、
・動詞は「enter」でいいのだろうか?
・「phase」に冠詞を必要なのだろうか?
などいろいろ迷う場合があります。しかし、文章を丸ごと覚えることによって活用
範囲が広くなり、自信持って文章を書き上げることが出来るようになります。
また、別の例をあげると、
「peculiar」は、「奇妙な、〜に独特の」という意味の形容詞なのですが、
This custom is quite peculiar to Japan.
(この慣習は極めて日本的なものだ。)
といった例文ごと覚えなければ、全く使い物になりません。
ですから、気に入った英単語集を一冊決めて、例文の日本文を読んだら、英文が即
頭に浮かぶように訓練すると実力がメキメキつきます。
さらに、少し大変になりますが、声に出すだけでなく手で実際に書くことにより、
頭で考えるのではなく、手が勝手に動く感覚になります。
英作文の力をつけたいならば、口頭での練習だけではなく、実際に紙に書く練習は
必須です。
また、身の回りの生活単語は意外な盲点になりがちですので、英絵辞典の
『オックスフォードピクチャーディクショナリー』も眺めたりすると案外
知らない単語が多いのでお勧めです。
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