精読と多読のバランス

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リーディングの学習をするとき、「精読と多読どちらが大切か?」という質問をよく受けます。

多読とは、細かい流れを気にせず、大量の文章を読むリーディングの学習のことです。通常は、多読は、自分のリーティングのレベルよりも数段落としたものを素材に使います。

精読とは、文法力を駆使して分析的に正しく読むリーディングの学習法です。多くの方が、大学受験で英語を学んだ学習法です。

ある程度知的水準の高い文章ですと、どれが主語で述語動詞はどれか瞬時に見抜くには一定の訓練が必要です。洋書や英字新聞を読みこなしたい人には、精読は避けては通れません。

一般的には、英語の初級者には、精読を中心に学習し、ある一定の英語力がつけば多読を取り入れると考える人が多いようです。

しかし、その考え方は、受験英語を前提とした考え方で、社会人にとっては各個人の求める英語力は異なるはずです。

日常会話ができればいいと考える人には、構造の複雑な文章を分析する力はそこまで必要ではなく、その時間を生活単語の習得に向けた方が有効と思われます。

ですから、自分のゴールがどこなのかを考え、精読と多読どちらか一方ではなく、バランスよく取り入れた学習法をするのがお勧めです。

ここでは、皆さんが、英字新聞や洋書を読みこなせるようになりたいと思っていることを前提に精読と多読のメリット・デメリットをまとめ、私が最適と考える学習法を述べたいと思います。

精読のメリットとデメリット

精読のメリット
・文章の正しく読む技術を習得できる
・構造の難しい文章にも自信を持って対処できる
・文法の知識が豊富になる

 

精読のデメリット
・読書量が少なくなりがち
・文章を「生きた言葉」というより「パズル的」に捉えてしまう
・語彙力が伸びない

 

受験や資格試験では、正確に読めることは大切かもしれません。しかし、正確さを重視するあまり、自然な英語を大量に“摂取”するいうことを疎かにすると伸び悩みます。

多読のメリットとデメリット

多読のメリット
・読書量が増える
・平易な文章なら素早く意味を取れるようになる
・語彙力がつく

 

多読のデメリット
・文章の構造を分析的に捉える訓練がしにくい
・何を読めばいいか迷う

 

多読に関しては、何を読むべきか迷う学習者が多いです。

好きこそ物の上手なれ

そういうように、自分の興味がある分野を選ぶのが長期的にみて成果が出やすいと思います。

 

精読と多読で得られる力の違い

やはり、精読と多読では得られるものが異なります。

大雑把に言えば、次の通りです。

精読・・・英文の分析力

多読・・・英語のセンス

また、分量も多くなりますので、時にはさっと文章の意味をとるセンスも必要になります。

多くの大学生の方が、勘違いしがちなのは、大学受験で鍛えた読解力があれば、ちょっとの努力で英字新聞を読めると思っていることです。

実際に、そう言って英字新聞を勧める人も多いです。

しかし、大学受験と英字新聞では、使われている語彙がかなり違います。単・熟語力も大学受験時よりかなり増強しないと、読みこむのは難しいでしょう。もちろん、文章を分析する力は受験生時代に培ったことが役立ちます。

英字新聞を読めるようになるために何をすべきか?

現在の学力は、人それぞれのはずです。

中学レベルも怪しい学習者から、受験レベルでかなりやり込んだ学習者までを同一条件で考えるわけにはいきません。

次のレベルに分けてのリーディング力を養成する学習法を紹介します。参考にしてみてください。

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