英検3級に合格するために不可欠な「過去問題集」の中から、実際の受験者にも高い評価を得ているおすすめの5冊を厳選し、それぞれの特徴・強み・弱みを比較形式で詳しく解説していきます。各書籍の使いやすさ、収録内容、音声サポート、解説の丁寧さなど、受験者が気になるポイントを客観的に比較することで、自分に合った1冊を見つけられるはずです。
英検3級は、英語を本格的に「使う」力が求められ始める重要なステップであり、文部科学省が定める指針では中学卒業程度の英語力が目安とされています。つまり、3級の合格は「基礎を超えて実用的な英語が理解できる」ことの証明であり、進学・就職・自己啓発など、さまざまな場面で評価される資格です。

だから、英検3級は、毎年非常に多くの中学生・高校生はもちろん、英語を学び直す社会人や主婦層にも人気のある検定となっているのね。
しかし、「英検3級」と一言で言っても、その出題範囲は広く、リーディング・リスニング・ライティング・面接(二次試験)といった複数のスキルがバランスよく問われるため、効率よく学習しないと合格までの道のりは意外と長くなってしまうことも。特に独学での受験を考えている人にとっては、信頼できる過去問題集の存在が合否を左右する重要な鍵になります。
さらに、初めて英検3級にチャレンジする方が気になるであろう、「英検4級との難易度や学習内容の違い」にも着目しながら、語彙・文法・リスニングの変化や試験形式のポイントを丁寧に解説していきます。加えて、「過去問はいつから解き始めるべきか?」「過去問と予想問題はどう使い分けるのが効率的か?」といったよくある疑問にも実践的なアドバイスを交えて解答していきます。
これから英検3級の合格を目指すすべての学習者にとって、本記事は「学習の地図」となることを目指しています。ぜひ、あなたの学習計画に役立ててください。
なぜ過去問題集が英検合格に不可欠なのか?
ある程度学習が進んできても、過去問対策を後回しにされる学習者が多いです。
後回しにする理由は様々で、



・過去問はもう少し実力がついてから・・・
・早くやり過ぎると直前期に実力を試せる過去問がなくなるから・・・
・どうせ過去問と同じ問題は出ないし・・・
というのがよく聞かれる理由ですね。



耳が痛いわ。何かに理由をつけて過去問を後回しにしちゃうのよね・・・
過去問への取り組みに後ろ向きな受験生が多い中、英検合格に過去問対策がなぜ不可欠なのか?
主な理由を3つ紹介いたします。
出題傾向を把握できる
英検は毎年形式が安定しており、過去問を解くことで出題傾向を掴みやすい試験です。リーディングの選択肢の癖やライティングのパターン、リスニングのナレーションの速度など、本番で焦らないためにも事前の体験は極めて重要です。



英検3級の出題傾向を詳しく知りたいわ。



具体的には実際に過去問集を見て、自分の肌で傾向をつかんで欲しいのでけど、一般的な傾向を以下の通り指摘しておくね。
英検3級のセクション別 出題傾向
セクション | 出題数・形式 | 出題傾向の特徴 |
---|---|---|
リーディング | 約30問(選択式) | 語彙・文法の正確な理解、短文の空所補充、会話文の読解、長文読解などが出題。日常生活に関するテーマが多い。 |
リスニング | 約30問(選択式) | 会話文・アナウンスなど。場面や話者の意図を理解する問題。スピードや表現が自然な会話に近い。 |
ライティング ※ | 2問(自由英作文) | 「あなたは○○に賛成ですか?」のような質問に対し、自分の意見とその理由を2つ書く形式。40〜50語が目安。 |
スピーキング(二次試験) | 約5分(面接形式) | 音読・簡単な質問への受け答え・自分の意見を述べる。絵を見て状況説明なども含む。 |
※ ライティングは、2024年のリニューアルから、1問から2問に増えました。
出題例と学習のヒント
リーディング例:
My brother ( ) tennis every weekend.
(A) play (B) plays (C) played (D) playing
→ 主語が三人称単数なので正解は (B) plays。文法の正確な理解が求められる。
リスニング例:
Woman: What are you going to do this weekend?
Boy: I’m going to visit my grandparents.
Question: What will the boy do this weekend?
→ 会話の流れを聞き取り、内容を正確に把握する力が必要。



Questionの先頭が、whatなのか、whenなのか、whereなのかが、答えに大きな影響があるから、先頭を聞き逃さない意識を過去問で身に付けて欲しいね。



この手の問題は、先頭が“how”だと答えが一筋縄にいかないから苦手なかな。。。



“how”が来ると面倒という意識を持つだけでも、大きな進歩だよ。実際に問題を解かないとそういった問題意識が出てこないからね。
ライティング例:
Do you like reading books?
→ I like reading books because I can learn new things and it is fun.
→ 自分の意見と理由を2つ書く構成練習が重要。
出題傾向を理解したうえで学習すると、「何を」「どの順番で」「どれくらい」やればいいのかが明確になります。英検3級は総合的な英語力が求められるため、バランスよく対策することが合格への近道です。



バランスよく対策することが大切なのね。



一般的に学校などの英語のテストの場合は、ライティング(英作文)はオマケ的なことが多いけど、英検ではライティングの配点も高いから、手を抜くと不合格の要因になり兼ねないからね。
実力と弱点を客観的に把握できる
過去問を通じて、自分の得意・不得意分野を明確にできます。特に語彙や文法問題で頻出パターンに慣れておけば、得点力も安定します。
時間配分を学べる
英検に限らず、試験では時間配分が合否を左右します。過去問だからこそ、実戦感覚を身につけられます。
英検3級は、リーディング・ライティング・リスニングの3技能が一次試験で出題されます。問題自体は中学卒業レベルの英語力があれば解ける内容ですが、限られた試験時間の中で解き切るスピード感が求められます。



つまり、実力があっても時間配分を間違えると不合格になる可能性があるということね。



その通りだよ。テスト慣れしていない小中学生は、試験に対する時間配分の意識が低いことが多いので、英検で意識改革しておきたいところだね。
特に注意したいのが、リーディングとライティング。リーディングでは約30問を25分で解く必要があり、平均して1問あたりにかけられる時間は1分未満。長文読解などに時間をかけすぎると、最後の問題が手つかずで終わることもあります。
また、ライティングは2問出題されますが、配点も大きいため時間切れで書けなかった=大幅減点になりかねません。



2024年のリニューアルで試験時間が伸びたとは言え、ライティングが1題から2題に増えたわよね。



試験慣れしないと、はじめの1問を完璧にしようとするあまり、2問目がほぼ手つかずという失敗をする子が多いよ。
英検3級一次試験 時間と配分の目安(筆記)
セクション | 問題数 | 試験時間 | 配分目安 |
---|---|---|---|
リーディング | 約30問 | 約25分 | 20分で全問通過+5分見直し |
ライティング | 1問(自由英作文) | 約15分 | 10分で書き、5分で見直し |
リスニング | 約30問 | 約25分(音声自動進行) | 時間配分不可(集中力維持が鍵) |
具体例:時間配分ミスでの失敗例
例えばある受験者Aさんは、リーディングの最初の文法問題で慎重になりすぎて1問1分半かけてしまい、長文読解に入る頃には残り5分。慌てて目を通すだけで回答した結果、正答率が下がってしまいました。
一方、受験者Bさんは過去問で何度も練習しており、1問につき40秒以内で進める習慣が身についていました。その結果、ライティングにも10分以上残すことができ、落ち着いて自分の意見をまとめることができました。
対策のポイント
- 過去問を本番と同じ時間で解く練習を繰り返す
- セクションごとにストップウォッチで時間を意識する
- 1問にこだわりすぎず、わからない問題は飛ばして戻る習慣をつける
英検3級は、知識だけでなく時間内にその力を出し切る実戦力が試されます。過去問を使って、内容だけでなく時間配分の感覚を体に染み込ませることが、合格への近道です。
おすすめの英検3級過去問集5選と徹底比較
① 英検3級 過去6回全問題集【音声アプリ・ダウンロード付き】(旺文社)


特徴:
英検教材の老舗「旺文社」が手掛ける定番の一冊。最新6回分の本試験問題を収録し、音声アプリ対応でリスニング対策も万全。
メリット:
- 本番そのままの問題構成で安心
- 自動採点アプリで学習効率UP
- リスニング音声がアプリでもCDでも入手可能



ただし、【音声アプリ・ダウンロード付き】CD版は違うので、CD版は以下から購入できるよ。


デメリット:
- 解説はやや簡潔で、初心者には難しい部分も
② 英検3級過去問題集(Gakken)
特徴:
Gakkenが毎年出版する過去問集。模擬試験としても使える「予想問題」も収録されています。
メリット:
- 過去問題だけではなく、オリジナルの模試が1回分ある
- オンライン英会話kimini「英検対策コース」を1回無料で受けられる特典もついている
デメリット:
- 解説はやや簡潔で、初心者には難しい部分も
③ 英検3級過去問集(英検赤本シリーズ)
特徴:
「大学受験赤本シリーズ」のノウハウを活かした、実戦向けの英検シリーズ。
メリット:
- 解説が非常に丁寧で初心者でも安心
- ライティング添削のコツや注意点が掲載
- 解答プロセスが明確
デメリット:
- 英検3級以上しか出版されていない



個人的には過去問は、赤本シリーズがお勧めかな。旺文社やGakkenの類書と比べて、解説が読みやすいよ。また、過去問の中でも7回分あるのは、一番多いんじゃないかな。



英検3級以上しか出版されていないのが、なぜデメリットなの?



英検5級→英検4級→英検3級とステップアップして受験する人が多いでしょ。そんな時、5級や4級から使っていた出版社のものを使った方が使い勝手が分かる分、効率がいいよね。
④ わからないをわかるにかえる 英検®過去問題集 3級


特徴:
基礎力に不安がある方向けに、問題の「わからない」を一つひとつ丁寧に説明するシリーズ。
メリット:
- 超初心者でも取り組める構成
- 問題を分解して丁寧に解説
- 一般的な過去問が分厚く持ち運びが不便なのに対して、薄くて軽い
デメリット:
- 問題数は少なめ(量より質を重視)
- 2024年度版しかない



中学生に人気の高い「わからないをわかるにかえる」シリーズだけに、解説の分かりやすさと見やすさは抜群だよね。



英語が苦手な子でも「読みたい」って思えるレイアウトはさすがよね。



旺文社とGakkenの過去問が無味乾燥で、冷たい印象を持ちがちなのに対して、前述の赤本シリーズと、この「わからないをわかるにかえる」シリーズは、学参特有の解説の読みやすさ分かりやすさを英検本にうまく取り入れていると言えるかな。



確かに。解説を読ませたいという筆者の意図が感じられる内容ね。英検対策の過去問は、後者2冊で決まりかしら。



僕個人はそうだけど、そもそも過去問集って、解説をあまり必要としていない人もいるからね。どのシリーズが合うかはケースバイケースだよ。



解説を必要としていない人って?



例えば、公文式の英語で英検の対象学年かそれ以上に進路が進んでいたり、学習塾でかなり英語をやり込んでいる層は、過去問を傾向の把握だけに使って、〇×つけて終わりって人も多いし。



あまり解説が詳しくても、邪魔に思う人もいるのね。



あと、「わからないをわかるにかえる」には致命的な点が1つあって、現時点(2025年5月時点)で2024年度版しか発売されていないこと。



2024年度版の過去問ということは、2023年度の問題しかないから、肝心のリニューアルされた2024年度の過去問が扱われていないからね。2025年度の受験生にとっては問題ね。



でも、そのマイナスがあっても、「わからないをわかるにかえる」シリーズは解説が分かりやすく、お勧めはできるよ。
⑤ 7日間完成 英検3級 予想問題ドリル 6訂版(旺文社)
特徴:
直前対策に特化した短期集中型のドリル形式問題集。
メリット:
- 7日間で一通りの演習ができる
- 時間がない受験生に最適
- 頻出問題だけを効率的に収録
デメリット:
- 本試験の雰囲気は掴みにくい
- 過去問ではなく予想問題中心



そうだね。予想問題集を勧めるのは、この記事全体の趣旨からズレてしまうんだけど、英検対策はしていないけど、英検3級に近い英語力を持っている学習者が、手短に過去の傾向を掴むのにはお勧めだよ。
比較一覧表(特徴・メリット・デメリットまとめ)
お勧め過去問題集5冊の特徴、メリットとデメリットをまとめます。
書籍名 | 特徴 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
旺文社 過去6回 | オーソドクッス | 旺文社から出版という安心感 | 解説が簡潔すぎる面も |
Gakken 過去問 | オーソドックス | 過去問だけでなく、チェックテストもついている | 解説が簡潔すぎる面も |
赤本シリーズ | 解説重視型 | 添削解説が丁寧、初心者安心 | 英検3級以上しか出版されていない |
わからない~にかえる | 超初学者向け | 問題が優しく丁寧な解説 | 2024年度の過去問が収録されていない。 |
7日間完成 | 短期集中 | 2024年リニューアル対策が◎ | 過去問が一切ない |



旺文社から出版という安心感ってどういうこと? Gakkenや赤本も信頼感あるでしょ。



あれ知らなかった?旺文社は英検創設初期から教材を制作していて、数十年にわたる英検対策のノウハウを蓄積していると言われているよ。そのため、多くの学校や学習塾が英検対策用教材として旺文社の書籍を指定していて、英検というと旺文社を思い浮かべる人が特に上の世代に多いよ。
次に2025年度過去問題集として、どの年度の何回分を収録しているかが一目で分かります。
書籍名 | 過去問収録数 | 24年第2回 | 24年第1回 | 23年第3回 | 23年第2回 | 23年第1回 | 22年第3回 | 22年第2回 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
旺文社 過去6回 | 過去問6回 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ー |
Gakken 過去問 | 過去問5回+合格力チェックテスト1回 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | ー | ー |
赤本シリーズ | 過去問7回 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 | 〇 |
わからない~にかえる | 過去問3回+模擬試験1回 | ー | ー | ー | 〇 | 〇 | 〇 | ー |
7日間完成 | なし(予想問題のみ) | ー | ー | ー | ー | ー | ー | ー |



やはり、赤本シリーズの収録回数が一番多いわね。



やはり同じくらいの値段払うなら、収録回数が多い方がオトクだからね。その上、解説も読みやすく分かりやすいので、僕は赤本シリーズをいちばんお勧めしている。



じゃあ、私も妹に赤本シリーズを使わせようかな。



回数が多いことはメリットと言えるけど、その人の学力の“現在地”次第かな。例えば、進学塾でガンガン英語を鍛えられているから英検は傾向だけ知って、時間をかけたくないという小中学生には、そこまでの回数や詳しい解説は必要ないと考えるかもしれない。
英検3級の過去問集と予想問題集どちらを使うべきか?



資格試験を受ける時、いつも「過去問集」と「予想問題集」のどちらを使うべきか迷うのよね。



そうだね。その質問はよく聞くね。結論から言えば、過去問集を軸にしつつ、直前期に予想問題集を補助的に使うのがベストだよ。
過去問集は実際に出題された問題をもとに構成されており、本番と同じ形式・難易度・出題傾向を体験できる点が最大の強みです。出題パターンや語彙の傾向を把握することで、確実な対策が可能になります。
一方、予想問題集は出題傾向を踏まえて作成されたオリジナル問題です。特に直前期の仕上げとして、まだ出会っていないパターンへの対応力を鍛える目的で有効です。ただし、出版社によって難易度や形式に差があるため、信頼できるシリーズを選ぶことが重要です。
つまり、まずは過去問で基礎を固め、仕上げとして予想問題で応用力をチェックする。この二段構えが合格への近道です。



でも、2024年度から英検3級がリニューアルして、ライティングの問題が1問から2問に増えて、傾向が変わったわよね?



そうなんだ。Eメール形式の問題が増えて、試験時間も50分から65分に伸びたんだ。だから、2023年度以前の過去問は真の意味で“本番形式”と言えないから、リニューアル対策として、予想問題の活用は必須だよ。



じゃあ、過去問じゃなくて、予想問題だけやった方がいいじゃないのかしら?



いや、そうとも言えないよ。ライティング問題で増えたEメール問題以外の傾向は同じだから、過去の問題から学ぶ点が多いにことに変わりはないよ。
4. 英検4級との違い:ここが3級は難しい!
● ライティング問題が加わる
4級にはなかったライティング問題が加わるため、文の構成・アイディアの出し方が求められます。
● リスニングが難化
話者が複数になる問題や、長文のリスニングが登場します。
英検3級ではリスニングの難易度が一気に上がる!会話理解力が試される本格的な内容に



確かに英検3級ではリスニングの難易度が一気に上がった気がするわ!



会話理解力が試される本格的な内容になるよね。
英検3級に進むと、リスニング問題の内容と構成が英検4級と比べて大きく変わります。英検4級までは「単語の聞き取り」や「短いフレーズへの反応」が中心でしたが、3級では実生活に即した自然な英会話の流れを理解しなければならない場面が増えます。
たとえば、英検4級では次のような質問が出されます:
“What is this?”
(A) A dog (B) A desk (C) A car
単語や簡単な物の名前を聞き取るタイプの問題が中心です。



一方、英検3級では次のようなやりとり形式の会話文が出題されるよ。
Woman: Do you want to go to the library after school?
Boy: Sorry, I have to help my father at home.
Question: What will the boy do after school?
このように、会話の流れや意図を正確に理解しないと解答できない問題が増えるのが特徴です。聞き取りには語彙力だけでなく、前後の文脈をつかむ力、登場人物の行動や気持ちを推測する力も求められるようになります。
英検4級と3級のリスニング問題の比較
項目 | 英検4級 | 英検3級 |
---|---|---|
出題形式 | 単発の短文・単語の聞き取り | 会話文・長めのスピーチ形式 |
単語レベル | 中学1年程度 | 中学3年相当 |
問題数 | 約30問 | 約30問 |
特徴 | 単語理解が中心 | 会話内容・状況判断が必要 |
音声の長さ | 短い(5〜10秒) | 長め(15〜30秒以上) |
さらに英検3級のリスニングでは、文の中での省略やつなぎ言葉(like, well, you knowなど)が含まれてくることもあり、聞こえた単語を機械的に選ぶだけでは通用しません。ナチュラルスピードに近い音声で話されることも多く、集中力を切らさずに聞き続ける力も試されます。
そのため、英検3級では、過去問や模擬問題で実際の音声に慣れることが不可欠です。スクリプトを確認しながら「なぜ聞き取れなかったのか」「どこで意味を取り違えたのか」を分析することで、確実にリスニング力を伸ばしていけます。
● 語彙・文法の難易度UP
英検3級では語彙・文法のレベルが一気にアップ!中学英語の本格的な実力が問われます。
英検4級までは「単語」「文法」「表現」すべてにおいて比較的基礎的な内容が中心でしたが、英検3級からは難易度が一段階アップします。特に語彙力と文法力の強化が求められ、英語学習の「壁」と感じる受験生も少なくありません。
■ 語彙のレベルアップ
英検4級では、「school(学校)」「book(本)」「run(走る)」などの基本的な単語が中心でしたが、英検3級になると「environment(環境)」「volunteer(ボランティア)」「prefer(~を好む)」といった抽象的で実生活を広く扱う単語が頻出します。また、熟語も「be good at ~」「look for ~」のような多動詞句を含む表現が多く出題されます。
■ 文法の複雑化
英検3級では、「現在完了形」「不定詞・動名詞」「接続詞(because, although など)」「関係代名詞」といった中学英語の後半で学ぶ文法項目が登場します。単に単語の意味を知っているだけでは正解できない、「構文理解」が重要になってくるのです。
英検4級と3級の語彙・文法レベル比較表
項目 | 英検4級 | 英検3級 |
---|---|---|
単語数の目安 | 約600語 | 約1300語 |
例語彙 | bag, walk, cat | volunteer, decide, environment |
主な文法範囲 | 現在形、過去形、疑問文 | 現在完了、助動詞、不定詞、関係代名詞 |
出題構文 | 主語+動詞+目的語の基本文型 | 複文・従属節・文脈依存型の長文問題 |
たとえば、英検3級では、多くの中高生でさえ苦手にする現在完了形も登場します。また、単純な文法力だけでなく、文脈を読み取って意味を理解する力も必要になります。。
つまり、英検3級は単なる単語テストではなく、英語の“使い方”を理解しているかが問われる試験です。英検4級に比べて求められる力が格段に上がるため、過去問を活用して本番の出題形式に慣れると同時に、語彙と文法の基礎固めを強化していくことが不可欠です。
5. 過去問を解くタイミングと使い方
● 学習初期:1回分を試験形式で解いて実力チェック
まずは1回分を制限時間内で解いて、自分のレベルを客観視しましょう。ここで弱点がわかります。
● 学習中期:分野別に復習・演習
リスニング、ライティング、長文読解など、苦手な分野を重点的に鍛えるタイミング。過去問集を使って類題を解きましょう。
● 試験直前期:模試形式で複数回分解く
最後の1〜2週間は、過去問を本番と同じ形式・時間で繰り返すことで、実戦力を仕上げます。
6. どの問題集を選ぶべきか?タイプ別おすすめ
タイプ | おすすめの問題集 |
---|---|
初心者 | わからないをわかるにかえる/赤本 |
忙しい人 | 7日間完成シリーズ |
過去問重視派 | 旺文社/Gakken |
解説重視派 | 赤本/Gakken |
直前対策重視 | 7日間完成/旺文社 |
7. まとめ:過去問で「合格への地図」を描こう
英検3級は、試験の形式を知り尽くした者が勝つ試験です。過去問集は、ただの問題集ではなく、「本番を予測し、失点を防ぐための武器」です。
以下の3点を意識して使いこなしましょう。
- 本番形式に慣れるために使う
- 弱点補強に使う
- 直前期の実力チェックに使う
自分に合った問題集を選び、正しい使い方で学習すれば、合格はぐっと近づきます。この記事があなたの合格への一助になれば幸いです!
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