英字新聞・英字雑誌を読みこなす
ということを目標とされている方も多いと思います。
英字新聞や英字雑誌を読むことは、英文のリーディング力を向上させる手段として非常に効果の高い学習方法だと思います。
その代わり、生半可な気持ちで始めると挫折する可能性も高いので、学習法としては“諸刃の剣”とも言えます。
ただ,初期投資も少ないので挑戦する価値はありますが、現状での最低限の英語力が必要になります。
例えば、代表的な日本の英字新聞「The Japan Times」をそこそこ読むためにはどれほどの英語力が必要なのでしょうか?
英字新聞・英文雑誌を読むのに必要な英語力
大学受験で一通り英文解釈のトレーニングをされた方ならば、辞書があれば全く読めないことはないと思います。
私も学生時代に英字新聞を辞書と格闘して読み込めました。
文の構造的には、大学受験の英語でそこそこ大丈夫だと思います。
しかし、問題は語彙力です。
大学受験でも「たくさん英単語・英熟語を覚えさせられた」と思われるかもしれませんが、英字新聞・英熟語の難易度の高さは桁違いです。
実は、私も学生時代になんとか読めたものの、あまりの語彙不足に効率の悪さを感じて、英字新聞の購読を中断しました。
そこで、使ったのが、「でる順パス単 英検準1級」(旺文社)です。(私が使っていた当時は少し名前が違っていました。)
この本は、英検準1級を目指す方のための単語集ですが、私にとっては、平均的な大学受験レベルと英字新聞の語彙の“橋渡し”の役割を果たしました。
構成は、旺文社のせいか「ターゲット1900」とそっくりです。
見開きページの左に単語の意味が“一単語一義” でのっており、右には20words程度の例文があります。
例文を読み込むことで、語彙力はもちろん読解力もつきます。
この本を一通りすましてから、「The Japan Times」を読むと辞書を引く回数が減り、ストレスが少なく取り組めるようになりました。
私はこの経験から語彙力の大切さを実感しました。
英字新聞・英字雑誌のメリット
英字新聞や英字雑誌を読むメリットは、「カッコいい!」だけではありません。
メリットを4つ紹介します。
1.幅広い語彙力を養うことができる単語の使い方が分かる
政治、経済、文化の多岐に渡り、豊富な語彙を養うことができます。
見慣れない単語が多く最初は覚えるのに時間がかかりますが、慣れるに従って、加速度的にいわゆる「難単語」が頭に入るようになります。
半年ほど購読を続けると、語彙に対するアンテナが一段高くなることが実感できるはずです。
2.日本と違った視点・情報を手に入れることができる
日本の英字新聞「The Japan Times」だとそうでもないのですが、海外の雑誌や新聞だと日本に関する記述に対する少なさに驚きます。
世界の中の日本の位置づけが否が応でも思い知らされます。
日本の重大事件と思われることが、一切報道がなく、逆にマイナーな報道が大々的な記事になっていたりします。
ただ、世界の関心事が手に取るように分かるので、「自分は世界のことを何も知らない。知らされていない。」
と知るきっかけになるかもしれません。
3.長文に対する抵抗感が少なくなる
何しろ英文の量が膨大ですから、ゆっくり読んでいる暇はありません。
記事によっては、簡単に目を通して大体の意味を掴むという作業も必要になります。
大学受験生の頃は全く意識をしていなかったしっかり読むところと、読み流すところのメリハリがつくようになりました。
長文でも何とか読める!
そんな自信をつけるには効果大です。
4.新鮮な情報を手に入れられる
大学受験の英文は、古典的価値はあっても情報が古く、現在との関わりが薄い傾向があります。
リアルな世界の情報を知ることができますので、情報収集能力のアップも期待でき、飽きることなく学習することができるはずです。
①お勧めの英字新聞
オススメの英字新聞を3つ紹介します。
① The Japan Times
日本で英字新聞と言えば、この『The Japan Times』を思い浮かべる方が多いと思われる日本の代表的英字新聞です。
日本に関する記事が多いので、背景知識があり読みやすいメリットもあります。
② The Nikkei Weekly
日刊で読むのが難しい方には、週刊の『The Nikkei Weekly』 がお勧め。当然、経済関連の記事が多めです。
注)2013年9月30日で廃刊したようです。Nikkei Aisian Reviewに統合されました。
③ USA TODAY
よく読みやすい英字新聞として紹介されますが、一般的な日本人にとって決して易しくはないです。
日本に関連する記事が少なく、アメリカ人の視点が分かります。
そう言えば、バスの事故の記事に関して、「安全対策に多額の税金を使って、数人の命が助かったとしても
割に合うだろうか?」のような記事があり衝撃を受けた思い出の新聞。
「1人の人命が地球より重い」論調の日本ではありえない記載。
こんな衝撃も海外の新聞ならではかもしれません。
②お勧めの英文雑誌
お勧めの英字雑誌を2つ紹介します。
① Newsweek
アメリカで『TIME』と並ぶ雑誌ですが、日本語版がある分『Newsweek』の知名度が高いかもしれません。日本語版と見比べながら学習できるメリットもあります。
② TIME
英語学習者にとって、TIMEがスラスラと読めることが、一種のステイタスのようになっています。そういえば、ヒアリングマラソンで有名なアルク社が、タイムマラソンというTIMEを素材とした通信教材を出していたこともあります。
以上です。
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