TOEIC対策としておすすめの単語帳をご紹介いたします。
英語力を試す試験は、大学受験・英検・TOEFLなど数多くありますが、受験者にとって語彙力の増強は重要なテーマです。
そのため大手書店に行けば、数多くの単語帳が並んでいます。特にTOEICをはじめて受験しようとする学習者はどれを選べいいか迷うでしょう。
しかし、迷うことはありません。こういった「TOEIC対策におすすめの単語帳ランキング」サイトや高得点者の体験談を読んでも、ほとんどの学習者が使っている単語帳があります。それは、「金のフレーズ」です。
ただ、学習者のレベルによっては、難しすぎるということもありえます。また、金のフレーズレベルは“卒業”という上級者もいるはずです。そして、「金のフレーズ」がどうしもて、相性が合わなという人は無理して使う必要はないと思います。評判のいい類書を使うといいでしょう。
この記事は、以下の3本柱を中心に書かれています。
・「金のフレーズ」のお勧めの理由
・「金のフレーズ」以外でお勧めの単語帳
TOEIC対策の単語帳を選びの基準
TOEIC対策の単語帳を選ぶとき、どんな基準で選ぶべきか?
特にTOEIC未受験の方に参考していただきたい基準を5つ紹介します。
TOEICの試験によく出る単語帳を選ぶ
TOEIC対策の単語帳を選ぶわけすから、“TOEICによく出る”というのが単語帳選びの重要な基準になります。
未受験者に多い誤解ですが、TOEICで高得点を取るためには、大学受験より難易度が高い英単語や熟語を覚えなければいけないわけではありません。
例えば、大学受験→英検準1級のようなイメージです。
実際にはTOEICに出る英単語は、それほど難易度が高いものではありません。大学受験を経験された方なら、それほど難しく感じないと思います。
ただし、TOEICでは、次のように大学受験ではあまり見かけない単語が当たり前に出てきます。そういった単語を潰していきます。
entrepreneur 起業家
inventory 在庫
voucher 引換券
copyright 著作権
“entrepreneur”しか分からなかったわ。あと、ホームページの下部に“copyright”ってよく見かけるけど、「著作権」という意味だったのね。
また、TOEICと大学受験では、単語の使われ方も違ってきます。
例えば、次の単語の意味は分かりますか?
book・・・本
ship・・・船
party・・・パーティー
一般の意味だとそうですよね。
しかし、TOEICでは次のような意味が問われます。
book・・・予約する(動詞)
ship・・・出荷する(動詞)
party・・・グループ、当事者
金フレでは、
“the third party”=「第三者」
そう例文で載っているよ。
音声のあるものを選ぶ
CD付きか音声ダウンロードができるものを選びましょう。
TOEICでは、リスニングが全得点の半分を占めます。大学受験ではほとんどの大学でリスニングはまったく無いかあってもおまけでしたが、TOEICではリスニングの攻略は生命線になります。
例えば、TOEICで頻出のautomobileは、どう発音すると思いますか?
よく「オートモービル」と発音をする人が多いですが、発音記号は[ɔːṭəmoʊbìːl]です。
オートモービルと発音すれば通じませんし、もし、そう発音されると思っていたら聞き取れないでしょう。
実際の発音は、「大玉ビール」が近いです。(笑)
今まで単語を音声で確認することを怠ってきた方がautomobileを聞くと、「オオタマ bill」と2単語と聞き違えて、「オオタマってどんな意味だろう?」と迷うことが多いです。
他には、allowは「アロウ」ではなく「アラウ」というのも間違えて覚えている人が多いです。
TOEICの学習では、正しい発音を耳で覚えずして、その単語を“知っている”と言えないのです。
CDなどの音声を使って、正しい発音を覚え直しましょう。
“耳”を基準に自分のレベルに合ったものを選ぶ
単語帳を選ぶ際に、当然に自分のレベルに合ったもの選ぶべきです。
しかし、多くの学習者が知っているか知らないかの基準を、“目”で知っているかで判断しがちです。
しかし、“耳”で知っている単語を増やさない限りは、リスニング重視のTOEICでは高得点を狙えません。
大学受験のときに英語を得意にしていた人ほど、英検準1級レベルの難単語に興味を示しますが、TOEICで高得点を取るためには、難単語を攻略するよりすでに知っている英検準2級レベルの基礎単語を正しく耳でキャッチできるようになる方が得点に結びつきやすいです。
例文の充実したものを選ぶ
ひと昔前の単語帳は見出し語にその日本語訳という簡素な作りのものも多かったですが、今では見出し語を使った例文があるのは当たり前になっています。
単語帳は、例文のタイプによって次の3種類あります。
(3~5語の短いもの)
・センテンス型
(完全な一文)
・長文読解型
(10行前後の長文)
どのタイプの単語帳を使うかは好みの問題ですが、個人的には、3語~5語くらいのフレーズ型の単語帳がお勧めです。
もちろん、センテンス型(完全な一文)を覚えた方が、単にTOEIC対策だけでなく、英会話などにも応用が利くので望ましいと考える人も多いかもしれません。
しかし、センテンスで覚えると1語に対する負荷がかなり大きくなりますので、肝心な単語を覚えるという作業が疎かになるという大きなデメリットもあります。
持ち運びがしやすいものを選ぶ
英単語の勉強は、通勤や通学などの隙間時間を使って勉強をする人が多いと思います。
毎日のことですので、持ち運びがしやすいコンパクトサイズのものがお勧めです。片手で読める新書サイズだと使い勝手がいいです。
TOEIC受験者にマストな1冊
TOEIC受験生で知らない人はほぼいない定番中の定番の単語帳を紹介します。
何にしようか迷っている人はまずこの単語帳を選べば問題ないでしょう。
TOEIC L&R TEST でる単特急 金のフレーズ
TEX加藤氏が魂を込めて分析を続け、力の限りを凝縮した「100%の出る単語帳」で、質・内容・コスパ、これ以上のTOEIC単語集はありません。
TOEIC受験生のバイブルと言える定番の定番の1冊は驚くほど本番の試験に出る!
対象
中級~上級
収録語数
1000語
例文
短いフレーズ
「金フレ」の愛称で多くの受験生に愛用される定番中の定番の単語帳です。
本番の試験にとにかくよく出ると人気の1冊です。
例文も覚えやすい短いセンテンスですので、何度も音声を繰り返し聞いて頭に染み込むまで使い倒しましょう。
以下の通りレベル別になっています。
600点レベル 助走の400語
730点レベル 加速の300語
860点レベル 飛躍の200語
990点レベル 頂点の100語
すべてのTOEIC受験生におすすめの1冊ですが、高校基礎レベルの単語力がない人には難しいと感じられるかもしれません。その場合は、初級者におすすめの単語帳でも紹介しますが、銀フレなどを使ってから取り組むといいでしょう。
金フレの詳しいレビューは以下の関連記事をご覧ください。
[getpost id=”9083″ title=”関連記事” target=”_blank”]
初級者におすすめの単語帳
TOEIC600点以上の学習者であれば、高得点を取るためにはTOEIC専門の単語帳を使うべきです。
しかし、それ未満の初級者は、TOEIC対策以前に基礎的な単語が抜けているので、それを穴埋めしなくてはいけません。
ひと口に初級者と言っても、その幅はかなり広いので、次の3つに分けておすすめの単語帳をご紹介します。
・中学レベルの単語に不安がある(TOEIC400点未満)
・高校基礎レベルの単語に不安がある(TOEIC400点台)
・高校中級レベルの単語に不安がある(TOEIC500点台)
中学版 システム英単語
大学受験用の単語帳として人気のシステム英単語の中学版です。中学英語のすべてを短い例文〈キー・センテンス 560〉にギュッと凝縮しています。
中学レベルの単語に不安がある(TOEIC400点未満)学習者におすすめ!
中学レベルの英単語・熟語や文法に不安がある方にお勧めです。中1から中3レベルの語彙が1冊で効率良く学べます。
以下のように4つのStepで構成されていますので、無理なく中学レベルの英単語・熟語を習得できます。
◎Step1…中1レベルの英単語・英熟語500
◎Step2…中2、中3レベルの英単語・英熟語500
◎Step3…高校入試に必要な英単語・英熟語500
◎Step4…高校英語への英単語・英熟語300
例文の音声ダウンロード付きで、たったの40分にまとまっているのも魅力です。
英検準2級 でる順パス単
『英検準2級 でる順パス単』はTOEIC専門の単語帳ではありませんが、TOEICで高得点を狙う人なら絶対に知っているべき語彙のオンパレードです。
高校基礎レベルの単語に不安がある(TOEIC400点台)学習者におすすめ!
対象
初級
収録語数
1500語(見出し語)
例文
短いフレーズ
『でる順パス単』は、もちろん英検対策の単語帳です。しかし、英検準2級は、高校基礎レベルの重要単語が多く収録されています。どれもTOEICで高得点を狙うなら知っておくべき単語です。
だいたいが3~5語の短いフレーズですので覚えやすいです。またコンパクトサイズで持ち運びも便利です。音声も無料でダウンロードができますので、発音もしっかり耳で覚えましょう。
『でる順パス単』については、以下の関連記事に詳しく勉強法などを書いています。
[getpost id=”8478″ title=”関連記事” ]
出る単特急 銀のフレーズ (TOEIC L&R TEST)
「銀のフレーズ」は、TOEIC受験者のバイブルと言える「金のフレーズ」の著者・TEX加藤氏による1冊です。「金のフレーズ」が難しいと感じる場合は、「銀フレ」から始めるといいでしょう。
高校中級レベルの単語に不案がある(TOEIC500点台)
対象
初級
収録語数
1000語(見出し語)
例文
短いフレーズ
定番の金フレの弟版です。金フレが難しいと感じる方やTOEIC600点を目指す学習者にオススメです。
掲載さ入れている見出し語は金フレと重複している部分が多いので、銀フレ→金フレとスムーズに移行できるでしょう。ただし、見出し語は重複していても、フレーズは重複していませんのでご安心ください。)
こちらも耳に残るほど音声を聞きまくって、リスニングもしっかり対策しましょう。
以下の通りレベル別になっています。
基礎の400語
頻出の300語
必須の200語
発展の100語
脱・初級者におすすめの1冊です。「銀フレ」を卒業したら、「金フレ」に移行しましょう。
中級者におすすめの単語帳
TOEIC600点以上の学習者が、それ以上のスコアアップを目指すための、単語帳をご紹介します。
このレベルの単語帳を使う場合は、高校基礎レベル(英検準2級レベル)の単語はほぼマスターしていることが前提になります。
このレベルの単語帳は非常に利用者も多く売れ筋なものが多く、定評のある単語帳が目白押しです。
世界一わかりやすい TOEICテストの英単語
すべての見出し語にコメントを付け、見出し語の持つイメージ、使い方やテストでの出題のされ方など「覚えるきっかけ」となる解説が秀逸な一冊です。
累計50万部を突破した「世界一わかりやすい」シリーズでおなじみ、関正生先生のTOEICテスト英単語集!
対象
初級~中級
収録語数
800語
扱っている単語は800語とこの手の単語帳としては少ないですが、語源だったり、試験にどう出るかなどの解説が詳しい異色の単語の本です。
関先生らしい「わかりやすい解説」と「独自の切り口」から、無味乾燥になりがちな英単語の学習を楽しめるおすすめの1冊です。
TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のセンテンス
「金のフレーズ」に掲載された単語を360のセンテンスに凝縮したTEX加藤氏による1冊です。
「金フレ」の1000語に500語を追加したパワーアップ版!
対象
中級~上級
収録語数
1500語(見出し語)
例文
センテンス
多くの受験生に今なお愛用され続ける「金のフレーズ」の姉妹版です。
「金フレ」との違いを簡単にまとめると以下の通りです。
・例文がフレーズ→センテンス
・見出し語1000語→1500語
もちろん、TOEIC試験に出るという点は変わらず、パワーアップしています。
「金フレ」を使わない受験生の中には、「例文がセンテンスでないと覚えがいがない」という理由の方も一定数いたと思います。そんなセンテンス派のニーズを満たした1冊です。
試験に出る1500語を360のセンテンスにまとまっているのも嬉しいですね。
また、見出し語も1.5倍に増えているのでボリュームもありますので、どちらかと言えば、上級者向けと言えるかもしれません。
TOEIC L&R TEST 出る単特急 金の熟語
「金のフレーズ」の著者TEX加藤氏による熟語帳です。
TOEICの頻出熟語を総ざらいできる!
TOEIC受験生なら、だいたいの方は「金のフレーズ」又は「金のセンテンス」をやり込んでいるでしょう。この2冊のうちどちらかをマスターすれば、TOEICの単語はほぼカーバーできます。
しかし、「金フレ」「金セン」の愛読者の中には、熟語に弱いと感じている方も多いでしょう。
語彙力増強と言えば、第一に単語に取り組むと思いますが、熟語も非常に重要です。単語だと知らないことにすぐ気づきますが、熟語だと知らないことに気づかないことも多いので、一定の熟語はきとんと覚えないといつまで経っても読解力は上がらないでしょう。
単語は覚えたけどスコアが伸び悩んでいる方は、熟語を攻略して停滞を打開するのも一つの方法となるでしょう。ただし、掲載されている熟語が簡単過ぎるという声も多いも事実なので、自分の実力から取り組むか判断しましょう。
<デメリット>
「金のフレーズ」と重複部分も多いので、そこがマイナスです。しかし、値段が869円と類書に比べて圧倒的なコストパフォーマンスの高さなどからオススメします。
上級者におすすめの単語帳
TOEICでは、英検準1級・英検1級によくみられるような難単語を攻略する必要はありませんが、それでも900点以上のハイスコアを目指すなら挑戦する価値のある単語帳を紹介します。
難単語が実際に試験に出たときには、「やった!」とテンションが上がり、精神的に優位に立つこともできるでしょう。
上級単語特急 黒のフレーズ (TOEIC L&R TEST)
「金のフレーズ」をマスターした学習者が、さらなるハイスコアを狙うための1冊です。著者は、TEX加藤氏ではなく藤枝暁生氏です。
年々難化傾向にあるTOEICに備える上級者向けの単語帳
対象
中級~上級
収録語数
1000語
例文
センテンス
TOEIC対策なら「金フレ」の1冊だけで十分という声も多いですが、年々難化傾向にあるTOEICの語彙対策として、押さえておきたい単語を学べることができます。
掲載されている単語は、すべて本番で既出の単語の中から、以下の通り600点未満レベルの単語をそぎ落としたものになります。
Aランク: 600点から800点レベルの「やや難」単語
Bランク: 800点から900点レベルの「難」単語
Cランク: 900点から950点レベルの「超難」単語
Sランク: 950点から990点レベル「鬼難」単語
難単語をマニアックに覚えることはお勧めできませんが、このレベルの難単語は実際に過去に出題歴もあるので押さえておきたいものです。
TOEIC対策におすすめの単語帳のまとめ
TOEIC対策の単語帳は、基本的には「金のフレーズ」を一押しします。本当に感動するほど試験によく出ます!
しかし、学習者の現在のレベルや目指すレベルによって、違った単語帳を使うこともいいでしょう。
自分に合った単語帳選びの一助になれば幸いです。
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