【TOEIC対策】金のフレーズと金のセンテンスのどちらを使うべき?

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TOEIC対策の単語帳として最も有名な金のフレーズと、その後続の姉妹書金のセンテンスのどちらを使った方がいいのか迷っている学習者も多いと思います。

どちらもの書も、TEX加藤氏が独自の分析により、TOEICによく出る厳選した英単語を効果的に学べると人気の単語帳です。

  • どっちを先にやるべき?
  • 金フレだけで十分?金センも必要?
  • 900点以上狙うならどうする?

TOEIC受験者ならほとんどの人が使っていると言われる累計100万部の実績の金のフレーズを使うべきか、同じ著者のTEX加藤氏の最新の単語帳金のセンテンスを使うべきでしょうか?こうした疑問を持つ学習者は多いでしょう。

本記事では、金フレと金センの違い・特徴・どんな人に向いているか・おすすめの学習順序・効果的な使い方を徹底解説します。

この記事を読めば、自分に最適な単語帳の選び方がわかり、TOEICスコアアップの最短ルートが見つかります。

TOEIC受験者なら必須の公式問題集

公式TOEIC Listening & Reading 問題集 11 [ ETS ]

金のフレーズ(通称・金フレ)の基本情報

・単語数1000語
・例文が3~5語のフレーズ

  • TOEIC頻出単語1000語を収録
  • 単語と短いフレーズで覚える形式
  • スコア別に4つのパート(600・730・860・990点)に分かれている
  • コンパクトで持ち歩きやすく、最短で頻出語彙をカバーできる
  • TOEIC対策本の定番として累計100万部以上のベストセラー

例:

  • alter(変更する)→ alter the schedule(予定を変更する)
  • annual(毎年の)→ annual meeting(年次総会)

TOEICに必要な単語だけを効率よく暗記できる“王道の単語帳”です。
短いフレーズなので、「単語単体」ではなく「TOEICで出る形」で覚えられます。

金のフレーズの詳しいレビュー記事は、次の関連記事をご覧ください。

簡単にまとめると
  • 金フレ=単語暗記特化。とにかく速く覚えたい人向け
  • 金セン=文脈理解重視。リーディング・リスニング力も同時に鍛えたい人向け

金のセンテンス(通称・金フレ)の基本情報

・単語数1500語
・例文が10~20語の完全な一文(センテンス)

  • 金フレに載っている単語を1文の短い例文の中で覚える形式
  • 例文はTOEICのナレーション風で、実際の試験の雰囲気に近い
  • 金フレよりも少し長めのフレーズや文章に触れられるので、単語+文脈で覚えられる
  • 単語だけでなく熟語・前置詞・文法のパターンも一緒に定着

例:

  • The annual company picnic was altered due to bad weather.
    → “annual(毎年の)”と“altered(変更された)”を同時に文脈で覚えられる

単語単体ではなく、TOEICの場面に即したリアルな英文ごと覚えたい人向けです。

目次

金のフレーズと金のセンテンスの共通点

金のフレーズと金のセンテンスの共通の特徴を説明します。

対象レベル

金のフレーズ金のセンテンス


TOEIC600以上を目指す方

金フレ・金センともに、TOEIC受験生すべての人にお勧めしたい単語帳ですが、500点以上の語彙力があることを前提に作られています。

ですので、「自分で使えるか不安」と思われる方は、金フレなら「600点レベル 助走の400語」を書店でパラパラめくってみて、使えそうか判断するといいでしょう。

また、目標スコアが700点の方は、600点レベルと730点レベルをしっかり繰り返すなどメリハリの利いた取捨選択ができます。

<参考>

金フレの目標スコアは600~990ですが、以下の通りレベル別に作られています。

600点レベル 助走の400語
730点レベル 加速の300語
860点レベル 飛躍の200語
990点レベル 頂点の100語

※TOEIC500点レベルを目指す方は、姉妹本の「銀のフレーズ」をおすすめします。

銀のフレーズ:初心者向け。TOEIC300~600点レベルの基礎語彙
金のフレーズ:頻出1000語。TOEIC600~800点レベル
金のセンテンス:TOEIC800~900点以上を狙う上級者向け

つまり、銀フレ→金フレ→金センとレベルアップするのが理想的。

掲載されている単語につてい

金のフレーズ金のセンテンス


TOEICによく出る単語を厳選

すべての公式教材に加え、80回以上の受験直後に書き留めた「TEXファイル」をデータベースを元に作られた単語集です。

数あるTOEIC講師でも、ここまでの“企業努力”をされているTEX加藤氏だからこそ、作り上げらることができた単語集なのです。

収録単語数は、発行日が最近な分だけ金のセンテンスは最新の出題傾向を反映した新しい単語が増えています。それは、掲載されている単語数にも反映されています。

金のフレーズ
金のセンテンス
  • 1000単語
    ※ただし、Supplementという章の単語を加えると、あと400語は増えます
  • 1500単語

形式

金のフレーズ金のセンテンス

金フレ・金センともに、見出し単語とその日本語訳、そして解説が基本になります。

見出し単語 + 解説

※章によって若干の違いあり

見出し語に対する解説では、類義語などの関連語やパートごとの出題のされ方などがコンパクトに説明されています。

見出し語に対する解説は、金フレと金センでやや異なります。

金のフレーズと金のセンテンスの相違点

金のフレーズと金のセンテンスの相違点を説明します。

項目金のフレーズ金のセンテンス
学習形式単語+短いフレーズ文全体(センテンス)
暗記のしやすさ◎(短く効率的)△(文章なのでやや時間がかかる)
文脈理解△(文の中ではない)◎(TOEICらしい文脈で覚えられる)
TOEIC初心者向け◎(単語をまず覚えたい人向け)△(ある程度単語力がある人向け)
スコア別構成600/730/860/990の4段階スコア別構成はなし(頻出順)
リスニング効果○(発音確認はできる)◎(実際の文を聞いて理解できる)
価格約1000円約1500円
学習時間短め(隙間時間OK)長め(集中した時間が必要)

要するに、

  • 金フレ=とにかく短期間で単語を押さえるための高速学習用
  • 金セン=単語を文脈で覚えて忘れにくくするための理解重視型

という違いがあります。

その他の違いもあります。

発行日が違う

当然、2冊で発行日が違います。

金のフレーズ→金のセンテンス

この順番で発行されています。

金のフレーズ
金のフレーズ 2017年1月

金のセンテンス
金のセンテンス 2019年2月

金のセンテンスでは熟語も掲載

金フレーズではほとんど見られなかった英熟語が多く掲載されています。

例文の形式が違う

金のフレーズと金のセンテンスの一番の違いは例文の形式です。

例文の違い

金のフレーズ
金のセンテンス
  • 3~5語の短いフレーズ
  • 10~20語の完全な1文
    ※1500語を360の例文に凝縮
はるか

例文の見せ方の違いが、金フレと金センのいちばんの大きな違いなのね。

英語ツウ

そうだね。具体的には次のような同じ見出し語でも次のように金フレと金センでは例文が違うよ。

見出し語
review・・・検討する
proposal・・・提案
adjustments・・・調整する

金のフレーズの例文

金のフレーズの例文は次の通りです。

・報告書に目を通す
☞ review a report

・提案に目を通す
☞ review a proposal

・計画を調整する
☞ make adjustments to the plan

金フレの例文は、このように短いセンテンスになります。

また、単語集には珍しい、「日本語→英語」の順番になっているのもポイントです。

そして、リスニング面では、だいたいが3語くらいの短いフレーズですので、一語一語がはっきり発音されるので、聞き取りやすいです。覚えるべき見出し語がどのように発音されるか理解しやすいです。

短いセンテンスで覚えるがゆえの、メリットとデメリットがあります。

金フレの例文のメリット&デメリット

メリット
・短いセンテンスなので、見出し語に集中できる
☞ 覚えやすい
・リスニングに慣れていない人でも、耳でキャッチしやすい
☞ 挫折しにくい

デメリット
・実際の試験ではセンテンスで出題されないので、実戦的でない

英語ツウ

基礎力のない人にも取り組みやすいというのと、見出し語を覚えることに集中できるのが金フレのメリットですね。

金のセンテンスの例文

金のセンテンスの例文は次の通りです。

Mr.Kumar has already finished reviewing our proposal has asked for some adjustments.
(Kumarさんは、我々の提案を既に検討し終え、いくつかの調整を求めてきた。)

金センの例文は、このように10~20語の完全な一文になります。

また、金のフレーズと反対に、「英語→日本語」の順番になっているのもポイントです。

金センの例文の特徴

メリット
・すべての見出し語がたった360の例文に凝縮されている
・360の短文を読むので、読解の力もつく
・文章で覚えるので実戦的

デメリット
・情報量が多いので、覚えるべき単語に集中できない
・英文解釈の基礎が不足していると、挫折しやすい
・リスニングに慣れていない人だと、単語を耳でキャッチできない

とっつきやすさは金のフレーズに軍配!

金のフレーズ

最初の単語帳の1冊としての取っつきやすさは金のフレーズに軍配が上がります。

・review a report
(報告書に目を通す)

上記の例文のように、金のフレーズは、3語くらいの短いセンテンスで覚えやすいです。

著者のTEX加藤氏も次のように書いています。

すべての見出し語を、人間の短期記憶の一つの限界ともされる7語以下の「TOEICフレーズ」にまとめてあります。

ー「金のフレーズ」 P6より引用ー

また、金のフレーズは、特に日本人学習者の多くが苦手にしているリスニング面でだいぶ聞き取りやすいです。

一方、金のセンテンスでは、10~20語くらいの長めのセンテンスなので、流れるように発音されるので、見出し語によっては、早かったり曖昧に発音されるので聞き取りが難しいことが多いと思います。(逆に言えば、実戦的というメリットになります)

金のセンテンスは学びが多い

金のセンテンス

金のフレーズの短いセンテンスは、リスニングの際に聞き取りしやすい一方、金のセンテンスだと以下の例文のように、長めの1文になります。

Mr.Kumar has already finished
reviewing our proposal has asked
for some adjustments.
(Kumarさんは、我々の提案を既に検討し終え、いくつかの調整を求めてきた。)

1度で耳にキャッチするのは難しいでしょう。3語ほどのフレーズでは強く出にくいリエゾンやディダクションが頻繁に起こりますので、人によっては見出し語を覚えるという本来の目的が疎かになるでしょう。

はるか

そうね。わたしもこの音声を聞いたけど、forやsomeが聞き取れないとか見出し語と違う単語が気になってしまうわ。

TOEIC初学者にハードルが高い反面、基礎のしっかりしている人は、見出し語以外にも次のような重要なポイントを同時に学べます。

・現在完了(alreadyの使い方)

・finish ~ingの使い方

・ask forの使い方

英語ツウ

金のセンテンスでは、わずか一つの例文に重要なポイントが凝縮されています。基礎力のある人には、それが“一粒で二度おいしい”とメリットとなりますが、基礎力のない人には、消化不良を起こすデメリットになりえます。

金のフレーズと金センテンスのどちらを使うべきか?

金のフレーズと金のセンテンスのどちらを使うべきか?

もし、2冊やるなら、次の順番です。

金のフレーズ ⇒ 金のセンテンス

しかし、1冊どちらかに絞って、集中して取り組みたい場合は、次の基準で選ぶといいでしょう。

金のセンテンスをおすすめの人

金のフレーズは、基本的には基礎力のある学習者向けです。

基礎学力があるか判断する場合は、次の2点のバランスに注意してください。

・リーディング

・リスニング

大学受験でしっかり勉強した方のほとんどは、リーディング面では基礎学力があると言っていいでしょう。金のフレーズに出てくる英単語のほとんどは簡単と感じるはずですし、TOEIC特有の単語を押さえるくらいで十分です。

しかし、リスニング面では絶望的に聞き取れない方が多いので、その場合は、金のフレーズを選択した方が無難です。

金のセンテンスをおすすめの人

・金のフレーズを何度も繰り返して飽きた人
・基礎的な英語構文を理解している人
・リスニングに慣れている人
・ライティングやスピーキングなどのアウトプット重視の人

金のフレーズをおすすめの人

金のフレーズは、基礎学力に不安のある人にお勧めです。

背伸びをして、自分に合わない単語集を選ぶと挫折する可能性が高まるので注意が必要です。

金のフレーズをおすすめの人

・英文法や構文の基礎に不安がある人
・英文解釈の力はあっても、リスニングに不慣れの人

金フレだけでいい人
・600~800点程度が目標
・単語帳にあまり時間をかけられない

金センまでやるべき人
・900点以上を狙う
・TOEICだけでなく実務で英語を使いたい
・語彙の使い方・文法のパターンも自然に身につけたい

金フレ卒業後に選ぶべき単語帳ベスト3|900点以上を狙う人

では、金フレ・金セン以外でTOEIC高スコア(800~900点以上)を目指す人におすすめの単語帳を3冊紹介します。

金フレが「頻出1000語」に特化しているのに対し、これから紹介する単語帳はより語彙の幅を広げたり、実践力を強化したりできる内容です。

TOEIC L&R TEST 出る単特急 金の熟語

特徴

  • 金フレの姉妹版。熟語・句動詞・前置詞の使い方に特化
  • TOEICでよく出る熟語500個を厳選
  • 例文がTOEICっぽい文脈なので、実際の試験でも役立つ
  • 音声アプリ(abceed)対応

どんな人におすすめ?

  • 金フレを終えたあと、さらに語彙の使い方を深めたい人
  • 熟語や前置詞のニュアンスが曖昧で、Part5/6で失点しがちな人
  • TOEIC900点以上を狙う上級者

ポイント
TOEIC高得点を狙うなら熟語・句動詞の知識がカギです。金の熟語をやると、break down, carry out, turn in などTOEIC頻出の句動詞が一気に整理できるので、リーディング力が一段上がります。

TOEIC L&R TEST 英単語スピードマスター

特徴

  • 収録語数が金フレの約3倍(3000語以上)
  • TOEIC頻出の語彙をスコア別に細かくレベル分け
  • 例文が短めなので暗記しやすい
  • ビジネス英語の基礎力も同時にアップ

どんな人におすすめ?

  • TOEIC800点以上を目指して、さらに語彙の幅を広げたい人
  • 金フレだけだと物足りない、ビジネス英語でも役立つ語彙を覚えたい人
  • 一冊でTOEIC全パート対応の語彙を網羅したい人

ポイント
金フレが「頻出1000語」だけに絞っているのに対し、スピードマスターは基礎から応用まで網羅的にカバーしています。Part7(長文読解)で見たことない単語が出る人は、スピードマスターで補強すると効果的です。

キクタンTOEIC L&R TEST SCORE 990

特徴

  • 有名なキクタンシリーズのTOEIC最上級版
  • 990点満点を狙うレベルの単語+熟語1000語
  • 音声を使った「聞いて覚える」形式が特徴
  • TOEICだけでなく、ビジネス・ニュース英語にも対応できる語彙力が身につく

どんな人におすすめ?

  • TOEIC900点以上を狙う上級者
  • 金フレや金センを終えて、さらに難易度の高い語彙を補強したい人
  • リスニング・スピーキング力も同時に強化したい人

ポイント
金フレでTOEIC頻出語彙はほぼカバーできますが、990点満点を狙うならさらにレベルの高い語彙が必要です。
キクタン990はTOEICだけでなく、実際のビジネスシーンや海外ニュースでも役立つ語彙が多いので、実務でも英語を使う人におすすめです。

(まとめ)最短でTOEICのスコアアップするなら?

  • 金フレ=効率重視で基礎語彙を固める最短ルート
  • 金セン=文脈理解・リスニング力も伸ばす総合トレーニング
  • 初~中級者はまず金フレ、上級者・900点以上狙いなら金センまでやる

TOEICは頻出語彙を知っているかどうかでスコアが決まる試験です。

まずは金フレで必要最低限の語彙を一気に固め、さらに高得点を狙うなら金センで文脈理解を深めるのが最適です。

金のセンテンスは、1500語をわずか360の例文に凝縮したというのが特徴です。ですので、凝縮された知識を自分で吸収できる基礎学力がある方は、ぜひ金のセンテンスを選んでください。

そもそも、基礎学力のある人なら、金のフレーズはわりと短期間でマスターできるかもしれませんので、2冊とも攻略するという選択肢もあります。

しかし、TOEICで900点以上の高得点を取っている方でも、金のフレーズ1冊だけを何回も繰り返したという話もよく聞きますので、手を広げすぎないという選択肢もあるでしょう。

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