TOEICのPart5とPart6対策にマストと言って過言ではない1冊として『1駅1題TOEIC L&R TEST文法特急』を勉強法や注意点などご紹介します。
YouTubeを見ても、以下の動画のようにTOEICハイスコアの方が使い方を解説していたりと、人気の対策本です。
では、
なぜ『1駅1題TOEIC L&R TEST文法特急』が支持されているのか?
高校レベル(英検準2級)相当の英語力がある方を前提にして話をすれば、TOEICの文法問題に求められる力は、どれだけ細かい文法知識を持っているかとか、難易度の高い語彙力の有無ではありません。
TOEICでは、スピード処理能力こそが重要です。
大学受験などの文法問題では、文法知識を駆使しながら、問題文の意味をきちんと把握して答えを決めるという解答方法を取ることが多いと思います。しかし、問題数の膨大なTOEICでは、1問にゆっくり時間をかけている時間がありません。
誤解を恐れずに言えば、TOEICでは、多少の正確性を犠牲にしても、スピードや効率を重視して解答することが必要になります。
『1駅1題TOEIC L&R TEST文法特急』は、解答へのプロセスを最短化するエッセンスが詰まっているからこそ、多くの学習者にお勧めされるのです。
以下の関連記事でも、文法特急を紹介しています。
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『1駅1題TOEIC L&R TEST文法特急』の特徴とメリット
『1駅1題TOEIC L&R TEST文法特急』は、TOEIC特化型スクール「花田塾」を運営している花田徹也先生の著書です。
TOEICを受験している人なら知らない人はいないと言っても大袈裟ではない有名な文法問題集です。
『1駅1題TOEIC L&R TEST文法特急』を使う目的
Part5&6に求められるスピード処理能力が身につく
TOEICの試験時間は120分と長丁場です。しかも、200という膨大な問題数を手早く解答する処理能力が必要になります。
TOEICの出題数及び試験時間 200問 120分 | |
リスニング・セクション (Part1~Part4) 100問 / 45分 |
リーディング・セクション (Part5~Part7) 100問 / 75分 |
リーディング・セクションの100問を75分で解き切るスピード処理能力をつけることは、TOEICスコアアップの最低条件になります。『1駅1題TOEIC L&R TEST文法特急』の目的は、処理スピードの最大化です。
『1駅1題TOEIC L&R TEST文法特急』の形式
一問一答形式+コンパクトな解答解説
『1駅1題TOEIC L&R TEST文法特急』のメリット
ほぼ毎回のように出題される最優先事項を学べる
TOEICの出題傾向はかなり偏っています。「フォレスト」のような網羅的な文法書を通読するよりも、優先順位の高いものから、ガンガン問題を解いていくのが、スコアアップの近道です。
例えば、doubleという単語は、大学受験経験者なら、a double ●●のように形容詞として覚えている方がほとんどですが、TOEICなら「2倍にする(なる)」というように動詞での使い方を問われることがほとんどです。
例)double the number of ~
~の数を2倍にする
読者目線の分かりやすい解説
文法問題を漠然と解くのではなく、きちんとしたルールに従って解けるようになるよう解説されています。コンパクトですが、中身の濃いものになっています。感覚に頼って、文法問題を解いていた方には目から鱗の内容です。
例えば、文法の急所56には、<anotherとotherの見極め所は名詞の単・複と冠詞!>と解説されています。
これは、
bring _____ copy of the report to the conference room.
下線部には、(A)another (B)each other (C)other (D)one anotherのどれが入るかという問題の解説ですが、
other copies →不特定多数
the other copy →2部あるうちのもう片方
この説明を見れば、下線部には“another”が入ると分かります。このように分かりやすくポイントが示されています。
レベル別に出題されている
徐々に難易度が上がっていきますので、無理なく学習することができます。
初級編(まずは550点)
☞ 絶対におさえるべき23題 + スピードを手に入れる19題
中級編(しっかり730点)
☞ 苦手分野を克服する14題 + 意外な落とし穴を回避する20題 + 一気に駆け抜けるPart6 12題
上級編(目指せ!900点越)
☞ ここで差がつく15題 + 最高峰を目指す15題
参考書の中身もももちろん重要ですが、使いやすさも参考書選びの大切なポイントです。
多くの人は、文法の勉強を通勤や通学のスキマ時間にすると思います。そんな際、大きいサイズだと、取り出すの躊躇したり、かばんの場所を占領したり不便です。
『1駅1題TOEIC L&R TEST文法特急』のデメリット
コンパクトな1冊でTOEICの文法対策として優秀な『1駅1題TOEIC L&R TEST文法特急』ですが、それ故のデメリットもあります。
基礎知識を身につける参考書ではない
この本は、TOEICに必要な文法知識を基礎から身につけるためのものではありません。高校レベル(英検準2級)相当の英語力がある方でないと読んでも理解できないでしょう。
今持っている文法知識をTOEIC対策向けに有効に使うための戦略を学ぶ1冊です。
基礎知識がない方は、別の参考書で学んでから取り組むべきです。
問題数が少ない
文法特急は、少ない問題数で、TOEICの文法問題に取り組む急所を効率的に学べる1冊です。
コンパクトさを売りにしている問題集ですので、問題数は少ないという点は、否めません。
高校卒業程度の英語力のある学習者が、TOEICの文法対策として取り組む1冊目としては間違いないのですが、さらなる高得点を望むためには、量をこなすことも重要です。
この文法特急の弱点を補う1冊として、『TOEIC L&Rテスト文法問題でる1000』をお勧めします。TOEICで高得点を狙うなら、文法特急の次に取り組むべき1冊です。かなりボリュームがありますので、語彙力増強にも役立ちます。
旧版『1駅1題新TOEIC TEST文法特急』の買い間違えにご注意!
旧版と新版で次のように本のタイトルとビジュアルが似ていますので、特にメルカリとかで中古本を探す人は注意が必要です。
改訂版:2021年3月『1駅1題TOEIC L&R TEST文法特急』
マイナーチェンジですので、旧版でも改訂版でもどちらでも構わないというような意見もありますが、そういった小さい改訂の部分が大きな差に繋がったりまします。なるべく新しい方を選択しましょう。
TOEICに最新の傾向を反映しつつ、問題が難化しています。
文法特急を読む前に!品詞の理解は必須
『1駅1題TOEIC L&R TEST文法特急』を読む前に一通り品詞を理解しよう。
この問題集は、高校レベル(英検準2級)相当の英語力がある方が対象と前半で説明しました。ですので、皆さん、動名詞・不定詞・仮定法などの基礎知識は一通りあるでしょう。(多少の抜けはあったとしても)
第1文型や第4文型、第5文型という話は、英語学習をしている人なら、まず聞いたことがあるはずです。
ところが、それと同様、あるいはそれ以上の基礎分野である「品詞」は、なぜか、英文法教材ではほとんど説明されないのです。
・名詞とは何か?
・形容詞とは何か?
・副詞とは何か?
・動詞とは何か?英語においては、この4つが基本の4品詞になりますが、これをしっかりと教材で学んだことがある方は少ないのではないでしょうか?
なぜかほとんどの英文法教材で説明されない「品詞」。
でも、TOEICでは頻出で、
This is a very serious situation. We need a —— solution.
(A) comprehend
(B) comprehensive
(C) comprehension
(D) comprehensivelyの問題のように、「名詞を修飾する品詞が入るから形容詞」と、品詞の知識で解く問題が非常に多いのです。
~鈴木拓先生の「英語苦手の初心者の勉強法」の記事より引用~
https://www.road52.com/english-beginner/archives/2018/04/toeic_3.html
・形容詞と副詞の違い
・前置詞と接続詞の違い
これらの違いがあやふな方は、『Evergreen』などの文法書でおさらいするといいでしょう。
『1駅1題TOEIC L&R TEST文法特急』の勉強法
『1駅1題TOEIC L&R TEST文法特急』の勉強法を紹介します。
ひと通り問題を解いて解説を読む
まずは、一通り問題を独力で解いてみましょう。
もちろん、間違った問題は、「なぜ間違えたのか?」をはっきりさせます。また、正解した問題もどういった視点で解けば最短で正解に至るのかアプローチ方法を理解しましょう。
目標タイム以内に解けるまで繰り返す
一度終わっただけで安心しないようにしましょう。
解答する反射神経を鍛えるために、考えなくても解けるまで繰り返しましょう。
苦手分野をその他の本で補強する
基礎力がある学習ですでも、文法項目で苦手分野や“抜け”は必ずあるはずです。
例えば、可算名詞と不可算名詞が苦手と思えば、『Evergreen』などの文法書や薄手の問題集などで補強することも大切です。
英語学習のブランクのある方向の対処法
学生や社会人の中に、高校生の頃はしっかり英語を学習していたけど、ブランクが数年あって、ほとんど忘れてちゃったという人も多いと思います。
そういった方は、高校1年生のように、基礎からしっかり勉強するのではなく、忘れた内容を思い出すという勉強法をしましょう。
具体的には、受験用の問題集をざっと目を通すと、一気に蘇ってくるという学習者が多いです。
何を使うかというと、ズバリ!
「Next Stage 英文法・語法問題」です。
動名詞や不定詞など英文法の重要項目やイディオムが一気に学べます。
ただし、この1冊に覚えようとすると、それだけで時間がいくらあっても、足りません。あくまで記憶の引き出し用に使ってください。もちろん、長期的に英語力UPに取り組む時間的ゆとりがある方は、Next Stageをリスニングなど他の勉強と並行して、じっくり取り組んでもいいですね。
『1駅1題TOEIC L&R TEST文法特急』のまとめ
『1駅1題TOEIC L&R TEST文法特急』は、金フレと並んでTOEICを初受験する学習者におすすめの1冊です。
TOEIC対策では、文法以外にもリスニングや長文読解などもあるので、この1冊をサクッと終わらせたいところです。
コンパクトな1冊ですので、電車や待ち合わせの隙間時間を使って、一気に仕上げましょう。
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