2025年9月– date –
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ときおぼえ世界史
【受験世界史】カント哲学の意義とは?啓蒙思想からドイツ観念論への架け橋
近代ヨーロッパ史において、啓蒙思想は「理性による人間解放」を目指した一大潮流でした。 その総決算ともいえるのが、18世紀ドイツの哲学者イマヌエル=カントです。 カントは『純粋理性批判』をはじめとする「批判哲学」を展開し、理性の可能性と限界を... -
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【受験世界史】サラマンカ学派とは?自然法思想と近代国際法の源流を解説
ヨーロッパの思想史において、しばしば見落とされがちな存在が「サラマンカ学派」です。 16世紀のスペインにおいて、植民地支配や新大陸の発見に直面しながら、神学と法学を融合させて新しい秩序を模索した学派でした。 彼らの議論は、単なる神学論争にと... -
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【受験世界史】大陸合理論を徹底解説|デカルト・スピノザ・ライプニッツと啓蒙思想への影響
17世紀から18世紀にかけてのヨーロッパ思想を理解する上で欠かせないのが「大陸合理論」です。 合理論は、イギリス経験論と並んで近代哲学の二大潮流を形成し、「知識の源泉は理性にある」と考える立場です。 数学的な演繹法を重視し、真理は人間理性によ... -
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【受験世界史】イギリス経験論を徹底解説|ロック・バークリー・ヒュームと啓蒙思想への影響
17世紀から18世紀にかけてのイギリス哲学を代表する潮流が「経験論」です。 経験論とは、人間の知識の源泉を「生得観念ではなく経験に求める」立場であり、ロック・バークリー・ヒュームといった思想家によって展開されました。 その源流には、16世紀末か... -
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【受験世界史】ヒュームの懐疑論を徹底解説|因果律・習慣説とカントへの影響
18世紀イギリスの哲学者デイヴィッド=ヒュームは、「経験論」を徹底させた結果、因果関係そのものに懐疑を向けました。 私たちは「火に触れれば熱い」「リンゴは必ず落ちる」と信じていますが、ヒュームにとってこれは自然界の必然法則ではなく、過去の経... -
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【世界史】宗教戦争から国際戦争へ|勢力均衡の形成と近代国際関係の始まり
ヨーロッパの歴史を振り返ると、戦争の目的や性格は大きく変化してきました。 16世紀から17世紀にかけての戦争は、宗教改革の影響を強く受け、カトリックとプロテスタントの対立が前面に押し出されました。 ところが、三十年戦争の後半以降、戦争は「宗派... -
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【世界史】コロンブスと新大陸発見を徹底解説|大航海時代の転換点
15世紀から16世紀にかけてヨーロッパの人々は、大西洋へとその航路を広げ、世界史における大きな転換点を迎えました。その象徴的出来事が「コロンブスによる新大陸発見」です。 1492年の航海は、単なる地理的発見にとどまらず、ヨーロッパとアメリカ大陸を... -
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【受験世界史】マゼランと世界周航を徹底解説|大航海時代の到達点とその意義
大航海時代の探検家たちは、ヨーロッパの視野を地球規模に広げ、世界史の流れを大きく変えました。 その中でも特に象徴的なのが、マゼラン艦隊による「世界周航」です。 マゼラン本人はフィリピンで命を落としましたが、彼の艦隊はついに地球を一周し、人... -
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【世界史】魔女狩りの原因と衰退|社会不安・宗教対立・近代国家の成立との関係
ヨーロッパの近世を学ぶとき、必ずといってよいほど登場するのが「魔女狩り」です。 日本の受験生にとっては、中世的迷信の残滓として軽く触れる程度に思えるかもしれませんが、その背後には当時の社会不安、宗教改革による混乱、そして近代国家の形成過程... -
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【受験世界史】十字軍国家の成立と衰退を徹底解説|エルサレム王国からアッコン陥落まで
十字軍国家とは、11世紀末から13世紀末にかけて中東に建設されたラテン系の小国家群を指します。 第一次十字軍の遠征によってエルサレムを奪取した後、ヨーロッパの騎士や領主たちは聖地に拠点を築き、エルサレム王国を中心にアンティオキア公国、トリポリ...