本記事では、「黒死病と中世社会の変化」に関する頻出問題をレベル別に50問まとめました。
- MARCHレベル20問:基本用語・流れの確認に最適
- 早慶レベル30問:論述・複数選択を含む難問で総仕上げ
世界史は、覚えてから解くのではなく、解きながら覚えるをコンセプトに【ときおぼえ世界史】シリーズを運営しております。この記事は、世界史の重要単元を詳しく解説した【ときおぼえ世界史】シリーズの問題演習編になります。
本編の詳しい解説を読む! → 【黒死病と中世社会の変化】本編の記事はこちら
学習手順はシンプルです:
- 本編のまとめ記事で【黒死病と中世社会の変化】を理解する
- 本編のまとめ記事の章末問題で基礎固め
- 最後にこの「50本勝負」で総復習
世界史で問題演習が重要な理由!
世界史の勉強法として、教科書や一問一答を読み込んで対策している受験生も多いでしょう。
もちろん、1冊を何周も繰り返すことは大切ですが、実はそれだけでは得点が伸び悩む原因になることがあります。
世界史で合否を分けるのは、「用語を知っているか」ではなく「どう出題されるか」です。
例えば、ペトロとパウロの違いを問う次の問題にすぐ答えられるでしょうか?
Q. 元ユダヤ教徒でキリスト教徒を迫害していたが、改宗後は異邦人への布教に尽力し、多くの書簡を残した人物は誰か。
A. パウロ
名前は知っていても、どちらか迷う受験生は多いはずです。このように、「切り口」を意識した問題演習が得点力を大きく左右します。
問題演習を重ねることで、「この文章はよく正誤問題で正解の肢として出る」「この用語はひっかけパターンだ」という実戦感覚が身につきます。
この力は、特に上位大学になればなるほど合否を左右します。
また、一つの教材をやり込み過ぎると単調になり、頭に入りにくくなる時期があります。
そんな時こそ、50本勝負シリーズのような新しい刺激で知識を再整理すると記憶が定着しやすくなります。
50本勝負シリーズでは、志望校合格を目指す受験生の実戦力アップをお手伝いします。
【黒死病と中世社会の変化】MARCHレベルの20本
一問一答(15問)
問1
黒死病の原因となった病原菌は何か。
解答:ペスト菌(Yersinia pestis)
問2
黒死病はどの地域を発生源とするか。
解答:中央アジア(モンゴル帝国周辺)
問3
黒死病がヨーロッパに初めて上陸した場所はどこか(1347年)。
解答:シチリア島
問4
黒死病をヨーロッパに持ち込んだとされる商人はどこの出身か。
解答:ジェノヴァ商人
問5
黒死病によるヨーロッパ全体の人口減少率はどの程度とされるか。
解答:約3分の1〜半数
問6
黒死病後、農村で労働力不足のため進んだ地代形態の変化は何か。
解答:貨幣地代化
問7
黒死病後の労働力不足で上昇したのは賃金か物価か。
解答:賃金
問8
黒死病流行後、賃金上昇を抑えるためイギリスで制定された法令は何か。
解答:労働者賃金統制令(1351年)
問9
1358年、フランスで発生した大規模な農民反乱を何というか。
解答:ジャックリーの乱
問10
1381年、イギリスで発生した農民反乱を何というか。
解答:ワット・タイラーの乱
問11
黒死病流行時に「井戸に毒を入れた」というデマにより迫害を受けたのは誰か。
解答:ユダヤ人
問12
黒死病の影響で宗教観に変化が生じたことを象徴する美術的テーマは何か。
解答:死の舞踏(ダンス・マカーブル)
問13
黒死病の惨状を描いた文学作品『デカメロン』の作者は誰か。
解答:ボッカッチョ
問14
黒死病後、資本を蓄積してルネサンスを支えたフィレンツェの銀行家一族は何か。
解答:メディチ家
問15
黒死病後、北海・バルト海交易で発展した都市同盟は何か。
解答:ハンザ同盟
正誤問題(5問)
問16
黒死病は東南アジアを発生源として、インド洋交易を経てヨーロッパに伝播した。
解答:誤 → 発生源は中央アジア、シルクロードを経由した。
問17
黒死病後、封建制は強化され農奴制は拡大した。
解答:誤 → 封建制は崩壊し、農奴解放が進んだ。
問18
黒死病による人口減少で都市商業は衰退し、ギルドは解体された。
解答:誤 → 都市商業はむしろ発展し、ギルドは再編された。
問19
黒死病はヨーロッパ人口の約3分の1〜半数を奪ったとされる。
解答:正
問20
黒死病流行時、宗教的不安が高まりユダヤ人迫害が各地で発生した。
解答:正
【黒死病と中世社会の変化】早慶レベルの30本
一問一答(10問)
問21
1347年、黒死病がヨーロッパへ到達する契機となった港湾都市はどこか。
解答:クリミア半島のカッファ(現ウクライナ)
問22
黒死病後、農民が都市へ移住した主な理由は何か。
解答:賃金労働の機会を求めたため
問23
黒死病後、商業資本の集中により芸術を保護した都市国家を1つ挙げよ。
解答:フィレンツェ
問24
黒死病による社会不安で流行した過剰な宗教行為は何か。
解答:鞭打ち苦行(フラゲラント運動)
問25
黒死病の流行で大量死した聖職者の不足を補うため教会が行ったことは何か。
解答:質の低い聖職者の大量登用
問26
黒死病後、ヴェネツィアやジェノヴァが中心となった貿易は何と呼ばれるか。
解答:東方貿易
問27
黒死病が文化面に与えた影響を示す文学作品で、十人の若者が疫病を避けて語り合う物語は何か。
解答:『デカメロン』
問28
黒死病後の都市商業発展を背景に、ルネサンス文化を支えたパトロン層は何と呼ばれるか。
解答:ブルジョワジー
問29
黒死病流行中、ヨーロッパ社会で異端審問や魔女狩りが増加した理由は何か。
解答:宗教的不安の高まりとスケープゴートの必要性
問30
黒死病後の人口減少が大航海時代につながる経済的要因を1つ挙げよ。
解答:資本の集中と香辛料貿易への需要拡大
正誤問題(15問)
問31
黒死病は中央アジアを起源とし、シルクロード経由でヨーロッパに伝わった。
解答:正
問32
黒死病流行期、祈祷や贖宥状購入でペストから免れると考えられた。
解答:正
問33
黒死病後の都市商業発展により、封建領主の経済力は強化された。
解答:誤 → 領主の経済力は低下した。
問34
黒死病後の人口減少は、ヨーロッパ経済全体を長期的に停滞させた。
解答:誤 → 短期的停滞の後、都市商業は発展した。
問35
黒死病の影響で教会への不信感が高まり、宗教改革の一因となった。
解答:正
問36
黒死病後、農奴の立場は低下し賃金は大幅に減少した。
解答:誤 → 農奴の地位は上昇し、賃金も上昇した。
問37
黒死病流行後の都市経済発展において、ギルド制は完全に廃止された。
解答:誤 → 廃止ではなく再編された。
問38
黒死病の惨状は「死の舞踏」など芸術にも影響を与えた。
解答:正
問39
黒死病後の経済変化により、メディチ家は金融業で台頭し、ルネサンスを支えた。
解答:正
問40
黒死病の影響で、フィレンツェ・ヴェネツィアなどの都市国家は衰退した。
解答:誤 → 富の集中により逆に繁栄した。
問41(複数選択)
黒死病が大航海時代に与えた影響として正しいものをすべて選べ。
A. 人口減少による資本の集中
B. 香辛料需要の減少
C. 技術革新の促進
D. 海外交易への積極性
解答:A・C・D
問42(複数選択)
黒死病後の文化的変化として正しいものをすべて選べ。
A. 人間中心主義の拡大
B. 神中心主義の強化
C. ルネサンス文化の発展
D. 死生観の変化
解答:A・C・D
問43
黒死病は農村経済を大きく変化させたが、都市にはほとんど影響を与えなかった。
解答:誤 → 都市も甚大な被害を受けた。
問44
黒死病の影響は一時的な人口減少にとどまり、思想や文化には影響しなかった。
解答:誤 → 宗教観や死生観、文化に大きな影響を与えた。
問45
黒死病後の社会構造変化は、中世から近代への移行を促進した。
解答:正
一行問題(5問)
問46
黒死病流行後に起きたフランスの農民反乱を答えよ。
解答:ジャックリーの乱(1358年)
問47
黒死病流行後、賃金上昇を抑えるためにイギリスで制定された法令は何か。
解答:労働者賃金統制令(1351年)
問48
黒死病の惨状を描いたボッカッチョの文学作品は何か。
解答:『デカメロン』
問49
黒死病流行後、資本集中によりルネサンス文化を支援した一族は何か。
解答:メディチ家
問50
黒死病が宗教改革の伏線となった理由を簡潔に述べよ。
解答:教会がペストを防げず権威が失墜し、宗教的不信が高まったため。
【黒死病と中世社会の変化】まとめ
以上50問でした。お疲れ様です。
簡単だった、難しかったという方も本編で基礎知識を学び直してみてください。
本編の詳しい解説を読む! → 【黒死病と中世社会の変化】本編のまとめ記事はこちら
コメント