英語長文レベル別問題集は、入試はもちろん、各種資格試験において大きなウエイトを占める長文読解の訓練を6つの段階別に学習できる問題集です。
一般公立高校レベルから、東大や早慶のような難解大レベルまで細かくレベル①②③④⑤⑥と分かれています。
学習者のレベルによって、いろいろな学習法や使い方があると思いますが、英語長文レベル別問題集を何度も音読することで、英語の成績を急上昇させることができたなどの口コミも多く、人気の問題集です。
英語長文レベル別問題集のお勧めの勉強法
▶ 音読を100回繰り返す(直読直解)
▶ CDに合わせてシャドーイングを繰り返す(リスニング対策)
▶ 暗唱する(英作文対策)
音読を100回繰り返す
1度解いた長文問題は、繰り返さないという学習者も多いでしょう。1度解いたパズルをもう1回解くのは退屈だと感じるように、長文は1度解いたら、解きっぱなしという人も多いです。
しかし、パズルと英語学習は異なります。
使える英語を習得するためには、音読を何度も繰り返すことが大切です。
<参考動画>
CDに合わせてシャドーイングを繰り返す
シャドーイングのメリットは、リスニングに強くなることです。CDの音声に集中して、正しい英語の発音を習得しましょう。
例えば、animalといる超基礎単語も、音声面の学習をないがしろにしていた方は、聞き取れないのでないないかと思います。
「エンネモゥ」ってどういう意味だろうと、スクリプトを見ると「アニマル」だったなんてことが頻繁に起こるはずです。
暗唱する
暗唱する暗唱するというのは、3つの中で最も負荷がかかる学習法ですが、英作文を課される大学を目指す方にオススメの学習方法です。
よく、100回音読すると、自然と文章が頭の中に入ってきて、暗記できると言っている人もいますが、ふつうの記憶力の方は、闇雲に音読しても暗唱するのは難しいと思います。(少なくともわたくしはそうです。)
覚えよう!という意識を強く持って取り組まないと、暗唱には至らないと思います。暗写を取り入れることも効果的です。
【こころちゃんねる】
英語長文レベル別問題集のレベル
レベル①から⑥までの6段階の目安は次の表の通りです。
レベル | 対象レベル | 対象学年 | TOEIC | 英検 |
---|---|---|---|---|
① | 中学英語 | 中1~中3 | 200~300点 | 3級合格 |
② | 公立高校~私立高校受験 | 中2~高1 | 300~400点 | 準2級受験 |
③ | センター試験(基礎) | 高1~高2 | 400~550点 | 準2級合格・2級受験 |
④ | センター試験・中堅私大 | 高3 | 550~650点 | 準2級合格 |
⑤ | 有名私大・国公立大 | 高3~受験学年 | 650~800点 | 準1級受験 |
⑥ | 難関私大・難関国公立大 | 受験学年 | 800点~ | 準1級合格 |
これは、英語長文レベル別問題集のまえがきで示されている目安になります。しかし、人によっては、ズレていると言う学習者も多いです。
例えば、レベル⑤は【有名私大・国公立大】と示されていますが、有名私大のレベルとしては、ちょっと物足りないと言う声も多いです。
英語長文レベル別問題集のレベル感
英語長文レベル別問題集のレベル感を、①~⑥まで詳しく説明いたします。
英語長文レベル別問題集 LEVEL1
<対象レベル>
▶ 長文読解が極めて苦手で、超基礎から学習したい人
▶ 高校入試レベルの長文が全然読めない人
▶ 英検3級合格・TOEIC300点を目指す人
レベル①は、高校入試の基礎レベルの長文がメインになっています。そのため、大学受験対策で使う方の中には、レベル①や②を飛ばして、レベル②や③から始める方も多いようです。
もちろん、時間は限られているので、高2、3生であれば、そういう取捨選択も必要になるかもしれません。しかし、シャドーイングに慣れていない学習者にとっては、レベル①から始めるのが取っつきやすいと思います。(つまり挫折しにくい!)
注意して欲しいのが、ほぼ中学レベルの基本的な内容なのですが、難易度の高い文法項目が含まれていることも稀にあります。具体的には、
「空所の前にカンマがありまりますが、カンマがある場合はthatが使えないので注意しましょう。」
上記のような解説がLesson10でサラッと書かれています。これは、関係代名詞の非制限用法という文法項目ですが、中学レベルを逸脱した内容になっています。
英語長文レベル別問題集 LEVEL2
<対象レベル>
▶ 高校受験のときから長文読解で苦労している人
▶ 大学入試基礎レベルの長文を読むのに非常に苦労している人
▶ 英検準2級合格・TOEIC400点を目指す人
高校入試の少し難しめのレベルになります。このレベルがスラスラ読めないようだと、中学レベルの英語に問題がある可能性が高いので、別途、中学レベルの英文法を復習する必要があります。
ただ、高校生だと、このレベルを飛ばしてLEVEL③から取り組む学習者も多いです。
英語長文レベル別問題集 LEVEL3
<対象レベル>
▶ 高校初級レベルの英文読解力を身につけたい人
▶ 長文をきちんと読めるようになりたい人
▶ 英検準2級~2級受験・TOEIC550点を目指す人
レベル③は、中学英語と高校英語の橋渡し的な位置づけになるでしょう。ですので、このレベル③から取り組む高校生も多いです。
このレベルの英文がスラスラ読めるようになり、さらに難易度の高い英文を読めるようになるためには、構文の学習が別途必要になります。リンケージ英語構文100などがオススメです。
英語長文レベル別問題集 LEVEL4
<対象レベル>
▶ 英文を「速く」「正確に」読めるようになりたい人
▶ 大学入試に出題される基礎的な長文が読めるようになりたい人
▶ 英検2級合格・TOEIC650点を目指す人
このレベル④あたりから、大学入試レベルといった難易度になってきますね。決して難しい内容ではありませんが、初見でスラスラ読めるようでしたら、かなりの英語上級者と言えるでしょう。
ただ、一題あたりのword数が、300~400あたりと“長文”と呼ぶにはかなり短めな文章になりますので、難関大を目指す学習者は、赤本などで、分量のある長文を読み込む必要もあるでしょう。それでも、毎日音読するにはちょうどいい分量だと思います。
英語長文レベル別問題集 LEVEL5
<対象レベル>
▶ 有名・難関大学に出題される高度な内容の長文が読めるようになりたい人
▶ 長文を得意分野にし、強力な得点源にしたい人
▶ 英検準1級受験・TOEIC800点を目指す人
有名・難関大を目指す高校生は、このレベルは、スラスラ読めるようにしたいです。
逆に言うと、このレベルで躓くようだと実際の有名・難関大の実際の入試問題では手こずるはずです。
繰り返し音読することで、有名・難関大の長文を読み込む“基礎体力”が身につくはずです。
英語長文レベル別問題集 LEVEL6
<対象レベル>
▶ 東大・早慶上智などの最難関レベルの大学を受験する人
▶ 難解で高度な英文が読めるようになりたい人
▶ 英検準1級合格・TOEIC800点を目指す人
早慶など英語の難易度が高いレベルを目指す受験生にお勧めです。すべての受験生がここまでやる必要はないと思います。
英語長文レベル別問題集のデメリット
英語長文レベル別問題集のデメリット
▶ 1冊あたりの問題数が少ない
▶ 構文の解説が詳しくない
1冊あたりの問題数が少ない
1冊あたりの問題数が12問(LEVEL6のみ10問)とかなり少なめです。ですので、多読を目的とする学習者は、コストパフォーマンスを考えれば、類書をおすすめします。
ただ、問題集をレベル別の音読素材と考える学習者にとってはちょうどいい分量だと思います。
構文の解説が詳しくない
全文に対して、SVOCを記号で分かりやすく構造分析がされていますが、「なぜそう読むのか?」といった構文を理解のための学習書ではありません。
あくまでの、対象のレベルとなる英文の構文の理解はあることが前提になります。
英語長文レベル別問題集のまとめ
英語長文レベル別問題集は、1冊の分量は多くないのですが、音読を繰り返し英語の4技能をバランスよく伸ばしたい学習者におすすめの1冊です。
・英語の長文は1度読めば十分!それで終わり。
・付属のCDは聞く時間がもったいない!
そういった学習方針の方は、違った問題集を選択した方がいいでしょう。
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