英検3級合格法を分野別に徹底解説|リーディング・リスニング・ライティング・スピーキングの対策と勉強法まとめ

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英検3級は、中学卒業程度の英語力を測る試験で、日常生活で使われる基本的な英語の「読む・書く・聞く・話す」4技能をバランスよく評価するのが特徴です。

英語ツウ

この記事では、英検3級の出題形式はもちろん、その試験対策勉強法を中心に書いているよ。

一次試験では、リーディング(短文読解・会話文読解・語彙文法)、ライティング(簡単な英文での意見表現)、リスニング(会話や説明の聞き取り)が出題されます。

二次試験は面接形式で行われ、英語での質問に答えたり、簡単な文章を音読したりするスピーキング能力が問われます。話題は「学校」「友だち」「家族」「趣味」など、身近なものが中心です。

試験全体の難易度として、難解な文法や語彙は出題されません。そのため中学生を中心に、意欲的な小学生や英語やり直しをしたい高校生や社会人にも人気があり、英語学習のステップアップとして最適な級です。

目次

2025年度英検3級受験情報

2025年度の英検3級の受験日程を表にしています。

項目第1回第2回第3回
申込期間(ネット)3月24日~5月7日7月1日~9月8日10月31日~12月15日
一次試験(筆記・リスニング)2025年6月1日(日)2025年10月5日(日)2026年1月25日(日)
結果発表(一次 / 二次)6月17日 / 7月9日頃予定10月21日 / 11月12日頃予定2月10日 / 3月4日頃予定
英語ツウ

実際には試験会場によって、日程が細かく分かれているから、参考までにしてね。詳しく公式ページを参考にしてください。

英検3級の「難易度」と「出題形式」

はるか

英検3級は「中学卒業程度の英語力」が求められる試験よね。私の中学時代にも多くの人が、中2、中3で受験をしていたわ。

英語ツウ

英検5級・4級よりも一段階レベルアップした実用的な英語力が試されまるよ。特に、ライティング(英作文)とスピーキング(二次面接)が新たに加わることから、多くの受験者が「壁」を感じるタイミングでもあるね。

はるか

ただ、最近では意欲的な小学生や中学生1年生の受験も目立っているようね。素晴らしいことね。

まずは、英検3級と4級の主な違いを表形式で確認してみましょう。

英検3級と英検4級の難易度を比較

項目英検4級英検3級
レベルの目安中学中級程度中学卒業程度
試験構成筆記(リーディング・リスニング)筆記(リーディング・ライティング)+リスニング+スピーキング(面接)
ライティングなし自由英作文(2問)
スピーキングなし(希望者のみ録音式)面接形式で1対1
語彙数の目安約600~700語約1000~1300語
必要な文法力現在形・過去形中心助動詞・比較・接続詞・未来形など幅広く
合格に必要なCSEスコア622(目安)1103(目安)
はるか

CSEスコアって何なの?

英語ツウ

きちんと説明すると本題から離れて長くなるから、あとで以下の外部サイトを読んでみるといいよ。
ただ、英検4級と比べるとかなり負担増になることは、表から伝わるよね。

英検3級の難易度が上がるポイントとして特に意識すべきなのは、以下の3つです。

ポイント① 自分の考えを英語で表現する「アウトプット力」が問われる

英検3級では、英作文で意見とその理由を英語で書く必要があります。

たとえば、「Do you like music?」という質問に対し、「Yes, I do.」だけでは不十分で、「理由を2つ述べて30語程度で表現する」というスキルが必要になります。

4級までは選択式が中心だったため、自分の言葉で書くことに慣れていない受験者は、ここで苦戦しがちです。ただ、公立高校の入試問題でも英作文を課してくるので、アウトプットの意識は早い段階から持つことが大切です。

はるか

わたしも、昔から英作文が苦手だったわ。大学受験でも英作文が出る大学は出願しなかったわ。

英語ツウ

英作文はこ小手先のテクニックでなんとかなるものではなく、普段からどれだけ英語に対して丁寧に向き合っているか出てしまうからね。当然、苦手にしている受験生も多いだろうね。

ポイント② スピーキング試験(面接)が必須になる

3級からは、一次試験(筆記・リスニング)に合格した後、二次試験として面接があります。

面接では、短い英文の音読や、簡単な質問に答える力が求められます。これは「発音」「流暢さ」「態度」なども含めた総合評価で、リスニング・ライティングとは異なる準備が必要です。

③ 語彙・文法の範囲が大きく広がる

英検3級の語彙は、4級と比べて約1.5~2倍近くに増加します。また、文法も比較、助動詞、接続詞、関係代名詞など、高校英語の入り口に差し掛かる内容まで含まれます。そのため、総合的な文法力の底上げが必要になります。

英検3級の出題形式

英語ツウ

英検3級では、「読む・聞く・書く・話す」の4技能をバランスよく測定する試験形式となっています。

はるか

英語の4技能って最近よく聞くけど、詳しく知らなかったの。この機会によく知りたいわ。

英語ツウ

従来の英語教育が、「語彙や文法の知識量」だけが重視されて、「文法訳読」や「読解偏重」であったことことから、「使える英語」が身につかないという批判が以前からあったんだ。

はるか

確かに、中学高校と英語を6年間勉強したのに、外国人に道を聞かれても何も答えられず固まってしまう大学生が殆どよね。

英語ツウ

そんな反省から、英検だけなく、学校教育でさえ、4技能をバランスよく育てるという教育に日本もシフトしてるよ。詳しく知りたい人は、以下の外部サイトを参考にしてね。

【出題形式の概要】

出題形式の概要を説明する前に、2024年度より、英検3級以上の級(1級、準1級、2級、準2級、3級)で、一部新たな形式での出題を加えてリニューアルしている点に注意が必要です。

英語ツウ

ここでは、3級のリニューアル内容だけ説明するね。

リニューアル前

分野内容問題数時間
リーディング語句補充、会話文、長文読解30問
50分
ライティング自由英作文(意見論述1題)1問
リスニング会話文理解、説明文理解など30問約25分
スピーキング面接形式の1対1の試験(音読+質問)約5問約5分

リニューアル後

分野内容問題数時間
リーディング語句補充、会話文、長文読解30問
65分
ライティング自由英作文(意見論述1題+「Eメール」問題1題)2問
リスニング会話文理解、説明文理解など30問25分
スピーキング面接形式の1対1の試験(音読+質問)約5問約5分

合格にはCSEスコアでの基準達成が必要で、一次試験(筆記+リスニング)と二次試験(面接)の両方に合格する必要があります。

英語ツウ

次に分野ごとに出題形式と勉強を紹介するね。

リーディング対策|出題形式と勉強法

リーディング問題は語彙・文法・読解の総合力が問われます。

リーディングで高得点を取るためには、単語を知っているだけでなく、正確な文法理解と英文全体を読み取る力が欠かせません。出題は大きく3つの形式に分かれています。

英検3級のリーディングの出題形式

  1. 語句補充問題(短文の空欄に最も適切な語を選ぶ)
  2. 会話文補充問題(日常会話の一部を補う選択問題)
  3. 長文読解(Eメールや掲示文、案内などの文を読んで内容に関する質問に答える)

問題1 短文の語句空所補充

語句空所補充問題は、リーディングセクションの冒頭で出題され、短い文の中の空欄に最も適切な語句を4つの選択肢から選ぶ形式です。語彙力と基本的な文法知識が問われます。

リーディング問題全30問のうち、半分に相当の15問を占めます。

傾向としては、「動詞・前置詞・接続詞・助動詞・形容詞・副詞」などの品詞を正しく理解し、文脈に合った語を選べるかが問われます。たとえば、動詞の語法(enjoy + 動名詞など)や、前置詞の使い分け(in, on, at など)、文の語順にも注意が必要です。

対策としては、まずは基本的な単語や熟語をしっかり覚えることが大切です。また、文法的に正しく、かつ意味の通る選択肢を選ぶ訓練をするために、過去問や問題集を繰り返し解きましょう。解答後には必ず解説を読んで、「なぜその語句が適切なのか」を理解することが、得点アップへの近道です。

はるか

平均的な受験生は、いちばん点を取りやすい部分の配点が高いというのは、受験生には助かるわね。

単純な単語問題
☞単純に単語の意味を問う問題

英語ツウ

単語の品詞別では、圧倒的に名詞と動詞の意味が問われることが多いです。

When Christoper Colombus finally ( ) America, he thought it was India.
1 performed 2 received 3 called 4 reached

7日間完成 英検3級 予想問題ドリル 6訂版 予想問題集 P11より引用

Jack has no money because somebody stole his ( ) on the bus.
1 tournament 2 wallet 3 secret 4 chance

7日間完成 英検3級 予想問題ドリル 6訂版 予想問題集 P11より引用


熟語問題
☞日常会話で頻出の熟語を問う問題

過去の出題例

・at least (少なくとも)
・be full of~(~で一杯の)
・a couple of~(2,3の~)
・first of all(第一に)
・for a while(しばらくの間)

はるか

どの表現も日常会話でよく使う表現ばかりね。

文法問題
☞時制や比較などの基本事項を問う問題

Ted hasn’t ( ) any letters to his parents since he moved out last summer.
1 write 2 wirtes 3 wrote 4 written

7日間完成 英検3級 予想問題ドリル 6訂版 予想問題集 P12より引用
英語ツウ

上記は、予想問題集からの引用だけど、実際の本番もこのレベルの平易な問題がほとんだよ。どの問題も、意地悪なひっかけ問題などは一切なく、素直に回答したものが正解になりやすいよ。

はるか

確かに英検3級の語彙問題は、明らかな正解と明らかな不正解がはっきりしていて、紛らわしい問題は少ないわね。

問題2 会話文の空所補充

英検3級の会話文補充問題は、日常的なやり取りの中から適切なセリフや返答を選ぶ力が求められます。問題1の選択肢が1単語なのに対しても、問題2の会話文の空所補充問題は、通常、完全な一文を選択します。

出題数はリーディング問題全30問のうち5問を占めます。

空欄に入る最も自然な応答やセリフを4つの選択肢から選ぶ形です。

傾向としては、「あいさつ・依頼・申し出・感謝・謝罪」といった日常会話が中心です。短文でやりとりされるため、一語一句を丁寧に読み取る読解力と、文脈にふさわしい表現を選ぶ語彙・文法力が必要になります。

対策としては、まずは基本的な会話表現(例:”Would you like~?” “Sure.” “I’m sorry to hear that.”など)を習得しましょう。また、過去問や会話表現集を活用し、典型的なパターンに慣れることも有効です。選択肢を文法的にだけでなく、「自然な流れかどうか」の視点で判断する力を養うことが合格へのカギとなります。

Man: Wow! This chocolate cake looks delicious. Can I have some?
Woman: Of course. ( )
1 You can’t eat it now. 2 It’s not yours.
3 You cook very well. 4 Please help yourself.

7日間完成 英検3級 予想問題ドリル 6訂版 予想問題集 P54より引用
はるか

4の“Please help yourself.”が正解ね。

英語ツウ

Please help yourself.
=自由に食べてください
これは頻出表現だよね。

はるか

英検3級のリーディングの勉強法を知りたいわ。

英語ツウ

リーディング力を以下の3つに分解して勉強法を解説するよ。

英検3級のリーディングの勉強法

英検3級のリーディングで合格点を取るための勉強法について述べます。

はるか

受験生がいちばん気になる勉強法ね。早く知りたいわ。

英検3級のリーディングで合格点を取るための勉強法について述べます。

英語ツウ

詳しく話す前に、英検3級のリーディングで必要な力を以下の3つに分けるね。

リーディング力 = 語彙力 + 文法力 + 長文読解力

  • 語彙力:単語や熟語の知識
  • 文法力:正しい文構造の理解
  • 読解力:英文全体の意味を把握する力
はるか

この3つが大切というのは私もによく分かるわ。特に語彙力と文法力は英検4級・5級でも大切よね。

英語ツウ

そうだね。ただ、英検4や5級に比べて、英検3級がグンと難易度が上がる理由の1つに「状況理解力」が求められることが挙げられるよ。

はるか

「状況理解力」って何ですか?

英語ツウ

例えば、文法問題で、母が子供に
“Did you break this cup,Jeff”
(このコップを割っちゃったの?ジェフ)
と質問したとしよう。子供の回答はどんなものが予想されるかな?

はるか

それは簡単よ。過去の通常の疑問文だから、
Yes, I did.
又は
No, I did not.
このどちらかよね。
英検3級もこんな簡単な問題が出るのね。

英語ツウ

いや。この時の子供の返事は、
I’m sorry, Mom.It was an accident.
(ママ、ごめんなさい。わざとじゃかったんだ。)
を選ばせる問題だったんだ。
英語ドリルで凝り固まったアタマで考えると、瞬発的にYes/Noしか思いつかないけど、状況を考えると自然な答えだよね。こういった状況からも判断させるところが、3級の難しい点かな。

「語彙力」を身につける勉強法

英検3級では約1000〜1300語の語彙力が求められるとされています。基本的な動詞や名詞、形容詞に加え、熟語や連語表現(ex. take care of / be interested in)も多く出題されます。

項目内容
語彙数の目安約1000〜1300語
レベル中学卒業レベル(教科書+日常表現)
特徴動詞・形容詞・副詞・名詞がバランスよく出題される。熟語も多い。
はるか

中学卒業レベルと言うことは、公立高校の入試問題と同じくらいのレベルなの?

英語ツウ

いや、公立高校入試問題の方がレベルが高いと思うよ。英検3級は「日常英語の理解」に重点を置いていて、基礎的な語彙・文法・読み取りの力があれば対応可能です。でも、公立高校入試では、より長い文章・深い読解力・思考力が求められ、難易度がやや高い傾向にあるよ。

はるか

そうなのね。英検3級を合格しても、高校入試に対応するにはさらに一段レベルアップが必要なのね。

英語ツウ

長文読解の比重が高い、入試英語との大きな違いだね。

英検3級の語彙学習では、単語の「意味」だけでなく「使われ方」を理解することが非常に重要です。

単語の「意味」だけでなく「文脈での使い方」が重要

はるか

確かに英検4級までは、
“book”= 「本」
“school”=「学校」
のように、1つの英単語に1つの意味を覚えればOKなことが多かったけど、英検3級から熟語がグンと増えてきたわね。
単語の使われ方を意識した勉強が必要になるのね。

英語ツウ

そうだね。「単語の使われ方」と言っても、熟語や状況に合った決まり文句など幅が広いけどね。

はるか

確かに、「take」は「取る」だという意味だけを覚えていても、「take a shower(シャワーを浴びる)」「take care(気をつけて)」のような表現を知らなければ、実際の問題では役立たないわよね。

英語ツウ

もちろん、単語の持つ基本的な意味を押さえることも大切だけど、この単語が試験に出るとしたら、どういう出題のされ方をするのだろうという意識が大切になるかな。

これらの点を踏まえて、「語彙力」を身につける学習法を説明します。

(1) 例文とセットで覚える

単語を単体で覚えるのではなく、「文の中でどう使われるか」に注目して学習することで、リーディング中に自然に意味を推測しやすくなります。

語彙は例文とセットで覚えよう!

look for → I’m looking for my keys.(私は鍵を探しています)

be interested in → He is interested in music.(彼は音楽に興味があります)

英検3級の語彙学習では、単語の「意味」だけでなく「使われ方」を理解することが非常に重要です。

英検3級では、会話文やEメール、案内文など実際の場面で使われる自然な表現が多く出題されるため、単語を文の中でどう使うかを意識した学習が欠かせません。単語帳だけでなく、例文や過去問を通じて「使われる形ごと覚える」ことが、合格への近道です。

(2) 頻出テーマ別にまとめる

学校、家庭、買い物、旅行など、英検に出やすいテーマごとに語彙を整理すると記憶が定着しやすくなります。

まずは過去問や市販の単語帳で、英検3級に出やすいテーマを抽出します。代表的なものとしては「学校」「家族」「日常生活」「買い物」「旅行」「健康」「交通手段」などが挙げられます。これらをノートや単語カードで色分けし、1テーマにつき20~30語ほどを目安にリストアップしましょう。

たとえば「旅行」テーマでは、reservation(予約)itinerary(旅程表)sightseeing(観光)luggage(荷物)passport(パスポート)customs(税関)、exchange rate(為替レート)などが頻出します。単語カードには英単語・日本語訳だけでなく、簡単な例文も一緒に書き込みます。

I checked my itinerary before leaving for the trip.
(旅行に出る前に旅程表を確認した)

これにより「旅程表=itinerary」という単語と、その使われ方がセットで記憶に残りやすくなります。

はるか

itinerary(旅程表)って英単語は、英検3級には難しくない?

英語ツウ

確かに。ちょっと難しい単語を例に選んでしまったよ。ただ、この英単語は、TOEICには頻出だから、今のうちに覚えても損はないよ。

はるか

へ~、試験によって頻出の単語って違うのね。

次に、学んだ語彙を定期的に復習する仕組みを作りましょう。

さらに、テーマごとにミニテストを自作し、語彙と例文両方を穴埋め形式で書き出してみましょう。例えば「health(健康)」テーマなら、fever(熱)medicine(薬)clinic(診療所)symptom(症状)を使った短文を作成し、空所を埋める演習を繰り返します。こうしたアウトプット学習を取り入れることで、単語をただ暗記するだけでなく、実際に使える力が身につきます。

英語ツウ

この学習法は手間がかかるけど、一般的な受験生が苦手にしている英作文の力がつくからお勧めだよ。

(3) 過去問・単語帳で頻出語を重点的に

『でる順パス単』や『速読探求 英検』など、英検専用の語彙対策本を使うことで、出題されやすい単語を効率的にカバーできます。

また、過去問題集も“頻出英単語”の宝庫と言えます。

まずは過去問を数年分解いて、知らなかった単語や何度も登場する単語をリストアップしましょう。たとえば excited(わくわくした)trip(旅行)library(図書館) など、日常的な単語がよく出題されます。こうした語彙は、頻度が高く、英作文や会話文補充でもよく使われるため、確実に覚えるべきです。

はるか

過去問で知らなかったり間違えたりした単語は、悔しさから、記憶に残りやすいのよね。

語彙力強化のためのお勧めの教材一覧

方法特徴おすすめ教材
単語帳の活用頻出単語を効率的に暗記『でる順パス単 3級』
例文で覚える実際の使用例で理解が深まる『文で覚える単熟語』シリーズ
過去問演習実際の文脈での語彙確認英検3級過去問題集

「文法力」を身につける勉強法

英語ツウ

「文法力」を身につける勉強法の前に、「文法力」の重要性について説明します。

英検3級の語彙学習において、「文法理解」は重要なポイントです。

単語を覚えるだけでは、リーディングやライティングで正確に意味を捉えたり使いこなしたりすることが難しくなります。例えば、「play」という単語は「遊ぶ」「演奏する」「試合をする」などの意味がありますが、文法的な構造を理解していなければ、文中でどの意味で使われているのかを判断するのが困難になります。

また、英検3級では過去形や助動詞(can, will, mustなど)、比較級、接続詞(because, if など)など、より広い文法知識が求められます。たとえば、「He played soccer because he wanted to get exercise.」という文では、「played」が過去形であること、「because」が理由を説明していること、「wanted」が過去形の「want」であることなど、文法の理解が語彙の意味をつかむ手がかりになります。

はるか

英文を読むときはもちろん、英作文でも正しい文法に基づいて文を組み立てる力が必要よね。

英語ツウ

いくら語彙を知っていても、「I going to school.」のように文法的に誤った表現をしてしまうのは問題外だからね。

英検3級レベルでは、「be動詞と一般動詞の使い分け」や「時制の一致」など、基本的な文法ルールをしっかり理解しておくことが重要です。

語彙と文法は切り離されたものではなく、文脈の中で意味をとらえ、正しく使いこなすためには両者のバランスが必要です。語彙を覚える際には、例文とセットで覚えることや、文法的にどう使われているかを意識して学習することで、英検3級の問題に対応する実力を身につけることができます。

英検3級では中学英文法の全範囲が出題対象です。具体的には以下の文法事項がよく出題されます。

文法項目例文
現在形・過去形・未来形I will go to school tomorrow.
助動詞(can, must, shouldなど)You must wear a helmet.
不定詞・動名詞I like to read books. / Reading is fun.
比較級・最上級He is taller than me.
接続詞(because, if, whenなど)I stayed home because it was raining.
関係代名詞(who, whichなど)This is the boy who won the race.
英語ツウ

文法の勉強法をSTEPでまとまたよ。

STEP
中学英語の文法を一通り復習
  • 教科書レベルの中学英文法を総復習することが第一歩です。
  • おすすめ教材:
    • 『くもんの中学英文法』
    • 『中学英語をもう一度ひとつひとつわかりやすく』
STEP
「文法問題集」を使って演習する
  • 文法特化のドリルを使い、毎日コツコツ演習するのがベストです。
  • おすすめ教材:
    • 中学英文法 パターンドリル 中学全範囲 (シグマベスト)
    • Mr. Evine の中学英文法を修了するドリル (Mr. Evine シリーズ)
STEP
英検3級の過去問で「よく出る文法」を確認
  • 文法の出題パターンを知るには過去問が最も有効です。
  • 特にリーディングの空所補充問題やライティングで使われている文法を分析しましょう。
  • おすすめ教材:
    • 英検3級 過去6回全問題集 (旺文社英検書)
    • 7日間完成 英検3級 予想問題ドリル 6訂版 (旺文社英検書)
STEP
英作文対策で文法を「使って」覚える
  • 英検3級では自由英作文が出題されます。
  • 単語や熟語だけでなく、文法の正確さも評価対象なので、自分で英文を書いて添削してもらうのが理想です。
    例)「My favorite subject is English. I like it because it is fun.」
  • おすすめ教材:
    • 英検分野別ターゲット英検3級ライティング問題 (旺文社英検書) 
    • DAILY15日間 英検3級 集中ゼミ 7訂版 (旺文社英検書) 
英語ツウ

ほとんど英語の勉強をしていない小学生なら、STEP1→STEP2と進んでいかないといけないけど、すでに中学レベルの勉強をしている小学生や学校で習っている中学生はそこは飛ばして、STEP3から始めてもいいかもね。

はるか

ただ、小学生がSTEP1とSTEP2を取り組むには独力では難しそうね。

英語ツウ

親御さんのサポートがかなり必要だろうね。

読解力の学習法

■ 英検3級リーディングの出題形式

問題の種類内容特徴
短文の語句補充空欄に最も適した語句を選ぶ単語の意味+文法知識が必要
会話文の空所補充文脈に合う会話の流れを選択日常英会話の理解力が問われる
長文読解(2題)約150〜200語の文章を読んで設問に答える話の流れ・要点・細部理解が必要

■ 読解力の重要ポイント

英検3級の長文読解では、「全体の内容把握」と「設問の正確な解釈」が必要です。以下のような力が求められます。

  • スキャニング(情報の読み取り)
    • 設問のキーワードから該当箇所を探す技術
  • 推論力
    • 文中に直接書かれていない内容を推測する
  • 要旨把握力
    • パラグラフ全体の主題をつかむ
はるか

長文読解と言えど、しょせんは短文の集まりなのだから、短文を正しく読めれば、特別な対策は不要という声をよく聞くけど、どうなのかしら?

英語ツウ

もちろん、短文すべてを正しくれば、自然と正しい解答にたどり着けるよね。

はるか

じゃあ、長文対策は不要なのね?

英語ツウ

いや。すべての短文を正しく読めるレベルというのは理想だけど、実際はそのレベルにたどり着かず本番の試験を迎えるはずだ。だから、慣れや技術に頼って得点力を高める努力は必要だと思うよ。

はるか

正しく読めないのにテクニックに頼って、点数を上げるって、後ろ向きな姿勢な気がするなあ・・・

英語ツウ

じゃあ、はるかちゃんに聞くけど、自身の大学受験で第一志望の英語の入試問題の英語の長文を完全に理解して読めた?

はるか

いや、それは・・・

英語ツウ

そうだよね。僕も大学受験のとき、合格した大学でさえ、内容的には半分くらいの理解でも、分かる部分をかき集めてなんとか合格点に届いたという感じだったね。

はるか

確かに。完全に理解して合格するって、すごく学力レベルが高くないと無理ね。

英語ツウ

極端な話、大学生が高校受験の英語の問題を解いたりとか、高校2年生が英検3級の問題を解くとか、現実にはあり得ない状況でしか、完全な理解ってのは難しいんだよ。

はるか

なるほどね。納得した。

英語ツウ

分かってくれたところで、具体的な読解対策に進むね。

技術1 スキャニング(情報の読み取り)

設問のキーワードから該当箇所を探す技術

たとえば、「Why did the boy go to the library?」という設問があった場合、本文に “He wanted to study for the exam.” という文があれば、それが答えにつながります。

はるか

キーワードを探すのに時間がかかり過ぎて、いつも焦ってしまうわ。

英語ツウ

長い文章の中で、どこに答えが書いてあるのが、手早く見つけるのは慣れが一番かな。そのためにも過去問集を使って、探し出すコツを掴もう!

技術2 推理力

文中に直接書かれていない内容を推測する技術

例えば、「I was planning to do my homework.(私は宿題をするつもりだった)」という文を読めば、私はその後、何か事情があって、結局宿題をしなかったと推測できます。

I was planning to do my homework, but I fell asleep.
(私は宿題をするつもりだったけど、寝てしまった。)

はるか

これは、英検3級の過去問にも似たような文章があったわ!

技術3 要旨把握力

パラグラフ全体の主題をつかむ技術

英語の長文を読むとき、「どこに大事なことが書かれているのか分からない」「なんとなく読んでいるだけで理解できない」と感じることがあれば、「パラグラフリーディング」が役立ちます。

英語ツウ

パラグラフリーディングは段落(パラグラフ)ごとに意味を考えながら読む方法で、文章の主な考え(main idea)をつかむ力を養うことができるよ。

以下に、読み方の手順を3つのステップで説明します。

STEP
段落ごとに読む習慣をつける

まずは、一気に全体を読もうとせず、「段落ごとに意味を考えながら読む」習慣をつけましょう。英語のパッセージは、基本的に1段落に1つの話題(トピック)があります。そのため、段落単位で読めば、内容が整理され、理解しやすくなります。

STEP
段落ごとの役割をつかむ

次に、それぞれの段落が「何のために書かれているのか」を考えます。たとえば、事実を伝える段落もあれば、筆者の意見を述べる段落もあります。以下の例文を見てみましょう。

Reading paragraph by paragraph helps you understand the main idea of a passage.
(段落ごとに読むことは、文章の主な考えを理解するのに役立ちます。)

Each paragraph usually has one topic. Some paragraphs give facts, and others give opinions.
(それぞれの段落には、たいてい1つの話題があります。)


It is a good idea to read each paragraph carefully and think about what the writer wants to say.
(各段落をていねいに読み、筆者が何を伝えたいのかを考えることはよい方法です。)


However, the most important point is that careful reading helps you understand the passage better.
しかしながら、一番大切なのは、ていねいに読むことで文章をよりよく理解できるということです)

この文章では、「段落ごとに読むと理解しやすくなる」という考えが順を追って説明され、however以降で最も伝えたいポイントが結論として示されています。

STEP
接続語と結論に注目する

最後に、「however」「therefore」「for example」などの接続語に注目しましょう。これらは段落や文の流れを示すサインです。
とくにhoweverは「しかしながら」と逆の内容や、筆者の結論を示すときによく使われます。先ほどの例文でも、最も重要な結論はhoweverのあとに述べられていましたね。

英語ツウ

パラグラフリーディングは、英検3級という段階では必須で身に付けるべきものでないけど、大学受験レベルの大量の英文を読まされるようになれば、押さえておきたいスキルだよね。

読解力を鍛える学習法

学習法特徴おすすめ教材
過去問演習実際の出題形式に慣れる旺文社やGakkenの過去問題集
精読と多読精読=1文ずつ丁寧に理解 / 多読=量をこなす教科書の復習、やさしめの洋書
英語多読アプリ絵本やショートストーリーで読解慣れラズキッズ、多読王国など
要約トレーニング長文の要点をまとめる練習読んだ後に要点を日本語でまとめてみる

英検3級は、正しい対策を積み重ねれば必ず合格できます。特にリーディングは独学でも力を伸ばしやすい分野ですので、地道に取り組んでいきましょう。

ライティング対策|自由英作文の書き方とコツ

英検3級では、自分の意見を簡潔に英語で表現する力が求められます。自由英作文は、トピックに対してYes/Noで答え、その理由を2つ英語で説明します。

【例題】 “Do you like reading books?” に対して、Yes/Noと理由を2つ述べる。

【書き方の基本】

  1. 導入(I like reading books.)
  2. 理由1(First, I can learn many things.)
  3. 理由2(Second, it is fun to read stories.)
  4. 結論(So I like reading books.)

【ポイント】

  • 文法ミスを避けるため、シンプルな文を使う。
  • 接続語(First, Second, So)を使って構成を明確にする。

【練習法】

  • 毎日1題英作文を練習し、講師やAI添削を活用。
  • 模範解答を参考に、自分の表現と比較。

リスニング対策|出題形式と勉強法

リスニングは、実際の英語コミュニケーションに直結する力を試される重要なセクションです。特に英語を聞いて理解する力は、将来的に英会話や留学などにも直結するため、早いうちからしっかりとしたトレーニングを積んでおくことが大切です。

また、リーディングと違って、学習時間に比例して成果が出やすい分野ではないので、どうしても後回しがちになりますが、早めの対策が必要です。

ここでは、英検3級のリスニングの出題形式と、それぞれの形式に応じた効果的な学習法について、具体的に紹介していきます。

リスニングの出題形式を把握しよう|全3パート構成

英検3級のリスニングテストは、全30問。大きく3つのパートに分かれており、それぞれ出題される形式と内容に特徴があります。試験時間は約25分で、音声は1回だけしか流れません。

パート内容問題数特徴とポイント
第1部応答文選択問題10問質問に対して最も自然な返答を選ぶ形式。短い会話のやりとりを聞き取る力が必要。
第2部会話内容の理解10問2人の会話を聞いて、その内容に関する質問に答える。状況や関係性の把握がカギ。
第3部説明文(ナレーション)理解10問アナウンスやスピーチなどの一人話しを聞き、内容に関する設問に答える。要点をとらえる力が問われる。

それぞれのパートで求められるリスニング力が異なるため、形式に応じた対策が必要不可欠です。

効果的なリスニング学習法

英語のリスニング力を伸ばすには、単に音声を聞くだけでなく、「英単語や熟語を耳で覚える」ことがとても大切です。

たとえば「give up」という熟語を見て意味を知っていても、リスニング中に「ギヴァップ」と続けて発音されると、瞬時に意味を理解できないことがあります。これは“目で覚えただけ”で、“耳で覚えていない”ことが原因です。

はるか

私もリスニングの勉強で“ファーストヴォー”って単語を聞いたとき、すごい難単語だと思ったけど、なんと“first of all”という超基本熟語で驚いたことがあるわ!

英語ツウ

「usually(ふつうは)」という単語も、「ユージュアリー」とゆっくり言われることは少なく、実際の音声では「ユージュリィ」に近く聞こえるよ。こうした音の変化を知らなければ、知っている単語でも聞き取れません。

そのため、単語帳や熟語集を使うときは、必ず音声も一緒に聞いて「この単語はこう聞こえる」と耳で確認しましょう。耳で覚えた単語は、リスニング中に自然と意味が浮かぶようになります。

こう言うと、2倍手間と時間がかかると嫌がる学習者が多いですが、五感をフル活用した暗記を習慣づけると、その後の伸びが違ってきます。

目で覚えた単語は必ず耳でも確認する!

STEP
音に「慣れる」フェーズ|たくさん聞いてリズムをつかもう

英語の音に慣れることが最初のステップです。リスニングに苦手意識がある人は、最初から「意味を理解しよう」とするよりも、英語独特の音・リズム・イントネーションに慣れることを意識しましょう。

たとえば以下のような簡単な表現でも、聞き慣れていないと聞き取れません。

  • “How are you doing?”
  • “What’s wrong?”
  • “Could you help me?”

これらはPart1で頻出の定型表現です。過去問や単語帳に付属の

STEP
シャドーイングで「聞ける耳」を育てる|聞きながら話してみる

次の段階では、**シャドーイング(shadowing)**を取り入れましょう。これは音声を流しながら、少し遅れてそのまま真似して発音するトレーニングです。

例:

  • 音声:“I’m going to the park this afternoon.”
  • 自分: (1語遅れて)“I’m going to the park this afternoon.”

この練習によって、「聞き取れる音」と「発音できる音」が一致し、リスニング力が飛躍的に向上します。特にPart2やPart3のように、文章が長めのリスニングに対応する力がつきます。

音読とシャドーイングを併用すれば、英文の構造や語順も自然と身につくため、リーディングやライティングにもよい影響があります。

STEP
過去問で「実戦力」をつける|形式に慣れて本番対応

この練習によって、「聞き取れる音」と「発音できる音」が一致し、リスニング力が飛躍的に向上します。特にPart2やPart3のように、文章が長めのリスニングに対応する力がつきます。

音読とシャドーイングを併用すれば、英文の構造や語順も自然と身につくため、リーディングやライティングにもよい影響があります。

英検3級のリスニングの「出題形式を理解し、それに合った練習を繰り返すこと」が大切です。

音に慣れ、シャドーイングで耳を育て、過去問で実戦力を磨く。この3ステップを継続すれば、リスニングは確実に得点源になります。ぜひ毎日の学習に取り入れて、合格に一歩近づきましょう!

◆ まとめ|リスニングは習慣化と対策で確実に伸びる!

ただし、リーディングと違って、すぐに成果が出にくいです。成果が出にくいからこそ、1日5分か10分の細切れの時間を使って学習することが大切です。

その小さな努力の継続が、他を圧倒する実力と自信を与えてくれます。

スピーキング対策|面接試験の流れと練習法

英検3級のスピーキング(二次試験)は、面接官との1対1のやり取りです。

【流れ】

  1. 挨拶・名前の確認
  2. パッセージ音読(30語程度)
  3. 内容に関する質問
  4. 絵を見て質問に答える
  5. 受験者自身の意見を問う質問(例:Do you like music?)

【対策ポイント】

  • 音読練習:声に出して読む習慣を毎日つける。
  • 想定問答練習:過去問を使って模擬面接を行う。
  • 自分の意見を言う練習:身近な話題(学校、趣味、家族)で1分スピーチ。

【面接の評価基準】

  • 内容の正確さ、発音、態度、流暢さなど総合的に判断。

英検3級のまとめ

英検3級の対策は、英語の4技能(読む・聞く・書く・話す)をバランスよく伸ばすことが鍵です。

リーディングでは語彙力と文法力、リスニングでは日常会話の聞き取り力、ライティングでは自分の意見を簡潔に英文で表現する力、スピーキングでは相手の質問に対して自信を持って答える力が求められます。

この記事で紹介したように、過去問題の活用や頻出単語の暗記、実際の面接形式に慣れる練習を積み重ねることで、合格への確実な一歩となります。英検3級は、単なるテストではなく、実用的な英語力の基礎を確認できる貴重な機会です。

無理なくコツコツと取り組めば、誰でも合格を目指せるレベルですので、焦らず、自分のペースで学習を進めていきましょう。継続的な学習が、英語力の確かな成長につながります。

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