英検準2級に独学で合格する勉強法について参考書選びをメインに紹介します。
英検準2級のレベルの目安は、「高校中級程度」で、「日常生活に必要な英語を理解し、使用できること」となっています。
英検5級から受け始めて4級、3級と順調に合格しても、英検準2級で一気に難しくなったと感じる方が多いようです。英検で初めての不合格が準2級という人も多いでしょう。
そんな英検準2級ですが、「英検2級はまだ難しいかな?」と思われる高校生1、2年生や、英語の勉強からかなり遠ざかって英検2級はいきなり厳しいと思われる社会人の受験に最適です。
特に高校生にとっては、全国の大学で、入試の「出願資格」「加点」「判定優遇」などに利用されているので、単なる趣味レベルの資格以上の意味を持ちます。
また、難関高校を目指す意欲のある中学生のチャレンジにもいいでしょう。
英検準2級とはどんな試験?
目指す方は、当然に知っていると思いますが、念のため簡単に説明します。
●一次試験 筆記テスト(75分)とリスニングテスト(約25分)
●二次試験 面接(約7分)
・筆記テスト
マークシート方式37問と50~60語の英文を書く英作文問題が1問
・リスニングテクスト
マークシート方式30問
・面接
面接委員と向き合って行うスピーキングテスト。「問題カード」を渡され、文章を音読したり、イラストに描かれたものを説明したり、面接委員の質問5問に答えたりします。
当然に二次試験は、一次試験合格者のみ受験が可能です。
例年3回の受験機会があります。
2021年度を例にとると次の通りです。
第1回検定 | 第2回検定 | 第3回検定 | |
受付期間 | 3月25日 ~4月15日 |
8月1日 ~8月27日 |
11月1日 ~12月10日 |
一次試験 | 2021年 5月30日 |
2021年 10月10日 |
2022年 1月23日 |
二次試験 | 2021年 6月27日 |
2021年 11月7日 |
2022年 2月20日 |
※二次試験の日程はA日程のみ記載。B日程は、それぞれ1週間後です。
また、検定料は9,200円(税込)なります。
ちなみに、英検準2級では、2017年の第1回から大きな変更がありました。
・筆記試験の時間を10分延長(65分→75分)
古い世代ですと、ライティング(英作文)は英検準1級からだと多くの方が思っているでしょう。
しかし、2016年から英検2級にライティングテストが導入となり、2017年から英検準2級・3級にもライティングテストが導入されるようになりました。
近年、特に書く力の重要度が高まっています。
英語力が読解に偏りがちな日本人学習者には、かなりの負担かもしれません。しかし、これも国内外のグローバル化に備え、英語4技能が重要視されている時代の流れでしょう。
英検準2級合格に必要な参考書(一次試験)
英検準2級合格に必要な参考書を分野別に紹介します。基本的には英検対策に定評のある旺文社からの参考書で十分です。
大手書店の英検の棚をのぞいても、旺文社の参考書や問題集であふれているのが分かると思います。
英検準2級の出題傾向を知る参考書
英検の対策として、共通して言えるのは、過去の問題を分析することが最重要だということです。
過去の入試傾向が一定ですので、どんな問題が出るか知って受験するのとそうでないのとでは、得点結果に大きな差が出るはずです。例年、英語の実力がある方に限って、過去の対策を怠って手痛い失敗をしがちです。
そうならないようにも、過去問集は必須になります。
かなりのボリュームになりますが、過去6回の全問題と詳しい解説で人気の1冊です。
チャート式の高校数学の参考書のように、問題と解答解説が別冊になっているので使いやすいです。時間をはかって、なるべく本試験に近い環境で自分の力で解くことによって、自分の力がどれだけ足りないのか掴むことができますし、苦手分野の発見につながります。
対策をはじめたばかりの方だと、「まだまだ過去問集は早い」と直前期まで手をつけない学習者も多いですが、直前期に自分の実力や出題傾向を知っても遅いと言えます。
もちろん、自分の実力を知るのが怖いという気持ちも分かりますが、過去問対策は、どんな資格試験でも合格者ならほとんどの学習者がしっかりやっていることです。
それでも、時間の都合などで過去問集に取り組めない場合は、次の1冊がオススメです。
1日30分でできる!
20日間かけて英検準2級の一次試験突破を目指す問題集です。●2017年度英検リニューアルに完全対応!
●1日に取り組む範囲がきっちり決まっているので、試験日までの学習計画が立てやすい!
●最終日の模擬テストをのぞき、1日の学習に必要な時間は30分程度。忙しくても学習時間を確保しやすい!
●問題形式ごとに解答のポイントをおさえ、英検と同じ形式の練習問題を解くから、テストの得点に直結!
●旺文社は英検書書店売上No.1!
日販オープンネットワーク「WIN」約2,700書店調べ(2017年1月~12月の英検書ジャンル売上部数より)※リスニングテスト対応CD、単語の暗記に便利な赤セルシート、模擬テストに使える解答用紙付き
※本書は、『DAILY20日間 英検準2級 集中ゼミ[四訂版]』の内容に、2017年度以降の試験形式に合わせて大問5「英作文問題」のみを新規で加え再編集したものです。(2017年6月時点の情報に基づく)
英検準2級集中ゼミとはどんな参考書?
集中ゼミは、20日間で英検準2級の一次試験突破を目指す問題集です。しかも、1日に必要な学習時間は30分とコンパクトな1冊です。
問題形式ごとに解き方のポイントを解説するページと、そこで学んだことを実践する練習問題のページで構成されています。
問題文(英文)の和訳もついていて、詳しい解説とともに関連する知識も紹介されています。
いきなり過去問集に取り組むのに荷が重いという学習者にオススメです。
コンパクトなわりに1冊終えた時の知識量もかなりあります。
英検準2級の試験傾向を把握でき、なおかつ英語力養成にもつながるという費用対効果の高い1冊です。
英検準2級集中ゼミの活用方法
十分に基礎力のある方は、この1冊で英検準2級に合格することも可能でしょう。
そういった方は、英検準2級集中ゼミを繰り返し学習するのではなく、1度終えたら、苦手分野の補強に移るのがいいでしょう。
一方、英検準2級レベルにまだまだ達していない方は、このテキストを2周、3周と繰り返し、知識を定着させるといいでしょう。それと並行して、後述の単語集で英検合格に必須の語彙力UPを目指しましょう。
英検準2級の英単熟語集
英検対策として、語彙力の重視は共通です。
語彙力がなければ、長文読解はもちろん、ライティング、リスニングも高得点は望めません。
高校生で受験対策として、単語集を使っている方はそれを使ってもいいでしょう。
ただ、大学生や社会人で、英検準2級合格に集中して取り組みたい方は、次の2冊のうちとちからかを使うといいでしょう。
理想は、過去問集と並行して英単熟語集を取り組むことです。
でる順パス単英検準2級
どちらを選ぶべきか?
それは、あなたの英単語の学び方によります。
長文で覚える
※似ている学参→速読英単語
②でる順パス単 英検準2級
短文で覚える
※似ている学参→ターゲット1900
個人的には、英単語は長文の中から自然に覚えるタイプが好きです。長文と言っても20行程の文章になりますが、それを繰り返し音読することで体に染み込む感覚になるまで繰り返すとかなり力がつくはずです。
また、単語や熟語を覚えながら、リーディング対策にもなりますので、一石二鳥という意味では、文単がいいと思います。文単の英文を何度も聞くことによってリスニング対策になります。また、意外かもしれませんが、文単に出ている分量の英文を繰り返し何度も音読することで、リスニングにも効果を感じる人も多いようです。
ただ、短文の方が効率良く覚えられるという人もいるでしょう。
そこは個人の好みがあると思いますので、各自のお好みに任せてお選びください。
もちろん、大学受験しっかりと単語を覚えた方は、そこまでしっかりと取り組む必要はありません。購入の必要もないかもしれませんが、穴になっている単語や熟語がないか念のため確認するといいでしょう。
英検準2級のリスニング
英検準2級に合格するためには、リスニングの学習は必須です。
英検3級までは、あまりリスニングの対策をしなくても読み書きの力に比例して、そこそこ得点できてたと思います。しかし、準2級からは、英検用のリスニングの対策は必須と言えるでしょう。
とはいえ、あくまで試験対策のリスニングですので、CNNを聞いたりまでする必要はありません。そこまで気合を入れ過ぎても99%挫折するはずです。
また、NHKのラジオ講座を勧める方もいますが、1年くらい時間をかけて英検準2級対策をされる方なら構いませんが、短期決戦を考えている方には向きません。
まずは、試験対策をしっかりすることで乗り越えましょう。リスニングの成果が出るには時間がかかります。多くの学習者は、リスニングにそこまで時間を割けないはずです。
ですので、前出の英検準2級過去6回全問題集や集中ゼミで実際の問題を解いてみるといいでしょう。
完璧にリスニング対策できている受験生は少ないはずです。ですので、出題形式をしっかり把握しているかどうかで、本番では差がつくことが多いです。
分からないなり、聞き取れないなりに解答を当てる精度を高める訓練をしましょう。
過去の問題や予想問題でリスニングの訓練をすれば、正解に迷ったときに消去法で選んだ時の正解率が上がると思います。
これでも十分だともいますが、合格をより確実にしたいなら、次の1冊をこなすといいでしょう。
英検準2級のライティング
英検準2級でライティング?
準1級からじゃないの?
そう思われる方も多いと思います。
実は、2016年度第1回から英検がリニューアルしました。全級の4技能化に受けた問題形式の大幅な変更とともに英検2級にもライティングが課されることになりました。そして2017年度からは、英検準2級・3級にもライティングテストが導入されるようになりました。
英作文を苦手とする学習者は多いはずですので、かなりの負担になるはずです。ライティングの模範解答を読むと簡単な英文と思うかもしれませんが、自分でその英文を書くとなると悪戦苦闘するはずです。
英検準2級におけるラィングの重要性
英検準2級におけるライティングの重要性は、かなり高いです。大学受験の英語であれば、仮にライティング(英作文)の問題があったとしても、おまけ程度の配点だったりします。
しかし、英検準2級の配点を知ると、次の通りライティング重視の試験と言えます。
技能 | 出題形式 | 満点スコア |
Reading(読む) |
大問1 短文の空所への語句補充 |
600点 |
大問2 対話文の空所への語句補充 | ||
大問3 長文の空所への語句補充 | ||
大問4 長文の内容に関する質問 | ||
Writing(書く) | 大問5 英作文 | 600点 |
Listening(聞く) | 第1部 ~省略~ | 600点 |
第2部 ~省略~ | ||
第3部 ~省略~ | ||
Speaking(話す) | 二次試験(面接) | 600点 |
英検準2級のライティング対策にオススメの1冊
英検準2級のライティング対策にいちばんオススメの1冊を紹介します。
この1冊をしっかり取り組むことで、かなり実力がつきます。
著者の植田一三氏の参考書は、どれもレベル以上の難易度のものが多いですが、しっかりと取り組めばかなりの力がつきます。
ライティング対策に関しては、詳しく書いた記事がありますので、以下の関連記事をご覧ください。
[getpost id=”9046″ title=”関連記事” target=”_blank”]
英検準2級のリーディング
英検準2級のリーディングに関しては、まずは読解力うんぬんの前に語彙力が重要になります。
前述の文単などの単熟語集をしっかりとマスターしましょう。
文中の単語や熟語をほぼ知ってても、長文読解に慣れていないと、必要以上に読み取りに時間がかったり正しく読み取れなかったりします。
英検準2級合格に必要な参考書(二次試験)
英検準2級の二次試験合格に必要な参考書をご紹介します。
英検準2級の二次試験と言えば、面接つまりスピーキングテストです。
日本人の多くは、スピーキングテストというと尻込みしてしまい、一次試験に合格しても、ビビッて受験を回避される方までいます。しかし、必要以上に恐れる必要はありません。
一次試験に合格する実力があるのなら、しっかりと対策をすれば二次合格の可能性は多いにあります。
とはいえ、多くの受験生は、一次試験の勉強で手一杯のはずですから、一次試験終了時までに十分な面接対策を取れている方は少ないと思います。
しかし、一次試験終了から二次試験まではたいてい1ヶ月近くあります。
よく英検準2級の面接対策にオンライン英会話を勧める方もいます。もちろん、英会話上達のためには取り組んだ方がいい学習法です。
しかし、この記事では、限られた時間の中でどう効率的に英検準2級合格を目指すかに焦点をあてています。
次の1冊をしっかり取り組めば十分に面接クリアできるはずです。
まとめ 英検準2級合格のために
英検準2級合格を目指す方のために必要な参考と、その取り組む姿勢を中心に述べました。
英検3級の比べると、語彙や文法の面がかなり難易度が上がっているので、合格すればかなり自信がつくはずです。
合格目指して頑張ってください。
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