【入試頻出】大西洋三角貿易の仕組みと植民地経済への影響を一気に理解

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大西洋三角貿易は、16世紀から18世紀にかけて展開された大西洋を中心とする国際貿易システムで、ヨーロッパ・アフリカ・アメリカを結ぶ「三角形の貿易ルート」で行われたのが特徴です。

大学受験の世界史では、三角貿易そのものだけでなく、植民地経済・産業革命・資本主義の発展といった広いテーマと結び付けて出題されます。特に難関大では、論述問題で「大西洋世界の成立」や「経済の重心移動」と絡めて問われることが多く、単なる暗記では得点できません。

この記事では、三角貿易の仕組みや背景はもちろん、入試に直結する覚え方・図解・ゴロ合わせ・論述対策まで徹底的に解説します。

「三角貿易って複雑そうで苦手…」という人も、この記事を読み終わるころには一気に整理されて得点源になるはずです。

目次

第1章 大西洋三角貿易とは何か?

大西洋三角貿易は、16世紀から18世紀にかけて展開された、ヨーロッパ・アフリカ・アメリカを結ぶ国際貿易システムです。

大学受験の世界史では頻出テーマで、単に「三角貿易のルート」だけでなく、植民地経済・産業革命・資本主義の発展など、他分野とのつながりを理解することが求められます。

まずは、「なぜ三角貿易が成立したのか」「どんな仕組みだったのか」という基礎を押さえましょう。

1. 大西洋三角貿易の定義

大西洋三角貿易とは、ヨーロッパ → アフリカ → アメリカ → ヨーロッパという三角形のルートで行われた貿易のことです。

具体的には、次のような流れで展開されました。

  1. ヨーロッパ → アフリカ
    武器・火薬・綿製品を輸出
  2. アフリカ → アメリカ
    奴隷を移送(「中間航路」=Middle Passage)
  3. アメリカ → ヨーロッパ
    砂糖・コーヒー・タバコ・綿花などを輸出

こうして、ヨーロッパは植民地からの産物を独占的に手に入れ、重商主義政策のもとで莫大な利益を得ました。

2. 「三角貿易」と呼ばれる理由

「三角貿易」という名称は、単純に貿易ルートの形から来ていますが、実際には三方向の利害関係が絡む複雑な経済システムでした。

  • ヨーロッパ:工業製品を輸出し、植民地産品を輸入
  • アフリカ:奴隷を供給し、ヨーロッパ製品を受け取る
  • アメリカ:プランテーション農業で生産した作物をヨーロッパへ輸出

この「三者三様の利害」が噛み合った結果、大西洋三角貿易は急速に拡大したのです。

3. 大西洋世界の形成と経済の重心移動

大西洋三角貿易の発展により、世界経済の中心は地中海から大西洋へ移動しました。

これを「大西洋世界の形成」と呼びます。

・15世紀まで:ヴェネツィアやジェノヴァを中心とした地中海交易が主流
・16世紀以降:スペイン・ポルトガルを中心に大航海時代が始まる
・17〜18世紀:イギリス・フランス・オランダが大西洋貿易を主導

この流れを理解すると、「なぜイギリスが18世紀に産業革命を起こせたか」というテーマにもつながります。つまり、大西洋三角貿易は単なる貿易史ではなく、近代世界システムの起点として重要なのです。

4. 入試で問われやすいポイント

  • 商品ルートの整理
    • ヨーロッパ → アフリカ:武器・火薬・綿製品
    • アフリカ → アメリカ:奴隷
    • アメリカ → ヨーロッパ:砂糖・コーヒー・タバコ・綿花
  • 主要港町
    • イギリス:リヴァプール、ブリストル
    • フランス:ナント、ボルドー
    • オランダ:アムステルダム
  • 世界史的意義
    • 大西洋世界の成立
    • 重商主義の拡大
    • 産業革命の前提条件

一問一答+正誤問題+1行記述問題に挑戦しよう!

第1章 問題演習50本勝負!

【基礎レベル10題】

一問一答

問1
大西洋三角貿易とは、ヨーロッパ・アフリカ・どこの3地域を結んだ貿易か。

解答:アメリカ大陸

問2
大西洋三角貿易で、アフリカからアメリカへ輸送されたものは何か。

解答:黒人奴隷

問3
大西洋三角貿易で、アメリカからヨーロッパへ輸出された代表的な産品を1つ挙げよ。

解答:砂糖(他に綿花・タバコ・コーヒーも可)

問4
大西洋三角貿易でヨーロッパからアフリカへ輸出された工業製品を1つ挙げよ。

解答:武器(他に火薬・綿製品も可)

問5
アフリカからアメリカへの奴隷輸送の航路を何と呼ぶか。

解答:中間航路(Middle Passage)

問6
大西洋三角貿易で栄えたフランスの港町を1つ答えよ。

解答:ナント(またはボルドー)

問7
大西洋三角貿易で繁栄したイギリスの港町を1つ挙げよ。

解答:リヴァプール(またはブリストル)

問8
大西洋三角貿易によって世界経済の重心はどこからどこへ移動したか。

解答:地中海から大西洋へ

正誤問題

問9
大西洋三角貿易では、ヨーロッパからアメリカへ大量の奴隷が直接輸送された。

解答:×(奴隷はアフリカからアメリカへ輸送された)

問10
大西洋三角貿易で、アメリカからアフリカに砂糖やタバコが輸送された。

解答:×(砂糖・タバコはアメリカからヨーロッパへ輸出された)

【MARCHレベル(20題)】

一問一答

問11
大西洋三角貿易で中心的役割を果たしたイギリスの貿易統制法を答えよ。

解答:航海法

問12
航海法を制定した当時のイギリスの政治体制を何と呼ぶか。

解答:共和政(クロムウェル時代)

問13
大西洋三角貿易で、砂糖生産の中心地であった仏領カリブ海の島はどこか。

解答:サン=ドマング(現ハイチ)

問14
アフリカ西岸で奴隷供給の中心地となった地域を総称して何と呼ぶか。

解答:ギニア湾岸

問15
大西洋三角貿易で生産された砂糖やタバコなどをヨーロッパ市場に供給する農業形態は何か。

解答:プランテーション農業

問16
オランダが大西洋貿易を拡大するために設立した会社名を答えよ。

解答:西インド会社

問17
大西洋三角貿易で奴隷労働が必要とされた主な理由は何か。

解答:プランテーション農業の労働力確保のため

問18
大西洋三角貿易で流通した主な嗜好品を2つ挙げよ。

解答:コーヒー・タバコ(砂糖も可)

問19
大西洋三角貿易の繁栄により衰退した交易圏はどこか。

解答:地中海交易圏

問20
大西洋三角貿易における「中間航路」とは、どことどこの間を指すか。

解答:アフリカとアメリカ間

問21
大西洋三角貿易でアフリカへ輸出されたヨーロッパ製品を2つ挙げよ。

解答:武器・火薬(綿製品も可)

問22
大西洋三角貿易で中心的な役割を果たしたフランスの港町2つを答えよ。

解答:ナント・ボルドー

問23
大西洋三角貿易の発展により資本が蓄積され、後のイギリスで起きた経済的変化は何か。

解答:産業革命

問24
大西洋三角貿易が進展した結果、世界経済の中心はヴェネツィアからどこへ移ったか。

解答:ロンドン(または大西洋沿岸都市)

問25
大西洋三角貿易でヨーロッパ市場に流入した商品を3つ挙げよ。

解答:砂糖・コーヒー・綿花

正誤問題

問26
大西洋三角貿易では、アメリカからアフリカへ工業製品が輸出された。

解答:×(工業製品はヨーロッパからアフリカへ)

問27
大西洋三角貿易を支えたプランテーション農業は、輸出用の換金作物を大量生産した。

解答:○

問28
大西洋三角貿易では、オランダが18世紀を通じて常に優位を保っていた。

解答:×(18世紀はイギリスが優位)

問29
大西洋三角貿易における中間航路では、奴隷死亡率が2〜3%と非常に低かった。

解答:×(実際は20〜30%と高かった)

問30
大西洋三角貿易で栄えたボルドーはフランスに属する港町である。

解答:○

【早慶レベル(20題)】

一問一答

問31
大西洋三角貿易において、西インド諸島で主に生産されていた輸出作物を3つ挙げよ。

解答:砂糖・コーヒー・ラム酒

問32
奴隷貿易でアフリカの人口が大幅に減少したことが、後にどのような歴史的過程を招いたか。

解答:アフリカの植民地化

問33
大西洋三角貿易で得られた富が近代資本主義の形成に寄与したことを指す用語は何か。

解答:資本の原始的蓄積

問34
大西洋三角貿易に関する「大西洋世界」という用語の意味を簡潔に述べよ。

解答:大西洋を中心にヨーロッパ・アフリカ・アメリカを結ぶ経済圏

問35
大西洋三角貿易でイギリスが植民地貿易を独占するために制定した法律名を答えよ。

解答:航海法

問36
大西洋三角貿易の発展により没落したヴェネツィアなどの都市を含む交易圏は何か。

解答:地中海交易圏

問37
大西洋三角貿易の時代、フランス領ハイチは当時何と呼ばれていたか。

解答:サン=ドマング

問38
大西洋三角貿易での奴隷貿易が特に盛んだったアフリカ西岸地域を何と呼ぶか。

解答:ギニア湾岸

問39
大西洋三角貿易で、アメリカからヨーロッパへ輸出された商品はなぜ「嗜好品」と呼ばれたか。

解答:生活必需品ではなく贅沢品であったため

問40
大西洋三角貿易の拡大で最終的に世界経済の中心となった都市を1つ挙げよ。

解答:ロンドン(またはアムステルダム)

正誤問題(5題:うち3題誤)

問41
大西洋三角貿易における砂糖生産は、北米南部のヴァージニア植民地が中心であった。

解答:×(砂糖はカリブ海諸島やサン=ドマングが中心)

問42
大西洋三角貿易における「中間航路」は、奴隷をアフリカからアメリカへ輸送する航路を指す。

解答:○

問43
大西洋三角貿易の結果、地中海交易圏は衰退し、経済重心が大西洋沿岸に移動した。

解答:○

問44
大西洋三角貿易において、武器や火薬はアメリカからアフリカへ輸出された。

解答:×(武器・火薬はヨーロッパからアフリカへ)

問45
大西洋三角貿易における奴隷貿易は、アフリカ社会の人口増加をもたらした。

解答:×(実際は人口減少)

一行記述

問46
大西洋三角貿易の発展が産業革命につながった理由を一言で説明せよ。

解答:奴隷貿易と植民地産品貿易で得た資本が工業投資に使われたから

問47
大西洋三角貿易が世界経済に与えた最大の影響を一言で説明せよ。

解答:経済の重心が地中海から大西洋へ移動したこと

問48
大西洋三角貿易におけるプランテーション農業が拡大した理由を一言で答えよ。

解答:ヨーロッパ市場の嗜好品需要が増加したから

問49
大西洋三角貿易の拡大でアフリカ社会が崩壊した主因を一言で述べよ。

解答:奴隷狩りと部族間抗争の激化による社会不安

問50
大西洋三角貿易の時代、オランダが優勢であったのはおよそ何世紀か。

解答:17世紀前半

第2章 大西洋三角貿易の背景

大西洋三角貿易は、単なる国際貿易ではなく、大航海時代・植民地経済・重商主義といった歴史的流れの中で必然的に成立したシステムです。

この背景を理解しておくと、「なぜ奴隷貿易が拡大したのか」「なぜヨーロッパ諸国が争ったのか」といった入試の記述・論述問題にも対応できるようになります。

1. 大航海時代から植民地経済へ

15世紀後半、大航海時代が幕を開けると、スペインとポルトガルがアメリカ大陸・アフリカ・アジアへの航路を独占しました。

  • 1492年 コロンブスがアメリカ大陸到達
  • 1494年 トルデシリャス条約で新大陸を両国で分割
  • 16世紀 アメリカ大陸の銀・金を大量にヨーロッパへ持ち帰る

しかし17世紀に入ると、イギリス・フランス・オランダが新たに植民地争奪戦へ参入し、大西洋沿岸の貿易網を支配する競争が激化します。

この流れの中で、大西洋三角貿易は成立しました。

▼ 大西洋三角貿易の前提となる“大航海時代”を理解すれば、世界史の流れが一気に見えてきます

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2. プランテーション農業の発展

三角貿易を理解するうえで欠かせないのが、プランテーション農業の存在です。

  • 定義:大規模な土地で、輸出用の換金作物を栽培する農業形態
  • 主な作物:砂糖・綿花・タバコ・コーヒー
  • 主な地域:カリブ海諸島・ブラジル・北米南部

プランテーションは、ヨーロッパ市場向けの商品を効率よく大量生産するために発展しました。
しかし、現地住民の人口減少(疫病や過酷な労働による)や労働力不足を補うため、アフリカから大量の奴隷を輸入する仕組みが必要になったのです。

▼ 「三角貿易を支えたプランテーション農業の仕組みはこちらで詳しく解説!」

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3. 奴隷労働の需要と「中間航路」

プランテーション経営を支えたのが、アフリカから強制的に連行された黒人奴隷です。
この奴隷を運ぶ航路は特に過酷で、「中間航路(Middle Passage)」と呼ばれています。

  • 奴隷は船底にぎゅうぎゅう詰めにされ、酸欠・疫病・飢餓が蔓延
  • 船内で死亡率が**20〜30%**にも達することもあった
  • 一部の奴隷は抵抗や自殺を図ることもあった

このように、大西洋三角貿易の繁栄の裏側には、人道的に極めて過酷な奴隷貿易の現実があったことを理解することが重要です。
難関大学の論述問題では、「経済発展と人権侵害の対比」を問われることがあります。

4. 重商主義政策の拡大

大西洋三角貿易の背景には、ヨーロッパ諸国の重商主義政策も大きく関わっています。

  • 重商主義とは?
    → 国家が富を蓄積するために、貿易を統制・独占し、貿易黒字を目指す政策
  • 具体例
    • イギリス:航海法(1651年)で植民地貿易を独占
    • フランス:コルベールによる重商主義政策
    • オランダ:東インド会社・西インド会社の設立

つまり、三角貿易は単なる経済活動ではなく、国家間の覇権争いの一部でもあったのです。

5. 宗教改革・人口増加・需要拡大も背景に

さらに、17世紀以降のヨーロッパ社会全体の変化も三角貿易を後押ししました。

  • 宗教改革以降の倫理観の変化
    → 「働くこと」「富を得ること」が肯定されるようになった
  • ヨーロッパ人口の増加
    → 食料や嗜好品の需要が急増
  • 砂糖・コーヒー・タバコの嗜好品文化
    → 上流階級から中間層まで爆発的に需要が拡大

このように、経済・社会・文化のあらゆる要素が複雑に絡み合い、大西洋三角貿易は拡大していったのです。

6. 入試で問われやすい視点

  • プランテーションと奴隷貿易の関連
    → 作物名と地域をセットで覚えること
  • 重商主義政策の違い
    → イギリス=航海法、フランス=コルベール、オランダ=会社設立
  • 大航海時代からの流れ
    → 「スペイン・ポルトガルの時代」→「オランダの時代」→「イギリスの時代」

一問一答+正誤問題+1行記述問題に挑戦しよう!

第2章 問題演習50本勝負!

【基礎レベル10題】

一問一答

問1
大西洋三角貿易を支えた農業形態を何というか。

解答:プランテーション農業

問2
プランテーション農業で主に生産された換金作物を2つ挙げよ。

解答:砂糖・綿花(タバコ・コーヒーも可)

問3
プランテーションで労働力として大量に投入された人々は何か。

解答:黒人奴隷

問4
アフリカからアメリカへ奴隷を輸送する航路を何と呼ぶか。

解答:中間航路(Middle Passage)

問5
大西洋三角貿易の背景となったヨーロッパ諸国の経済政策は何か。

解答:重商主義

問6
航海法を制定し、植民地貿易を独占した国はどこか。

解答:イギリス

問7
フランスで重商主義政策を推進した財務総監は誰か。

解答:コルベール

問8
アメリカ大陸で現地先住民が減少した主な原因を1つ挙げよ。

解答:ヨーロッパから持ち込まれた疫病

正誤問題

問9
プランテーション農業は主に小規模農場で自給自足を目的として行われた。

解答:×(輸出用換金作物を大規模農場で生産した)

問10
重商主義政策では自由貿易を推進し、植民地との貿易制限を撤廃した。

解答:×(むしろ植民地貿易を独占し統制した)

【MARCHレベル(20題)】

一問一答

問11
プランテーション農業で砂糖生産の中心地となったフランス領カリブの島はどこか。

解答:サン=ドマング(現ハイチ)

問12
プランテーション農業で必要とされた労働力を確保するため、アフリカで行われた制度は何か。

解答:奴隷貿易

問13
大西洋三角貿易の背景にある「嗜好品需要」とは何を指すか。

解答:砂糖・コーヒー・タバコなどヨーロッパで流行した贅沢品

問14
オランダが西インド諸島や大西洋貿易に進出するため設立した会社は何か。

解答:西インド会社

問15
イギリスが1651年に制定した航海法は、どの国を経済的に牽制するためだったか。

解答:オランダ

問16
航海法の内容を簡潔に述べよ。

解答:植民地貿易をイギリス船籍に限定した法律

問17
プランテーションで生産された商品の中で、産業革命期のイギリスで特に重要だった原料は何か。

解答:綿花

問18
コルベールが推進したフランスの重商主義政策の目的は何か。

解答:国家財政の強化と貿易黒字の確保

問19
大航海時代から続く経済の変化の中で、世界経済の中心が移動した先はどこか。

解答:大西洋沿岸都市(ロンドン・アムステルダムなど)

問20
大西洋三角貿易の背景にあったアフリカでの奴隷供給地を総称して何と呼ぶか。

解答:ギニア湾岸

問21
中間航路における奴隷船の死亡率はおおよそ何%程度だったか。

解答:約20〜30%

問22
植民地経済における「モノカルチャー経済」とは何か。

解答:単一の換金作物に依存した経済構造

問23
アメリカでプランテーション農業が盛んになった理由を1つ挙げよ。

解答:ヨーロッパ市場で嗜好品需要が増加したため

問24
17世紀後半、プランテーション経済を基盤に栄えたイギリス領カリブ諸島の1つを答えよ。

解答:ジャマイカ

問25
アメリカ大陸で先住民が労働力として使われなかった理由を1つ挙げよ。
解答:疫病や過酷な労働で人口が激減したため

正誤問題

問26
航海法の制定はイギリスがオランダを経済的に牽制する目的で行った。

解答:○

問27
サン=ドマングでは主に綿花を生産していた。

解答:×(主に砂糖を生産)

問28
プランテーション農業は主にヨーロッパ市場向けの商品生産を目的としていた。

解答:○

問29
大西洋三角貿易の背景には、ヨーロッパ人口減少による嗜好品需要の低下があった。

解答:×(人口は増加し、嗜好品需要も拡大した)

問30
コルベールはフランスの自由貿易政策を推進したことで知られる。

解答:×(統制型の重商主義政策を推進した)

【早慶レベル(20題)】

一問一答

問31
プランテーション農業での砂糖生産が世界経済に与えた最大の影響を一言で述べよ。

解答:ヨーロッパの嗜好品市場拡大と資本蓄積の促進

問32
中間航路における奴隷の大量死亡はヨーロッパ経済にどのような影響を与えたか。

解答:奴隷価格の高騰とアフリカ内陸部への奴隷狩り拡大を招いた

問33
航海法によるイギリスの植民地独占政策が引き起こした戦争を1つ挙げよ。

解答:英蘭戦争

問34
17世紀にフランスでプランテーション産品を集積した大西洋沿岸都市を1つ挙げよ。

解答:ボルドー

問35
プランテーション農業の拡大がアメリカ南部の社会に与えた影響を一言で述べよ。

解答:奴隷制社会の固定化

問36
大西洋三角貿易の背景で、ヨーロッパ市場で需要が急増した「嗜好品」3つを挙げよ。

解答:砂糖・コーヒー・タバコ

問37
コルベールの重商主義政策はフランス国内でどの産業を重点的に育成したか。

解答:毛織物産業

問38
アフリカからの奴隷供給は、アフリカ社会にどのような長期的影響を与えたか。

解答:人口減少と社会構造の崩壊を招き、植民地化を容易にした

問39
17世紀のオランダが大西洋貿易で優位に立てた理由を答えよ。

解答:海運力と商業資本の優位性

問40
大西洋三角貿易の発展で没落したイタリア都市国家を1つ挙げよ。

解答:ヴェネツィア(またはジェノヴァ)

正誤問題

問41
大西洋三角貿易でプランテーション農業の労働力は主にアフリカの奴隷に依存した。

解答:○

問42
航海法によってイギリス植民地の自由貿易は拡大した。

解答:×(自由貿易ではなく独占的貿易を強化)

問43
プランテーションで生産された砂糖やコーヒーは、主にアフリカ市場に供給された。

解答:×(主にヨーロッパ市場向けに輸出)

問44
大西洋三角貿易は世界経済の重心を大西洋へ移す要因となった。

解答:○

問45
コルベールの重商主義政策は、植民地貿易より国内工業育成を重視していた。

解答:○

一行記述

問46
大西洋三角貿易の背景で、ヨーロッパ諸国が重商主義政策をとった目的を述べよ。

解答:国家の富を増大させ、植民地貿易を独占するため

問47
プランテーション農業の労働力として現地先住民ではなく奴隷を使った理由を述べよ。

解答:先住民人口の激減で労働力が不足したため

問48
中間航路における過酷な奴隷輸送がアフリカ社会に与えた影響を一言で答えよ。

解答:人口減少と部族抗争の激化を招いた

問49
航海法が制定された背景にあるイギリスの国際関係を一言で述べよ。

解答:オランダとの海上覇権争い

問50
大西洋三角貿易の背景にあったヨーロッパ市場の特徴を一言で答えよ。

解答:人口増加と嗜好品需要の急拡大

第3章 大西洋三角貿易の仕組みと流れ

大西洋三角貿易を正しく理解するには、実際にどのような商品が、どの地域を結んで流通したのかを押さえることが重要です。

大学受験の世界史では、三角貿易の仕組みを問う図表問題や、港町や商品を選ばせる穴埋め問題が頻出です。

ここでは、「ヨーロッパ → アフリカ → アメリカ → ヨーロッパ」という流れを、商品と地域をセットで覚えられるよう解説します。

1. 三角貿易の基本ルート

大西洋三角貿易は、ヨーロッパ・アフリカ・アメリカを結ぶ三角形のルートで行われました。
覚え方のポイントは、「出発地」「輸出品」「受け取るもの」をセットにすることです。

① ヨーロッパ → アフリカ

  • 輸出品:武器、火薬、綿製品、ガラス製品、酒類
  • 目的:アフリカ諸国の首長から奴隷を購入するための「交換品」

特にイギリスやフランスは、自国の工業製品を大量に輸出することで、アフリカから安定的に奴隷を確保しました。

② アフリカ → アメリカ(中南米・北米)

  • 輸送品:黒人奴隷
  • 航路名:「中間航路(Middle Passage)」

この航路は非常に過酷で、船内で死亡率が20〜30%に達することもありました。
奴隷は、砂糖・綿花・コーヒーなどのプランテーション農業に従事させられます。

③ アメリカ → ヨーロッパ

  • 輸出品:砂糖、タバコ、コーヒー、綿花、ラム酒
  • 目的:嗜好品や原料としてヨーロッパ市場で販売

ヨーロッパ市場では、これらの植民地産品が大きな利益を生み出し、都市の発展と産業革命の土台を築きました。

2. 主要な港町と役割

大西洋三角貿易では、いくつかの港町が経済の拠点として栄えました。
大学入試では、「港町+特徴」を押さえると得点しやすくなります。

主要港町特徴・役割
イギリスリヴァプール、ブリストル奴隷貿易の拠点。武器・綿製品を輸出、砂糖を輸入
フランスナント、ボルドー西インド諸島との砂糖貿易で急成長
オランダアムステルダム初期は香辛料貿易で優勢、のちに大西洋貿易にも参入
アメリカジャマイカ、サン=ドマングプランテーション農業の中心地

3. 代表的な商品と地域の関連付け

三角貿易では、商品と地域を「ペア」で暗記するのが効率的です。

商品生産地・積出港輸送先・消費地
砂糖サン=ドマング(仏領)、ジャマイカ(英領)ヨーロッパ
綿花北米南部ヨーロッパ
コーヒーハイチ、ブラジルヨーロッパ
タバコヴァージニア植民地ヨーロッパ
奴隷ギニア湾岸、アンゴラアメリカ

4. 航路図を意識した流れの理解

受験生が混乱しやすいのは、「どの航路で何を運んだか」という部分です。
文章で覚えるより、ルート図をイメージしながら文章で整理するのが効果的です。

  • ヨーロッパ:工業製品 → アフリカ
  • アフリカ:奴隷 → アメリカ
  • アメリカ:プランテーション産品 → ヨーロッパ

この「工業製品 → 奴隷 → 砂糖・綿花」の3ステップをしっかり覚えましょう。

5. 入試頻出の出題パターン

  • 図表問題
    → 航路図や港町を示し、正しい商品の流れを問う
  • 穴埋め問題
    → 「ナントの繁栄を支えた植民地産品は何か?」
  • 論述問題
    → 「大西洋三角貿易がヨーロッパの経済発展に与えた影響を120字以内で説明せよ」

論述問題では、「貿易 → 富の蓄積 → 産業革命」という因果関係を押さえるのがポイントです。

受験生へのまとめ

  • 三角貿易は「商品+地域+港町」で整理する
  • 基本ルートは 「工業製品 → 奴隷 → プランテーション産品」
  • 港町・植民地・商品の関連付けが出題頻度高め
  • 難関大では、三角貿易と産業革命・資本主義の関係まで書けると差がつく

一問一答+正誤問題+1行記述問題に挑戦しよう!

第3章 問題演習50本勝負!

【基礎レベル10題】

問1
大西洋三角貿易でヨーロッパからアフリカへ輸出された主な製品を1つ挙げよ。

解答:武器(他に火薬・綿製品・酒類も可)

問2
大西洋三角貿易でアフリカからアメリカへ輸送されたものは何か。

解答:黒人奴隷

問3
アメリカからヨーロッパへ輸出された代表的なプランテーション産品を1つ挙げよ。

解答:砂糖(他に綿花・タバコ・コーヒーも可)

問4
アフリカからアメリカへ奴隷を輸送した航路を何と呼ぶか。

解答:中間航路(Middle Passage)

問5
大西洋三角貿易で奴隷を使って大規模農園で換金作物を生産する農業形態を何というか。

解答:プランテーション農業

問6
大西洋三角貿易で生産された砂糖やタバコが主に消費された地域はどこか。

解答:ヨーロッパ

問7
アメリカのプランテーションで労働力が不足した最大の原因は何か。

解答:先住民の疫病死や過酷な労働による人口減少

問8
大西洋三角貿易で得た富がイギリスでどのような経済的変化につながったか。

解答:産業革命の資本蓄積

正誤問題

問9
大西洋三角貿易では、ヨーロッパからアメリカへ武器や火薬を直接輸送した。

解答:×(武器や火薬はヨーロッパからアフリカへ輸出された)

問10
アメリカからアフリカへ奴隷を輸送するのが中間航路である。

解答:×(中間航路はアフリカからアメリカへの奴隷輸送航路)

【MARCHレベル(20題)】

一問一答

問11
大西洋三角貿易でヨーロッパからアフリカへ輸出された品目を3つ挙げよ。

解答:武器・火薬・綿製品(酒類も可)

問12
アフリカからアメリカへ輸送された奴隷が主に使われた産業は何か。

解答:プランテーション農業

問13
大西洋三角貿易でアメリカからヨーロッパへ輸出された代表的な嗜好品を3つ挙げよ。

解答:砂糖・コーヒー・タバコ

問14
大西洋三角貿易でアフリカから輸出された奴隷は、どのような方法で確保されたか。

解答:現地首長との取引や奴隷狩りによる供給

問15
中間航路での奴隷船の死亡率はおよそ何%だったか。

解答:約20〜30%

問16
大西洋三角貿易でアメリカからヨーロッパへ輸出された換金作物を2つ挙げよ。

解答:綿花・砂糖(タバコ・コーヒーも可)

問17
大西洋三角貿易で栄えたイギリスの港町を2つ答えよ。

解答:リヴァプール・ブリストル

問18
大西洋三角貿易で繁栄したフランスの港町を2つ挙げよ。

解答:ナント・ボルドー

問19
大西洋三角貿易を支えたアフリカ西岸地域は何と呼ばれたか。

解答:ギニア湾岸

問20
アメリカでプランテーション農業が広まった理由を1つ挙げよ。

解答:ヨーロッパ市場で嗜好品需要が高まったため

問21
プランテーション農業で生産された商品が主に販売された市場はどこか。

解答:ヨーロッパ市場

問22
大西洋三角貿易で輸送された黒人奴隷の主な労働先となった地域を1つ挙げよ。

解答:カリブ海諸島(またはアメリカ南部)

問23
大西洋三角貿易の貿易ルートを簡潔に答えよ。

解答:ヨーロッパ→アフリカ→アメリカ→ヨーロッパ

問24
ヨーロッパからアフリカへ輸出された工業製品の目的は何か。

解答:奴隷を購入するための交換品

問25
大西洋三角貿易で輸出された商品の中で、イギリスの産業革命で特に重要だった原料は何か。

解答:綿花

正誤問題

問26
大西洋三角貿易では、アフリカからヨーロッパへ奴隷が直接輸送された。

解答:×(奴隷はアフリカからアメリカへ送られた)

問27
アメリカからヨーロッパへ輸出された砂糖やタバコは、ヨーロッパで嗜好品として消費された。

解答:○

問28
大西洋三角貿易でヨーロッパからアフリカへ輸出された工業製品は、アメリカ市場向けであった。

解答:×(アフリカで奴隷と交換する目的)

問29
中間航路はアフリカからアメリカへの航路を指す。

解答:○

問30
大西洋三角貿易でイギリスが優位に立つのは18世紀以降である。

解答:○

【早慶レベル(20題)】

一問一答

問31
大西洋三角貿易で奴隷を使ったプランテーション農業で主に生産された換金作物を3つ挙げよ。

解答:砂糖・綿花・コーヒー(タバコも可)

問32
大西洋三角貿易で得られた富がヨーロッパ経済に与えた最大の影響を一言で述べよ。

解答:資本蓄積を促し、産業革命の基盤となった

問33
大西洋三角貿易によって成立した大西洋を中心とする新しい経済圏を何と呼ぶか。

解答:大西洋世界

問34
大西洋三角貿易で生産された嗜好品の大量供給がヨーロッパ市場にもたらした影響を答えよ。

解答:嗜好品需要の拡大と消費文化の発展

問35
アフリカでの奴隷狩りが進んだ結果、アフリカ社会はどのような影響を受けたか。

解答:人口減少と部族間抗争の激化

問36
中間航路における奴隷船の過酷さを象徴する要素を1つ挙げよ。

解答:過密収容による高い死亡率

問37
大西洋三角貿易でオランダが優勢だったのはおよそ何世紀か。

解答:17世紀前半

問38
大西洋三角貿易でイギリスが最終的に優位を確立したのはおよそ何世紀か。

解答:18世紀

問39
大西洋三角貿易でアメリカからヨーロッパに輸出された商品が「嗜好品」と呼ばれた理由を答えよ。

解答:生活必需品ではなく贅沢品だったため

問40
大西洋三角貿易が世界経済における経済重心の移動をもたらした結果、栄えた都市を1つ挙げよ。

解答:ロンドン(またはアムステルダム)

正誤問題

問41
大西洋三角貿易でプランテーション農業の労働力は主にアフリカの奴隷であった。

解答:○

問42
アメリカからアフリカへ綿花や砂糖が直接輸送された。

解答:×(綿花や砂糖はヨーロッパへ輸出された)

問43
大西洋三角貿易の仕組みは、工業製品→奴隷→プランテーション産品の流れであった。

解答:○

問44
大西洋三角貿易の結果、地中海交易圏は衰退した。

解答:○

問45
中間航路はアフリカからヨーロッパへの奴隷輸送を指す。

解答:×(アフリカからアメリカへの奴隷輸送)

一行記述(5題)

問46
大西洋三角貿易における工業製品・奴隷・プランテーション産品の流れを簡潔に説明せよ。

解答:ヨーロッパから工業製品を輸出し、アフリカで奴隷と交換、アメリカでプランテーション産品をヨーロッパへ輸出した

問47
大西洋三角貿易でヨーロッパがアフリカへ輸出した工業製品の目的を答えよ。

解答:奴隷を購入するため

問48
プランテーション農業で奴隷が必要とされた理由を答えよ。

解答:大規模換金作物生産のための労働力確保

問49
中間航路における奴隷船の環境を一言で説明せよ。

解答:過酷で高い死亡率を伴った

問50
大西洋三角貿易が産業革命に与えた影響を一言で述べよ。

解答:奴隷貿易と植民地産品貿易による資本蓄積が産業革命を促進した

第4章 大西洋三角貿易がもたらした影響

大西洋三角貿易は、16〜18世紀の世界経済を大きく変えた歴史的現象です。

単なる商品のやり取りにとどまらず、ヨーロッパの経済発展、アフリカ社会の崩壊、アメリカ大陸の変容、そして世界経済の重心移動に決定的な影響を与えました。

大学受験の世界史では、これらの因果関係をまとめて説明できることが重要です。特に難関大学の論述問題では、「大西洋世界の形成」や「産業革命とのつながり」とセットで出題されやすいため、深く理解しておきましょう。

1. ヨーロッパへの影響 ― 富の蓄積と産業革命の基盤

大西洋三角貿易で最も恩恵を受けたのは、イギリス・フランス・オランダなどの西欧諸国でした。

(1) 巨大な富の蓄積

  • ヨーロッパ諸国は、プランテーション産品の輸入・販売で莫大な利益を得る
  • 植民地貿易の独占が国家財政を潤し、強大な軍事力の整備にもつながる

(2) 産業革命の前提条件を形成

  • イギリスでは、三角貿易で得た資本が紡績業・製鉄業・蒸気機関開発に投資される
  • 砂糖・綿花・タバコなどの植民地産品が大量消費社会の需要を刺激
  • ロンドン、リヴァプールなどの港町は世界経済の中心へと成長

論述問題例

大西洋三角貿易がイギリスの産業革命に与えた影響を120字以内で説明せよ。

大西洋三角貿易によってプランテーション産品が安価に供給され、ヨーロッパで大量消費社会が成立した。また奴隷貿易で得た資本は紡績業など産業革命の投資原資となり、イギリスの工業化を促進した。

2. アフリカへの影響 ― 人口減少と社会崩壊

三角貿易は、アフリカ社会に壊滅的な影響を及ぼしました。

(1) 大量の人口流出

  • 16〜19世紀の間に、約1200万人以上のアフリカ人が奴隷として新大陸へ連行されたと推定
  • 特にギニア湾岸やアンゴラでは、人口減少による社会不安が深刻化

(2) 部族間抗争の激化

  • ヨーロッパ諸国は武器や火薬を奴隷と交換したため、アフリカ内部での戦争・誘拐が増加
  • 強国と弱小部族の格差が拡大し、地域社会は不安定化

(3) 経済構造の停滞

  • アフリカは奴隷供給に依存するようになり、独自の経済発展が阻害
  • 後の植民地支配(19世紀)につながる伏線となった

入試頻出ポイント
「奴隷貿易がアフリカ社会に及ぼした影響を2つ挙げよ」
→ 正解例:人口減少・部族間抗争の激化

3. アメリカへの影響 ― プランテーション社会の固定化

大西洋三角貿易は、アメリカ大陸に奴隷制とモノカルチャー経済を根付かせました。

(1) プランテーション経済の拡大

  • カリブ海諸島や北米南部で、砂糖・綿花・タバコなど輸出用作物を大量生産
  • ヨーロッパ市場向けのモノカルチャー経済が定着

(2) 奴隷制社会の固定化

  • 奴隷労働を前提とした社会構造が確立
  • 特に北米南部では、黒人奴隷制度が19世紀半ばまで続き、後の**南北戦争(1861〜65年)**の原因となる

(3) 植民地経済の従属化

  • プランテーションはヨーロッパ市場向け生産に特化
  • アメリカ植民地は「原料供給地」としての役割に縛られ、経済的自立が阻害

4. 世界経済への影響 ― 大西洋世界の成立

三角貿易は、世界経済の構造を根本的に変えました。

  • 経済の重心が地中海から大西洋へ移動
    → ヴェネツィアやジェノヴァの衰退、アムステルダムやロンドンの台頭
  • グローバルな交易ネットワークの形成
    → 大西洋を中心に、ヨーロッパ・アフリカ・アメリカが結びつく
  • 資本主義経済の発展
    → 奴隷貿易と植民地産品貿易が「資本の原始的蓄積」を促進

論述対策キーワード
「大西洋世界」「経済の重心移動」「資本の原始的蓄積」

5. 入試で問われやすい視点まとめ

視点ポイント出題形式
ヨーロッパ富の蓄積・産業革命の前提条件論述・記述
アフリカ人口減少・部族抗争・経済停滞正誤・一問一答
アメリカプランテーション・奴隷制社会の固定化穴埋め・論述
世界経済大西洋世界の成立・資本主義発展論述・図表問題

受験生へのまとめ

  • 大西洋三角貿易は「世界史のつながり」を意識することが大切
  • 「ヨーロッパの富 → 産業革命」
  • 「アフリカの人口減少 → 社会不安 → 植民地化」
  • 「アメリカのプランテーション → 奴隷制固定化」
  • 「世界経済の中心が地中海から大西洋へ」

難関大では、これらを因果関係でまとめて説明できるかどうかが差になります。

一問一答+正誤問題+1行記述問題に挑戦しよう!

第4章 問題演習50本勝負!

【基礎レベル10題】

一問一答

問1
大西洋三角貿易により、アフリカ社会に起きた大きな変化を1つ挙げよ。

解答:人口減少

問2
大西洋三角貿易でアフリカの人口が減少した主な原因は何か。

解答:奴隷狩りや奴隷輸出による流出

問3
大西洋三角貿易でアメリカに導入されたプランテーション農業では、主にどのような作物が栽培されたか。

解答:砂糖・綿花・タバコ・コーヒー

問4
大西洋三角貿易で生産された砂糖やタバコなどのプランテーション産品は、主にどこで消費されたか。

解答:ヨーロッパ

問5
大西洋三角貿易がアメリカ先住民社会に与えた影響を1つ挙げよ。

解答:疫病による人口減少

問6
大西洋三角貿易で得られた富がイギリスで促進した大きな経済的変化は何か。

解答:産業革命

問7
大西洋三角貿易により、ヨーロッパの嗜好品需要が急増した商品を1つ挙げよ。

解答:砂糖(またはコーヒー・タバコ)

問8
大西洋三角貿易で大量にアフリカから輸送された労働力は、主にどこで使われたか。

解答:カリブ海諸島やアメリカ南部のプランテーション

正誤問題

問9
大西洋三角貿易によってアフリカ社会は経済的に安定し、人口が増加した。

解答:×(人口は減少し、社会不安が拡大した)

問10
大西洋三角貿易でアメリカからヨーロッパに輸出された商品はすべて生活必需品だった。

解答:×(砂糖やタバコなど嗜好品が多かった)

【MARCHレベル(20題)】

一問一答

問11
大西洋三角貿易でアフリカ社会に頻発した部族間抗争の原因を1つ挙げよ。

解答:奴隷確保をめぐる対立

問12
大西洋三角貿易によってアフリカの社会秩序が崩壊した理由を答えよ。

解答:武器流入と奴隷狩りによる社会不安の拡大

問13
大西洋三角貿易によってヨーロッパが蓄積した資本は、後にどのような経済活動を促進したか。

解答:産業革命

問14
大西洋三角貿易でアフリカからアメリカに連行された奴隷は、どのような農業形態で働かされたか。

解答:プランテーション農業

問15
大西洋三角貿易によりアメリカで発展した単一作物依存型の経済を何と呼ぶか。

解答:モノカルチャー経済

問16
大西洋三角貿易によりアメリカ社会で固定化された制度を1つ挙げよ。

解答:奴隷制社会

問17
大西洋三角貿易の結果、世界経済の重心はどこへ移動したか。

解答:大西洋沿岸(ロンドンやアムステルダムなど)

問18
大西洋三角貿易でヨーロッパがアフリカへ輸出した工業製品の影響を1つ挙げよ。

解答:武器流入による部族間抗争の激化

問19
大西洋三角貿易でアメリカに持ち込まれた作物がヨーロッパで急速に普及した例を1つ挙げよ。

解答:砂糖

問20
大西洋三角貿易がアフリカ社会の植民地化を容易にした理由を答えよ。

解答:人口減少と社会構造の崩壊による弱体化

問21
大西洋三角貿易で、カリブ海のサン=ドマング島はどの作物の生産で栄えたか。
解答:砂糖

問22
大西洋三角貿易でプランテーション農業がアメリカ社会に与えた影響を1つ挙げよ。

解答:奴隷制社会の固定化

問23
大西洋三角貿易で、アフリカから連行された奴隷の多くが向かった地域を答えよ。

解答:カリブ海諸島やブラジル

問24
大西洋三角貿易によってヨーロッパで形成された新しい消費文化を何というか。

解答:嗜好品文化

問25
大西洋三角貿易がアフリカ社会に与えた長期的影響を1つ挙げよ。

解答:植民地化の進展

正誤問題

問26
大西洋三角貿易でアフリカ社会では部族間抗争が激化した。

解答:○

問27
大西洋三角貿易でアメリカは自給自足型経済に発展した。

解答:×(輸出用換金作物依存のモノカルチャー経済となった)

問28
大西洋三角貿易によってヨーロッパ諸国は巨額の富を得た。

解答:○

問29
大西洋三角貿易でヨーロッパからアフリカに輸出された工業製品は、現地社会に安定をもたらした。

解答:×(むしろ抗争を激化させた)

問30
大西洋三角貿易はアフリカ社会の植民地化を容易にした。

解答:○

【早慶レベル(20題)】

一問一答

問31
大西洋三角貿易がアフリカ社会の人口構造に与えた影響を答えよ。

解答:生産年齢人口の著しい流出と減少

問32
大西洋三角貿易でアメリカのプランテーション農業が固定化した理由を答えよ。

解答:ヨーロッパ市場での嗜好品需要拡大と奴隷労働への依存

問33
大西洋三角貿易がヨーロッパの嗜好品文化を形成した代表的な商品を3つ挙げよ。

解答:砂糖・コーヒー・タバコ

問34
大西洋三角貿易でヨーロッパの消費文化が拡大した結果、ヨーロッパ社会に起きた変化を1つ挙げよ。

解答:中間層への嗜好品需要拡大

問35
大西洋三角貿易でアフリカからの奴隷供給が続いた結果、アフリカ社会に起きた長期的問題を答えよ。

解答:社会構造の崩壊と植民地化の進展

問36
大西洋三角貿易がアメリカ南部社会に与えた影響を一言で答えよ。

解答:奴隷制社会の形成と拡大

問37
大西洋三角貿易によってヨーロッパの工業資本が蓄積されたことを示す用語を答えよ。

解答:資本の原始的蓄積

問38
大西洋三角貿易が世界経済の重心移動に果たした役割を簡潔に答えよ。

解答:経済の中心を地中海から大西洋へ移した

問39
大西洋三角貿易で嗜好品が大量に供給された結果、ヨーロッパの社会に形成された文化を何というか。

解答:嗜好品文化(コーヒーハウス文化など)

問40
大西洋三角貿易で得た富を基盤に工業化を進めた国を1つ挙げよ。
解答:イギリス

正誤問題

問41
大西洋三角貿易で奴隷供給が進んだ結果、アフリカ社会は安定した。

解答:×(人口減少と社会不安が拡大した)

問42
大西洋三角貿易でプランテーション農業はアメリカ社会を大きく変容させた。

解答:○

問43
大西洋三角貿易でヨーロッパに流入した砂糖やコーヒーは中間層にも普及した。

解答:○

問44
大西洋三角貿易でアメリカ先住民の人口は大幅に増加した。

解答:×(疫病や過酷な労働で激減した)

問45
大西洋三角貿易はアフリカ植民地化のきっかけとなった。

解答:○

一行記述

問46
大西洋三角貿易がアフリカ社会に与えた影響を一言で説明せよ。

解答:人口減少と社会構造の崩壊を招いた

問47
大西洋三角貿易でヨーロッパ市場に嗜好品が大量供給された結果、どのような文化が広まったか。

解答:コーヒーハウス文化など嗜好品文化の拡大

問48
大西洋三角貿易でプランテーション農業が固定化した理由を一言で答えよ。

解答:ヨーロッパの嗜好品需要に応じた大量生産の必要性

問49
大西洋三角貿易の利益がイギリスで産業革命を促進した理由を簡潔に述べよ。

解答:貿易利益が工業投資の原資となったため

問50
大西洋三角貿易によって成立した新たな経済圏を何というか。

解答:大西洋世界

第5章 入試頻出ポイントと注意点

大西洋三角貿易は世界史で非常に頻出のテーマですが、「用語だけ覚えたけど正誤問題になると解けない」「港町や商品で混乱する」という受験生が多い分野です。

ここでは、過去問分析を踏まえて、入試でよく問われる切り口注意すべきポイントを徹底解説します。

1. 商品ルートの整理は鉄板

大西洋三角貿易の基本は、「工業製品 → 奴隷 → プランテーション産品」という流れを正確に覚えることです。
入試では、このルートを問う穴埋め問題や図表問題が頻出です。

出発地輸出品輸送先
ヨーロッパ武器・火薬・綿製品アフリカ
アフリカ奴隷アメリカ
アメリカ砂糖・タバコ・綿花・コーヒーヨーロッパ

過去問例(MARCHレベル)
「大西洋三角貿易において、アフリカからアメリカへ輸送されたものはどれか?」
答え:黒人奴隷

2. 港町と国の対応を覚える

港町は正誤問題で狙われやすい頻出項目です。
「国+港町+特徴」をセットで覚えると得点率が大幅に上がります。

港町特徴・覚え方
イギリスリヴァプール、ブリストル奴隷貿易の中心地。工業製品を輸出
フランスナント、ボルドー西インド諸島との砂糖貿易で繁栄
オランダアムステルダム初期は香辛料貿易で優勢、のちに参入
アメリカサン=ドマング(ハイチ)プランテーション農業の拠点

出題例
「奴隷貿易で繁栄したフランスの港町を1つ挙げよ」
→ 正解:ナント

3. イギリス・フランス・オランダの役割比較

三角貿易の歴史を時系列で見ると、どの国が主導したかが変化します。

ここを押さえておくと、正誤問題・論述問題の両方に強くなります。

時期主導国特徴
16世紀スペイン・ポルトガル新大陸発見と初期植民地経営
17世紀前半オランダ西インド会社を設立、貿易で優勢
17世紀後半フランスナント・ボルドーなど港町が繁栄
18世紀イギリス航海法で植民地貿易を独占、圧倒的優位に

覚え方ゴロ
「ス・オ・フ・イ」=スペイン → オランダ → フランス → イギリス
「大西洋はスオフィで押さえる」と覚えると時系列を整理しやすいです。

4. 奴隷貿易の「中間航路」に注意

大学受験では、「中間航路(Middle Passage)」という用語を狙う問題が出ます。
定義と特徴をしっかり押さえておきましょう。

  • アフリカからアメリカへ奴隷を運ぶ航路のこと
  • 船底に奴隷をぎゅうぎゅう詰めにし、酸欠や疫病で死亡率が20〜30%に達することも
  • 船上で反乱や自殺も多発し、最も過酷な航路だった

例題
「アフリカからアメリカへの奴隷輸送に使われた航路名を答えよ」
→ 正解:中間航路(Middle Passage)

5. 南蛮貿易との混同に注意

三角貿易と南蛮貿易は、商品・地域・時代が全く異なります。

ここは正誤問題でよく狙われるので要注意です。

比較項目大西洋三角貿易南蛮貿易(日本)
時期16〜18世紀16〜17世紀
主体イギリス・フランス・オランダポルトガル・スペイン
主な商品武器・奴隷・砂糖・綿花銀・鉄砲・絹織物
地域ヨーロッパ・アフリカ・アメリカ日本・東南アジア・ポルトガル

過去問例
「南蛮貿易において砂糖や綿花が輸出された」
→ ×(砂糖や綿花は大西洋三角貿易)

6. 論述問題で狙われるテーマ

難関大では、単なる用語暗記ではなく、因果関係を説明する論述が頻出です。

出題例(早稲田大・慶應大など)

「大西洋三角貿易がヨーロッパの経済発展に与えた影響を120字以内で説明せよ」

模範解答の骨格

  • 奴隷を用いたプランテーションで砂糖・綿花を大量生産
  • 安価な植民地産品がヨーロッパ市場を拡大
  • 奴隷貿易で得た資本が産業革命に投資され、近代資本主義の基盤となった

7. 受験生へのまとめ

  • 商品ルート・港町・国の役割を「セット」で覚える
  • 「中間航路」や「航海法」など専門用語に強くなる
  • 南蛮貿易や東インド会社との比較問題に注意
  • 論述では「大西洋世界の形成」や「資本主義の発展」を意識

第6章 論述対策:大西洋三角貿易と世界経済の変化

大西洋三角貿易は、大学受験の世界史論述問題で頻出のテーマです。

特に難関大学では、「大西洋世界の形成」「産業革命との関連」「資本主義の発展」など、因果関係を意識した説明力が問われます。

ここでは、実際の過去問を例に、論述で高得点を取るためのポイントを解説します。

1. 論述問題でよく問われる3つのテーマ

大西洋三角貿易に関連する論述問題は、大きく3つのパターンに分かれます。

論述テーマ出題頻度キーワード例
(1) 世界経済の変化大西洋世界・経済重心移動・植民地経済
(2) ヨーロッパ経済の発展重商主義・航海法・資本の原始的蓄積
(3) アフリカ・アメリカへの影響奴隷貿易・プランテーション・社会変容

2. 論述対策の基本ステップ

高得点を狙うためには、因果関係を明確にすることが重要です。
次の3ステップを意識しましょう。

(1) 大きな枠組みを示す

  • 例:「大西洋三角貿易の拡大は、大西洋世界の形成を促した」

(2) 原因と結果を具体的に書く

  • 例:「プランテーション産品の大量供給 → ヨーロッパ市場の拡大」

(3) キーワードを盛り込む

  • 「航海法」「中間航路」「重商主義」「資本の原始的蓄積」などを適切に入れる

3. 過去問例と模範解答

例題①(120字)

問題
大西洋三角貿易がヨーロッパ経済の発展に与えた影響について、120字以内で説明せよ。

模範解答例(118字)
大西洋三角貿易により、アフリカから連行した奴隷をプランテーションで労働力として利用し、砂糖や綿花を大量生産した。これら植民地産品の供給はヨーロッパ市場を拡大し、奴隷貿易で得た資本は工業化の投資に使われ、産業革命の基盤となった。

例題②(150字)

問題
大西洋三角貿易の拡大が世界経済に与えた影響を150字以内で説明せよ。

模範解答例(148字)
大西洋三角貿易は、ヨーロッパ・アフリカ・アメリカを結ぶ国際貿易網を形成し、世界経済の重心を地中海から大西洋へ移動させた。奴隷を使ったプランテーションで砂糖・綿花・コーヒーなどを大量生産し、ヨーロッパ市場の需要を拡大。得られた富は資本の原始的蓄積を促し、近代資本主義経済の基盤をつくった。

例題③(120字)

問題
大西洋三角貿易がアフリカ社会に与えた影響を120字以内で説明せよ。

模範解答例(116字)
大西洋三角貿易では、多くのアフリカ人が奴隷としてアメリカへ連行され、ギニア湾岸などで人口が大幅に減少した。ヨーロッパ製武器との交換によって部族間抗争も激化し、社会秩序は不安定化。これによりアフリカの経済発展は阻害され、後の植民地化につながった。

4. 論述で差をつけるキーワード集

論述で高得点を狙うためには、専門用語を自然に盛り込むことが重要です。

分野キーワード
ヨーロッパ重商主義・航海法・資本の原始的蓄積
アフリカ中間航路・人口減少・部族間抗争
アメリカプランテーション・奴隷制社会・モノカルチャー
世界経済大西洋世界・経済重心移動・近代資本主義

5. よくある失点パターン

  • 抽象的すぎる説明
    • ×:「三角貿易で経済が発展した」
    • ○:「プランテーション産品の供給と奴隷貿易の利益が産業革命の資本を形成した」
  • 地域や商品を混同する
    • ×:「砂糖はアフリカで生産された」
    • ○:「砂糖はカリブ海のプランテーションで生産された」
  • 因果関係が不明確
    • 「三角貿易があった → 世界がつながった」では不十分

6. 受験生へのまとめ

  • 論述は「原因 → 結果 → 世界史的意義」で書く
  • 「大西洋世界」「資本の原始的蓄積」「産業革命」などキーワードを必ず盛り込む
  • ヨーロッパ・アフリカ・アメリカの3地域に与えた影響を整理すると応用が効く
  • 模範解答を参考に、自分で120字・150字の骨格を作る練習を繰り返すこと

まとめ:大西洋三角貿易は「世界をつなぐ近代経済の起点」

大西洋三角貿易は、16世紀から18世紀にかけて展開された、ヨーロッパ・アフリカ・アメリカを結ぶ国際貿易システムでした。

単なる貿易ではなく、近代世界経済の形成に直結する大きな歴史的意義を持っています。

1. 流れを押さえることが基礎力につながる

大西洋三角貿易を攻略する第一歩は、「工業製品 → 奴隷 → プランテーション産品」という流れを正確に理解することです。

ルートと商品、さらに主要港町をセットで覚えれば、穴埋め問題や図表問題は確実に得点できます。

  • ヨーロッパ → アフリカ:武器・火薬・綿製品
  • アフリカ → アメリカ:奴隷(中間航路)
  • アメリカ → ヨーロッパ:砂糖・綿花・タバコ・コーヒー

2. 世界史的意義を押さえて得点力を高める

三角貿易は、「何をどこに運んだか」だけでは不十分です。入試では、影響や意義まで説明できることが差になります。

  • ヨーロッパ:富の蓄積 → 産業革命の基盤
  • アフリカ:人口減少・社会崩壊 → 植民地化への伏線
  • アメリカ:プランテーション経済の拡大・奴隷制社会の固定化
  • 世界経済:大西洋世界の成立・経済重心の移動

この4視点を押さえると、論述問題や記述問題にも強くなります。

3. ゴロと比較で効率的に暗記する

  • 商品ルートのゴロ:
    「ヨロ武火綿 → アフ奴隷 → アメ砂タココ綿」
  • 港町のゴロ:
    「リブナボ」(リヴァプール・ブリストル・ナント・ボルドー)

さらに、南蛮貿易・東インド会社貿易との違いを整理すれば、正誤問題で取りこぼしません。

4. 論述対策では「因果関係」を意識

難関大では、「大西洋三角貿易が世界経済に与えた影響」を論述させる問題がよく出ます。
書くときは、原因 → 結果 → 世界史的意義の順でまとめると、論理的で高得点を狙えます。

例:
「三角貿易の拡大 → プランテーション産品の供給 → ヨーロッパ市場の拡大 → 資本の蓄積 → 産業革命」

5. 受験生へのメッセージ

大西洋三角貿易は、商品や港町を丸暗記するだけでは得点できません。

「なぜこの貿易が必要だったのか」「それがどの地域にどんな影響を与えたのか」まで押さえることで、論述問題・正誤問題・図表問題のすべてに対応できます。

世界史は、単なる知識の積み重ねではなく、流れの理解と因果関係の整理が得点力を大きく左右します。今回の記事を何度も読み直し、大西洋三角貿易=近代世界経済の起点というイメージを定着させましょう。

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