世界史の思想史の中でも、「自然法」は近代政治思想を理解するための出発点です。
ホッブズ・ロック・ルソーといった思想家を学ぶ際に必ず出てくる用語ですが、実はその源流をスコラ哲学にまでさかのぼって整理する必要があります。
入試では「自然法=自然権」の誤解や、「啓蒙思想との接続」を理解できていない受験生が多いため、この分野は得点差がつきやすいポイントです。
この記事では、自然法の意味・歴史的発展・代表的思想家の位置づけを体系的に解説し、試験に直結する形で整理していきます。
スコラ哲学からカント哲学へ|思想史の流れを図解で整理
※「神中心 → 人間中心 → 理性・経験 → 啓蒙 → 近代哲学」への思想史の流れ掴みましょう。
スコラ哲学(中世/トマス=アクィナス)
│ 神学と理性を統合し、神中心の秩序を理論化。
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ルネサンス人文主義(14〜16世紀/エラスムス・ピコ=デラ=ミランドラ)
│「人間中心主義」「古典復興」。近代思想の土壌を形成。
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自然法思想(近世初頭/サラマンカ学派・グロティウス)
│理性による普遍的な法=自然法。人権・国際法の基盤。
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科学革命(17世紀/ガリレイ・ニュートン)
│観察・実験から普遍法則を発見。近代科学の確立。
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大陸合理論(デカルト・スピノザ・ライプニッツ)
│演繹法・理性重視。
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イギリス経験論(ロック・バークリー・ヒューム)
│帰納法・経験重視。
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啓蒙思想(18世紀フランス/モンテスキュー・ヴォルテール・ルソー・百科全書派)
│教育・言論・人権を強調。市民社会と革命へ影響。
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カント(合理論+経験論を総括・啓蒙思想を定義)
│合理論+経験論を総括。啓蒙を哲学的に定義。
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ドイツ観念論(フィヒテ・シェリング・ヘーゲル)
│カント哲学を発展・体系化。近代哲学の大成。
第1章 自然法の起源とスコラ哲学における展開
自然法とは、人間が生まれながらに理性によって認識できる普遍的な法を指します。
国家や宗教を超えて万人に共通する正義や秩序の根拠とされ、世界史の思想史の中で古代から近代にかけて発展してきた概念です。
自然法という考え方は、単に近代ヨーロッパの発明ではありません。
その萌芽は古代ギリシアやローマに見られ、中世ヨーロッパのスコラ哲学を通じて体系化されました。
特にトマス=アクィナスが強調した「人間は理性的存在である」という視点は、後の自然権思想や啓蒙思想へと大きな影響を与えることになります。
現代の私たちが「理性的」と聞くと、「落ち着いて冷静に判断する」「感情に流されない」といった日常的な意味をイメージしますよね。
ところが、中世や近代の思想家が使った「理性(ratio, reason)」は、それよりずっと広い意味を持っていました。
- 神の法則を理解する能力
トマス=アクィナスのスコラ哲学では、人間の理性は「神の永遠法(宇宙を支配する究極の秩序)」を部分的に認識できる力だと考えられました。つまり理性とは、神の意志や宇宙の秩序を「人間の頭で理解できる部分」としての力だったのです。 - 普遍的な秩序を見抜く力
この時代における理性は、「個人の主観的な考え」ではなく、「万人に共通する真理を捉える力」とされました。だからこそ理性に基づく自然法は、宗教や国境を超えて通用する普遍的な法とみなされたのです。 - 近代思想での転換
グロティウス以降、神とのつながりを前提としなくても「理性によって認識される自然法は有効だ」とされ、宗教対立を超えた国際秩序や市民社会の基盤へと変化しました。ここで理性は、神との対比ではなく「人間固有の普遍的能力」として前面に出てきます。
受験生へのアドバイス
☞ 試験で「理性」と出てきたら、日常的な意味での「冷静さ」ではなく、「神や自然の秩序を理解する人間の普遍的能力」だと理解するとスッと整理できます。
- 中世:神の秩序を理解する手段としての理性
- 近代:人間社会を普遍的に秩序づける能力としての理性
この違いを押さえておくと、アクィナスやグロティウス、ロックやルソーの思想がどう連続しているかがよく見えてきますよ。
1. 古代からの自然法の萌芽
自然法の起源はストア派にさかのぼります。彼らは「自然に即した理性に基づく普遍の法」を唱え、ローマ法に強い影響を与えました。
ローマ帝国では成文法の発達とともに、「万人に共通する自然法」の概念が法理論に取り込まれていきます。
2. 中世キリスト教とスコラ哲学
中世ヨーロッパでは、神の法(神法)と人間の法(人法)の関係をどう整理するかが大きな課題でした。
スコラ哲学の中心人物であるトマス=アクィナスは、「神の永遠法に基づいて、人間は理性によって自然法を認識できる」と説きました。
つまり、自然法は人間の理性と神の秩序をつなぐ架け橋として理解されたのです。

3. 普遍的平等の萌芽
アクィナスは「人間は理性的存在として普遍的に平等である」という考えを提示しました。
これは当時の身分社会とは対照的で、後の「生まれながらの権利=自然権」思想の重要な下地となりました。
ここに中世から近代への橋渡しが見られます。
入試で狙われるポイント
- 自然法の起源はストア派・ローマ法にある。
- トマス=アクィナスは「神の永遠法と人間の理性を結びつけるものが自然法」と考えた。
- 「理性的存在としての人間の平等」は、自然権思想や啓蒙思想への伏線となる。
第1章:自然法 一問一答&正誤問題15問 問題演習
- 中世スコラ哲学における自然法の理解と、それが近代自然権思想に与えた影響について、200字程度で説明せよ。
-
中世スコラ哲学の代表トマス=アクィナスは、神の永遠法を人間の理性によって理解できるものとして自然法を位置づけた。この考えは、人間が理性的存在として平等であるという思想を生み出し、身分制的社会に対抗する普遍的価値観を提供した。これにより、近代の自然権思想において「生まれながらの権利」が強調され、ロックやルソーら啓蒙思想家が社会契約説を展開する理論的基盤となった。
第1章:自然法とは何か 一問一答&正誤問題15問 問題演習
一問一答(10問)
問1
自然法の起源を古代で唱えた学派は何か。
解答:ストア派
問2
ローマ法が受け継いだ自然法の理念を表す言葉は何か。
解答:万人に共通する普遍の法
問3
スコラ哲学の中心人物で自然法を体系化した思想家は誰か。
解答:トマス=アクィナス
問4
アクィナスが自然法を導くために重視した人間の能力は何か。
解答:理性
問5
アクィナスによれば自然法の究極の根拠は何か。
解答:神の永遠法
問6
アクィナスが説いた「理性的存在としての人間の平等」は、後の何思想の基盤となったか。
解答:自然権思想
問7
中世ヨーロッパにおける法の二つの分類(神に由来するものと人間によるもの)を答えよ。
解答:神法と人法
問8
自然法を「神法と人法を媒介するもの」と捉えた人物は誰か。
解答:トマス=アクィナス
問9
自然法の思想が発展していった時代区分は何か。
解答:近代ヨーロッパ(啓蒙時代)
問10
自然法の近代的展開で「社会契約説」に結びついた代表的思想家を一人挙げよ。
解答:ロック(またはルソー、ホッブズ)
正誤問題(5問)
問11
ストア派は「自然法」を国家ごとの成文法として理解した。
解答:誤(普遍的理性に基づく法と理解した)
問12
トマス=アクィナスは自然法を神の永遠法と結びつけて説明した。
解答:正
問13
アクィナスの自然法論は、中世の封建的身分制を理論的に支える役割を果たした。
解答:誤(むしろ人間の平等を強調する側面があった)
問14
自然法の思想はルネサンス期には一度途絶え、啓蒙時代に復活した。
解答:誤(中世から近代へ継続的に発展した)
問15
自然法思想は近代において自然権思想や社会契約説へと発展した。
解答:正
第2章 近代自然法思想の展開と自然権論
中世スコラ哲学で整理された自然法の概念は、近代に入ると宗教改革や絶対王政の広がりを背景に、新たな意味を持ちました。
特に国家と個人の関係をどう位置づけるかが重要なテーマとなり、ここから「自然権」という考え方が生まれました。
自然法は普遍的な秩序の法から、人間に固有の権利を保障する法へと変化し、近代政治思想の出発点となります。
自然法はもともと神学的な文脈で語られました。
アクィナスらは自然法を「神の永遠法の一部」とみなし、人間は理性を通じて神の秩序を理解できると考えていました。
しかし16〜17世紀、宗教改革や宗教戦争を経て宗教権威が揺らぐと、社会を安定させるために「宗教に依存しない普遍的な法」が必要とされるようになります。
- 神ではなく理性を根拠に
自然法は「神の命令」ではなく「人間の理性によって発見できる普遍的な法」と理解されるようになった。 - 社会契約思想との結びつき
ホッブズ・ロック・ルソーは自然法を基盤に「人間が生まれながらに持つ権利」を理論化し、国家や政治秩序の正当性を説明した。
☞まとめると「自然法の世俗化」とは、
神学的な法 → 理性に基づく普遍的な法
救済の秩序 → 市民社会の秩序
への転換を指します。
受験生は「自然法は神の掟から、人間の理性に基づく社会ルールへとシフトした」と押さえればシンプルです。
1. 宗教戦争と新しい自然法の必要性
16〜17世紀のヨーロッパは、宗教改革の余波でカトリックとプロテスタントが対立し、三十年戦争をはじめとする宗教戦争が続きました。
絶対王政の台頭と相まって、「宗教や身分を超えた普遍的な規範」が求められるようになり、自然法思想の再定義が進みました。

2. グロティウスの自然法と国際法
「国際法の父」と呼ばれるグロティウスは、『戦争と平和の法』で自然法を神の意思から切り離し、人間の理性そのものに基礎を置きました。
彼の考えは「神が存在しないとしても自然法は有効である」という有名な表現に集約されます。
これは自然法を普遍的規範として国際社会に適用し、近代国際法の基盤となりました。
3. 自然法から自然権へ
近代において自然法は「人間に固有の権利」を根拠づける思想へと変化しました。
ホッブズは自然権を「自己保存のための絶対的権利」と捉え、社会契約説の基盤としました。
一方、ロックは生命・自由・財産を守るための権利として自然権を位置づけ、近代民主政治の理論的根拠を与えました。自然法から自然権への転換は、近代政治思想の最大の鍵となったのです。
入試で狙われるポイント
- グロティウスは自然法を神から切り離し、国際法の基盤を築いた。
- ホッブズは自然権を「自己保存の絶対的権利」と定義した。
- ロックは自然権を「生命・自由・財産の権利」と整理し、近代民主政治の基礎を築いた。
- グロティウス・ホッブズ・ロックの自然法・自然権思想の特徴を比較し、その歴史的意義を200字程度で説明せよ。
-
グロティウスは自然法を神の意思から切り離し、人間理性に基礎を置いて国際法の基盤を築いた。ホッブズは自然権を自己保存の絶対的権利と捉え、絶対的主権を正当化する社会契約説を提示した。これに対しロックは、生命・自由・財産の自然権を守ることを政府の役割とし、人民の抵抗権を認めた。こうした思想は近代民主政治や市民革命を理論的に支え、啓蒙思想へと継承された。
第2章:自然法とは何か 一問一答&正誤問題15問 問題演習
一問一答(10問)
問1
「国際法の父」と呼ばれる自然法思想家は誰か。
解答:グロティウス
問2
グロティウスの代表的著作は何か。
解答:『戦争と平和の法』
問3
グロティウスが自然法の根拠を置いたのは何か。
解答:人間の理性
問4
ホッブズの主著で、自然権に基づく社会契約説を展開した書物は何か。
解答:『リヴァイアサン』
問5
ホッブズが定義した自然権とは何か。
解答:自己保存のための絶対的権利
問6
ロックが提示した自然権の三要素を答えよ。
解答:生命・自由・財産
問7
ロックが自然権を守るために政府を成立させるとした理論を何というか。
解答:社会契約説
問8
ロックが人民に認めた政府に対する権利は何か。
解答:抵抗権(革命権)
問9
ロックの思想はどの市民革命に理論的根拠を与えたか。
解答:名誉革命
問10
ホッブズ・ロックに共通して用いられた思想的手法は何か。
解答:社会契約論
正誤問題(5問)
問11
グロティウスは「神が存在しなければ自然法は無効である」と述べた。
解答:誤(神が存在しなくても自然法は有効である、とした)
問12
ホッブズは自然権を基礎に、絶対的主権者の権威を正当化した。
解答:正
問13
ロックは自然権のうち、生命と自由のみを重視し、財産は含めなかった。
解答:誤(生命・自由・財産を含めた)
問14
ロックは社会契約を根拠に、政府が自然権を侵害すれば人民は抵抗権を行使できると説いた。
解答:正
問15
ホッブズとロックの社会契約論は、いずれも民主政治を支持するものであった。
解答:誤(ホッブズは絶対主権を正当化した)
第3章 啓蒙思想と自然法思想の結びつき
17世紀から18世紀にかけて展開した啓蒙思想は、自然法・自然権思想を基盤として大きく花開きました。
ルソーを中心に、自由・平等を求める社会契約論が市民革命の理論的支柱となり、フランス革命をはじめとする近代史の大事件に直結します。
この章では、自然法から啓蒙思想への継承関係を整理し、受験で狙われやすい要点を解説します。
1. 啓蒙思想の基本と自然法の継承
啓蒙思想は「理性による世界理解」を重視し、既存の宗教的権威や絶対王政を批判しました。
その理論的基盤にあったのが自然法思想です。
人間の理性によって認識できる普遍的な法=自然法が、政治・社会を再編する原理として強調されました。
2. ルソーの社会契約と人民主権
ルソーは『社会契約論』で、自然法に基づく社会秩序を「一般意志」という概念で説明しました。
一般意志に従うことで、個人は自由を失うどころか真の自由を獲得できると説きました。ここで自然法は、民主主義と人民主権の理論的支柱として再構築されます。
3. 自然法思想と市民革命
ロックの思想はイギリス名誉革命に、ルソーの思想はフランス革命に直結しました。
自然法の理念は「自由・平等・人権」という普遍的価値を保障する原理となり、啓蒙思想と結びついて近代社会の成立を後押ししました。
さらにアメリカ独立宣言の「万人は平等に造られている」という表現も、自然権思想の影響を色濃く反映しています。
入試で狙われるポイント
- 啓蒙思想は自然法思想を基盤とし、理性と自由を重視した。
- ルソーは「一般意志」を基礎に人民主権を説いた。
- 自然法・自然権思想はアメリカ独立宣言やフランス人権宣言に結びついた。
- ルソーの社会契約論における自然法の意義を説明し、近代市民革命との関わりを200字程度で述べよ。
-
ルソーは『社会契約論』で、自然法を一般意志として表現し、全人民が共通に持つ理性的意志に従うことで真の自由を実現できると説いた。彼は人民主権を強調し、個人の自然権を社会全体の一般意志と調和させる理論を提示した。この思想はフランス革命に強い影響を与え、自由・平等・人権といった近代民主主義の理念を基礎づけた。またアメリカ独立宣言にも自然権思想が反映され、近代国家体制の形成に直結した。
第3章:自然法とは何か 一問一答&正誤問題15問 問題演習
一問一答(10問)
問1
啓蒙思想の基本原理は何か。
解答:理性による世界理解
問2
ルソーの主著は何か。
解答:『社会契約論』
問3
ルソーが説いた、全人民が共有する理性的意志を何というか。
解答:一般意志
問4
ルソーの社会契約論の核心は、個人が何を通じて真の自由を得るとしたか。
解答:一般意志への服従
問5
人民主権の理論的基礎を築いた思想家は誰か。
解答:ルソー
問6
ロックの思想が理論的支柱となった革命は何か。
解答:イギリス名誉革命
問7
ルソーの思想が理論的基盤を与えた革命は何か。
解答:フランス革命
問8
アメリカ独立宣言に影響を与えた自然権思想家は誰か。
解答:ロック
問9
フランス人権宣言が採択されたのは西暦何年か。
解答:1789年
問10
フランス人権宣言に表現された理念は何か。
解答:自由・平等・人権
正誤問題(5問)
問11
ルソーの「一般意志」とは、支配者の意思を指す。
解答:誤(全人民が共有する理性的意志)
問12
啓蒙思想は自然法思想を引き継ぎつつ、理性を重視して絶対王政や宗教的権威を批判した。
解答:正
問13
ロックの自然権思想はアメリカ独立戦争や独立宣言に影響した。
解答:正
問14
ルソーは社会契約論で、人民主権を否定して絶対主権を擁護した。
解答:誤(人民主権を強調した)
問15
自然法思想と啓蒙思想は、近代市民革命に理論的支柱を提供した。
解答:正
第4章 まとめ:自然法から啓蒙思想への流れを整理する
ここまで見てきたように、自然法は古代から近代まで連続して発展してきました。
その最大の転換点は「世俗化」です。つまり、中世において自然法は神の永遠法の一部として理解されましたが、近代に入ると神学的枠組みから切り離され、人間の理性と社会秩序を基盤とする普遍的な法へと変わっていきました。
こうした転換によって自然法は「生まれながらの権利=自然権」として定義され、ロックやルソーらの啓蒙思想を経て市民革命や近代国家の形成につながったのです。
入試では、この「神から理性へ」という流れを正確に説明できるかどうかが得点差につながります。
1. 自然法思想の発展の流れ(年表)
- 前3世紀〜:ストア派、「自然に即した普遍の法」を唱える
- ローマ帝国期:ローマ法に自然法の理念が組み込まれる
- 13世紀:トマス=アクィナス、神の永遠法と理性を結びつけて自然法を体系化
- 17世紀初頭:グロティウス、『戦争と平和の法』で自然法を理性に基づけ、国際法を確立
- 17世紀半ば:ホッブズ、『リヴァイアサン』で自然権=自己保存を主張
- 17世紀後半:ロック、生命・自由・財産の自然権を基礎に人民の抵抗権を説く
- 18世紀:ルソー、『社会契約論』で一般意志と人民主権を提唱
- 18世紀末:アメリカ独立宣言(1776)、フランス人権宣言(1789)に自然法思想が反映
2. 自然法思想の流れ(フローチャート)
ストア派 → ローマ法
↓
スコラ哲学(トマス=アクィナス)
↓
グロティウス(国際法の父)
↓
ホッブズ(自然権=自己保存)
↓
ロック(自然権=生命・自由・財産、抵抗権)
↓
ルソー(一般意志・人民主権)
↓
市民革命・近代民主主義へ
総合まとめ
自然法は「神と人間をつなぐ法」から始まり、「理性に基づく普遍の法」へと転換し、最終的に「人間が生まれながらに持つ権利=自然権」として確立しました。
この思想が啓蒙思想と結びつき、市民革命や近代民主政治の理論的基盤を提供したことは、入試で繰り返し問われる重要ポイントです。
入試で狙われるポイント
- 自然法は古代→中世→近代と連続性を持つ発展を遂げた。
- グロティウスは自然法を神から切り離し、国際法を構築した。
- ロックとルソーの自然権思想は市民革命に直結した。
- 自然法の理念はアメリカ独立宣言・フランス人権宣言に具体化された。
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